住民税を申告する
対象読者:所得税の確定申告をしていない人、給与以外に少額の所得がある人、公的年金を受け取っている人、源泉徴収票等にない控除を追加したい人、前年に収入がなかった人、引っ越しをした人、申告期限を過ぎてしまった人など、住民税の申告が必要かどうかを確認したい人
更新日:2026年10月6日
概要
住民税の申告は、前年1月1日から12月31日までの所得や控除の内容を、原則としてその年の1月1日現在に住所があった市区町村へ申告する手続きです。
所得税の確定申告をした場合は、原則として同じ内容の住民税申告を別途行う必要はありません。ただし、所得税の申告内容だけでは住民税側の確認が済まないケースもあります。
このページでは、まず自分に住民税申告が必要かどうかを判断し、必要な場合は申告先・期限・提出方法を確認しながら、提出と受付確認まで進められるように案内します。
このページで分かること
- 自分に住民税の申告が必要かどうか
- 所得税の確定申告との関係
- 自分の状況に近いケースでの確認事項
- 申告先となる市区町村の考え方
- 申告期限の基本的な考え方
- 利用できる申告方法(オンライン・郵送・窓口)
- 申告に必要なものの目安
- 申告後に確認すること
- 期限を過ぎてしまった場合の対応
- 判断に迷ったときの相談先
最初に確認すること
住民税の申告が必要かどうかは、次のような条件によって変わります。
| 状況 | 住民税申告の基本的な考え方 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 所得税の確定申告をする・した | 原則、同じ内容の住民税申告は別途不要です | 住民税だけの追加手続きがないか |
| 給与のみ | 給与支払報告書が勤務先から提出されていれば、通常は不要です | 勤務先から報告されているか、追加したい控除がないか |
| 給与以外の所得がある | 所得税で確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります | 所得の内容と自治体の案内 |
| 公的年金が中心 | 所得税の確定申告不要制度を利用していても、住民税の申告が必要な場合があります | 年金以外の所得、追加したい控除 |
| 前年に収入がなかった・少なかった | 自治体によって扱いや案内に差があります | 1月1日現在の住所地の市区町村 |
| 申告期限を過ぎてしまった | 申告できる場合があります | できるだけ早く自治体へ提出・相談 |
この表は最終的な判定を行うものではなく、どの入口から確認を進めればよいかを示すものです。詳しい確認は次の見出しから行ってください。
住民税の申告が必要か確認する
住民税の申告が必要かどうかは、次の順番で確認します。
- 所得税の確定申告をするかどうか
- 住民税の申告が必要になりやすいケースに当てはまるかどうか
まず、所得税の確定申告をするかどうかを確認します。所得税の確定申告をした場合は、原則として同じ内容の住民税申告を別途行う必要はありません。
所得税の確定申告をしない、またはする予定がない場合は、次のようなケースに当てはまるかどうかを確認します。
- 給与・年金以外の所得がある
- 勤務先からの給与支払報告書に含まれていない所得がある
- 源泉徴収票等に反映されていない控除を住民税へ追加したい
- 公的年金等の確定申告不要制度を利用しているが、年金以外の所得がある
- 自治体から住民税の申告についての案内を受けている
- 前年に収入がなかった、または所得が少なく、申告が必要かどうか自体を確認したい
いずれかに当てはまる場合は、「状況別」で自分に近いケースを確認してください。
いずれにも当てはまらず、給与所得のみで勤務先から給与支払報告書が提出されている場合は、通常は住民税申告を別途行う必要はありません。
所得税の確定申告との違い
所得税の確定申告書を税務署へ提出した場合、その内容は住民税にも連携されるため、原則として同じ内容について住民税申告を別途提出する必要はありません。
ただし、次のような場合は、所得税の確定申告をした・する予定であっても、住民税側の追加確認が必要になることがあります。
- 所得税では確定申告が不要でも、給与以外の所得を住民税へ申告する必要がある場合
- 公的年金等の確定申告不要制度を利用していて、公的年金等以外の所得がある場合
- 所得税の確定申告をしないが、住民税で医療費控除や社会保険料控除などを追加したい場合
- 所得税の確定申告後でも、住民税の徴収方法について別途住民税申告が必要となる特定のケース
- 確定申告の内容に訂正や追加が必要な場合(住民税だけを直せばよいとは限りません)
「所得税の確定申告をしたから住民税申告は絶対に不要」とは限りません。自分の状況に近いケースがある場合は、「状況別」もあわせて確認してください。
状況別
自分の状況に近いものを確認してください。
所得税の確定申告をする予定がある
- 確認すること:所得税の確定申告で、住民税に必要な所得・控除の内容もあわせて申告するかどうか
- 行動:原則として所得税の確定申告を進め、住民税申告を重複して提出しないようにします
- 注意点:住民税だけ別途必要になる特定の手続きがないか確認してください
所得税の確定申告はしないが、給与以外の所得がある
- 確認すること:給与以外の所得の種類と金額
- 行動:住民税の申告対象になるかどうかを、1月1日現在の住所地の市区町村の案内で確認します
- 注意点:給与以外の所得が20万円以下でも、住民税の申告が必要になる場合があります。「20万円以下なら住民税も申告不要」とは扱いません
給与所得のみ
- 確認すること:勤務先から市区町村へ給与支払報告書が提出されているか、住民税へ追加したい控除がないか
- 行動:提出されていて追加したい控除がなければ、通常は申告不要です
- 注意点:年末調整や給与支払報告書に反映されていない事項がある場合は、別途確認します
公的年金を受け取っている
- 確認すること:所得税の確定申告不要制度に該当するか、年金以外の所得があるか、追加したい控除があるか
- 行動:これらに当てはまる場合は、住民税申告の要否を市区町村へ確認します
- 注意点:所得税の確定申告が不要であることは、住民税申告が不要であることを意味しません
前年中に収入がなかった
- 確認すること:1月1日現在の住所地の市区町村が、無収入の人にも申告を求めているか
- 行動:自治体の案内を確認し、必要であれば申告します
- 注意点:住民税の申告内容は、非課税証明書、保険料、各種制度の判定などに影響する場合があります。無収入だからといって「必ず申告が必要」「申告は不要」のどちらとも決められません
医療費控除・社会保険料控除などを住民税で追加したい
- 確認すること:所得税の確定申告をするかどうか
- 行動:所得税の確定申告をしない場合は、住民税申告で控除を追加できるか確認します
- 注意点:控除の種類によって必要な資料が異なります
1月2日以降に引っ越した
- 確認すること:申告する年度の1月1日現在の住所地
- 行動:原則としてその市区町村へ申告します
- 注意点:現在の住所地だけで判断しないでください
申告期限を過ぎてしまった
- 確認すること:自治体の期限後申告の受付方法
- 行動:できるだけ早く提出するか、市区町村へ相談します
- 注意点:税額決定・通知・証明書等への反映が遅れる場合があります
オンラインで申告したい
- 確認すること:eLTAX等の利用可否、必要なマイナンバーカード・暗証番号・端末・添付資料
- 行動:自治体またはeLTAXの案内に沿って申告します
- 注意点:自治体独自のオンラインシステムを利用する場合もあります
申告が必要かどうか自分では判断できない
- 確認すること:所得税の確定申告の有無、前年の収入・所得、給与・年金の報告状況、追加したい控除、1月1日現在の住所地
- 行動:1月1日現在の住所地の市区町村の住民税担当へ確認します
- 注意点:個別の税額や申告義務は、このページだけで断定できません
申告先を確認する
住民税の申告は、原則として申告する年度の1月1日現在に住所があった市区町村へ提出します。
1月2日以降に引っ越した場合も、原則として申告先は1月1日現在の住所地です。現在住んでいる市区町村ではありません。
市区町村内の具体的な提出窓口は自治体によって異なるため、1月1日現在の住所地の市区町村の案内で確認してください。
期限・いつまでに
住民税の申告は、原則として毎年3月15日までが申告期限です。
3月15日が土日祝日等にあたる年は、期限が変わる場合があります。実際の期限は、その年度の市区町村の案内で確認してください。
期限を過ぎた場合も、申告できることがあります。できるだけ早く市区町村へ確認してください。
期限後の申告では、税額決定や通知、税証明等への反映が遅れる場合があります。
申告方法を選ぶ
住民税の申告には、主に次の方法があります。自治体によって利用できる方法は異なります。
| 方法 | 向いている人 | 主な確認事項 |
|---|---|---|
| オンライン申告 | マイナンバーカード等を使って自宅で手続きを完結したい人 | 自治体・eLTAXの対応状況、端末、暗証番号、添付資料 |
| 郵送 | 窓口へ行かずに紙の書類で提出したい人 | 郵送先、添付書類、控えや送付記録の保管 |
| 窓口 | 対面で確認しながら提出したい人 | 窓口の場所、受付期間、必要な資料 |
| 自治体独自の方法 | 自治体が上記以外のオンライン・受付方法を設けている場合 | 自治体の公式案内 |
「住民税申告は全国どこでもオンライン・郵送・窓口の3方式」とは限りません。自治体独自の方法がある場合もあるため、1月1日現在の住所地の市区町村の案内を確認してください。
オンラインで申告する
- 向いている人:マイナンバーカード等を利用して、自宅からオンラインで申告を完結したい人
- 用意するもの:マイナンバーカード、暗証番号、対応するスマートフォンやパソコン等の端末、必要なアプリ、添付書類のデータ、メールアドレス等
- 大まかな手順:自治体またはeLTAXの案内に沿って、必要な情報を入力し、添付資料を提出します
- 提出完了の確認:オンライン申告後の受付結果等を確認してください
- うまくいかない場合:自治体またはeLTAXの案内で対応方法を確認するか、郵送・窓口など他の方法への切り替えを検討してください
令和8年度(2026年度)分から、個人住民税のeLTAX電子申告が開始されています。ただし、自治体ごとの受付方法や独自オンライン申請の有無には差があります。
郵送で申告する
- 向いている人:窓口へ行かずに紙の書類で提出したい人
- 用意するもの:住民税申告書、本人確認書類の写し等、収入や控除が分かる資料の写し
- 大まかな手順:1月1日現在の住所地の市区町村の案内に従って書類を用意し、指定された郵送先へ送付します
- 提出完了の確認:提出した書類の控えや送付記録を、必要に応じて残してください
- うまくいかない場合:郵送先や必要書類に不明な点があれば、提出前に市区町村へ確認してください
窓口で申告する
- 向いている人:対面で確認しながら申告書を提出したい人
- 用意するもの:住民税申告書、本人確認書類、収入や控除が分かる資料
- 大まかな手順:1月1日現在の住所地の市区町村の窓口へ、必要書類を持参して提出します
- 提出完了の確認:窓口で受付済みであることを確認してください
- うまくいかない場合:必要書類が不足している場合の対応方法を、窓口で確認してください
必要なもの
必要なものは、申告する内容、自治体、選ぶ提出方法によって異なります。次は代表的な確認対象です。
- 住民税申告書
- 本人確認・マイナンバー確認に必要なもの
- 前年の給与・公的年金等の収入が分かる資料
- 事業所得・雑所得等がある場合の収入・必要経費が分かる資料
- 社会保険料、生命保険料、地震保険料等の控除証明
- 医療費控除を申告する場合の明細書等
- 寄附金控除に関する証明
- その他、自治体や申告内容に応じて必要な資料
オンライン申告では、これらに加えて、マイナンバーカード、暗証番号、対応する端末やアプリ、メールアドレス等が必要となる場合があります。
具体的な必要書類・様式・電話番号・窓口の受付時間は、自治体や年度によって異なるため、このページでは固定していません。1月1日現在の住所地の市区町村の案内で確認してください。
申告書を作成する
住民税申告書は、次の手順で準備を進めます。
- 前年の収入が分かる資料をそろえます
- 控除を受けたい場合は、控除証明書等の資料をそろえます
- 自治体が指定する住民税申告書の様式を確認します
- 収入・控除の内容を申告書へ記入します
- 記入内容と添付資料に不足がないか確認します
申告書の様式や記入方法の細目は自治体によって異なるため、1月1日現在の住所地の市区町村の案内に従って作成してください。
申告書を提出する
作成した申告書は、選んだ提出方法(オンライン・郵送・窓口・自治体独自の方法)に従って提出します。
提出時には、必要書類をあわせて添付または提示します。
提出後に確認すること
申告書を提出したら、利用した方法に応じて次を確認します。
- オンライン申告の場合:受付結果等を確認します
- 郵送の場合:提出した書類の控えや送付記録を、必要に応じて残します
- 窓口の場合:受付済みであることを確認します
その後、税額決定通知や納税通知等が届いた場合は、内容を確認してください。
住民税申告の有無は、税証明や保険料、各種制度の判定等に影響する場合があります。期限後の申告では反映が遅れる可能性があるため、税証明などが必要な場合は、早めに市区町村へ確認してください。
期限を過ぎた場合
申告期限(原則3月15日)を過ぎた場合も、申告できることがあります。
できるだけ早く、1月1日現在の住所地の市区町村へ提出するか、相談してください。
期限後の申告では、税額決定・通知や税証明等への反映が遅れる場合があります。「期限を過ぎたら申告できない」わけではありませんが、「期限後でもいつ申告しても同じ」でもありません。早めに確認することをおすすめします。
相談先
1月1日現在の住所地の市区町村の住民税担当
次の内容を確認できます。
- 住民税の申告が必要かどうか
- 前年に収入がなかった場合・所得が少ない場合の申告要否
- 提出先
- その年度の申告期限
- 利用できる提出方法
- 必要な書類
- 期限後申告の受付方法
- 申告内容の反映時期
税務署
次の内容を確認できます。
- 所得税の確定申告が必要かどうか
- 所得税の申告内容の訂正・還付等
住民税そのものの申告先は税務署ではありません。
税理士
個別の所得計算や税額計算、申告内容についての専門的な判断や代理が必要な場合に相談先となります。
公式情報
- 各市区町村「個人住民税の申告」案内:1月1日現在の住所地の市区町村公式サイトで確認してください
- eLTAX 個人住民税電子申告システム
- eLTAX 個人住民税電子申告システム よくあるご質問
- 地方税共同機構 eLTAX
- 国税庁「申告が必要かなどを調べる」
注意点
- 所得税の確定申告をした場合でも、住民税だけの追加確認が必要になることがあります
- 給与以外の所得が20万円以下でも、住民税の申告が必要になる場合があります
- 公的年金の確定申告不要制度を利用する場合も、住民税申告の要否は別に確認します
- 前年に収入がなかった場合の申告要否は、自治体によって扱いが異なります
- 申告先は、原則としてその年の1月1日現在に住所があった市区町村です。現在住んでいる市区町村とは限りません
- 申告期限は原則3月15日ですが、実際の期限はその年度の市区町村の案内で確認してください
- 期限を過ぎた場合も、できるだけ早く市区町村へ確認してください
- 個別の税額や申告義務、非課税の判定は、このページだけでは断定できません。最終的な判断は市区町村の案内に従ってください