相続で事業を引き継いだときの消費税を納付する
概要
相続によって個人事業を引き継いだ場合、被相続人(亡くなった方)が生前に負っていた消費税の申告・納付とは別に、事業を引き継いだ相続人本人が、自分自身の課税期間について消費税及び地方消費税を申告し、納付する必要が生じることがあります。
この記事は、相続人本人の消費税の確定申告によって納付税額が確定した方を対象に、誰の税額を納付するのか、いつまでに納付するのか、どの方法で納付するのかを整理し、安全に納付を終えられる状態まで案内するものです。
被相続人の死亡時までの消費税を相続人等が納付する手続きとは、対象となる税額も期限も異なります。この記事では、その違いを混同しないことを中心に説明します。
すでに相続人本人の申告が済み、納付すべき税額が確定している方は、このページの手順に沿って納付方法を確認してください。申告がまだの方や、納付税額の内容に疑問がある方は、記事内の案内に沿って別の記事や税務署への確認へ進んでください。
このページで分かること
- 納付する税額が、被相続人の死亡時申告分ではなく、相続人本人の申告分であることの確認方法
- 相続人本人の課税期間・申告区分(確定申告分・中間申告分)の確認方法
- 相続人本人の納期限(通常の年分、課税期間特例、中間申告分の違い)
- 相続人本人が選べる7つの納付方法とその比較
- 各納付方法を実際に利用するための準備・手順・完了確認
- 相続特有の注意点(振替納税等の登録状態を被相続人からそのまま引き継がないこと)
- 納期限を過ぎた場合や、一度に納付できない場合の相談先
対象読者
- 被相続人の個人事業を相続により承継した方
- 相続人本人として消費税の確定申告を行い、納付税額がある方
- 相続年・翌年・翌々年等に、相続を理由とする特例その他の理由で課税事業者となった方
- 相続前から自分でも事業を行っていた方
- 被相続人の税額と自分自身の税額を混同しやすい方
- 相続人本人の納付方法・納期限を確認したい方
被相続人の死亡時申告分の消費税を納付しようとしている方は、この記事の対象ではありません。該当する記事へ進んでください(詳しくは「あなたの場合はこちら」を確認してください)。
更新日
更新日:2026年10月2日
最初に確認すること
納付方法を選ぶ前に、次の内容を確認してください。
- 納付する税額が、相続人本人の消費税及び地方消費税であること(被相続人の死亡時税額ではないこと)
- 対象となる課税期間
- 確定申告分か、中間申告分か
- 実際に納付すべき税額があるか(0円・還付ではないか)
- 納期限
- 相続人本人が振替納税を登録しているかどうか
この7項目のいずれかが分からない場合は、先に該当する箇所(「誰の・どの税額を納付するか」「納期限・いつまでに」「状況別」)を確認してから、納付方法を選んでください。
相続で事業を引き継いだときの消費税の納付とは
相続によって個人事業を引き継いだ場合、消費税の手続きには少なくとも次の2種類があります。
- 被相続人が生前の課税期間について負っていた消費税及び地方消費税を、相続人等が納付する手続き
- 事業を承継した相続人本人が、自分自身の課税期間について確定した消費税及び地方消費税を納付する手続き
この記事が扱うのは、2の相続人本人の納付です。1の被相続人の死亡時申告分の納付は、この記事の責任範囲に含みません。
この2つは、対象となる税額、申告書の名義、納期限のいずれも異なります。相続人本人の申告によって確定した税額を納付する場面で、被相続人の死亡時申告に関するルール(後述する「死亡後4か月」の期限や、相続人ごとの税額配分の考え方)を持ち込むと、誤った期限や誤った金額で行動してしまうおそれがあります。
まず、これから納付しようとしている税額が、相続人本人の申告によって確定したものであることを確認してください。
誰の・どの税額を納付するか
納付する税額を特定する際は、相続人本人の消費税及び地方消費税の確定申告書、または相続人本人がe-Taxで送信した際の受信通知等を基準にします。
被相続人の死亡時申告で使用された「付表7」等による、相続人等ごとの税額配分の考え方を、相続人本人の事業承継後の納付税額として扱わないでください。付表7は、被相続人の死亡時までの消費税額を相続人等の間でどのように分けて納付するかを示すものであり、相続人本人が自分の事業として申告した課税期間の税額とは別のものです。
確認する内容は、次のとおりです。
- 申告書に記載された納税者が、相続人本人であること
- 申告の対象となる課税期間
- その課税期間について確定した消費税及び地方消費税の合計納付税額
- その申告が、確定申告分か中間申告分か
申告書を提出したことと、納付が完了することは別の行為です。申告書を提出しただけで納付が自動的に完了するわけではないため、申告後は改めて納付が必要かどうかを確認してください。
納付税額が0円である場合や、還付となる場合は、この記事で説明する納付操作は不要です。該当する場合は「状況別」の該当箇所を確認してください。
納期限・いつまでに
相続人本人の納期限は、対象となる課税期間の種類によって異なります。
通常の年分の場合
個人事業者の12月31日の属する通常の課税期間の確定申告分は、原則として翌年3月31日までに申告・納付します。
2026年10月2日確認時点では、**令和8年分(2026年分)の個人事業者の消費税及び地方消費税の確定申告分の法定納期限は、令和9年3月31日(水)**です。振替納税の振替日は、国税庁から「令和9年4月中旬~下旬」と案内されていますが、具体日はまだ確定していません。対象年分が異なる場合や、振替日が確定した後は、国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」で最新日付を確認してください。
課税期間特例を利用している場合
課税期間特例(課税期間を3か月ごと・1か月ごとに区分する特例)を相続人本人が利用している場合は、「翌年3月31日」という通常の年分の期限だけで判断せず、該当する課税期間の終了日と、それに対応する法定の申告・納付期限を確認してください。令和8年分の各課税期間については、国税庁「課税期間の特例適用者に係る納期限及び振替日について」で具体日を確認できます。
死亡時の「4か月」期限との違い
被相続人が死亡した場合の消費税の確定申告・納付には、死亡を知った日の翌日から4か月以内という期限があります。
この4か月の期限は、被相続人自身の死亡時申告分に適用されるものであり、**相続人本人が自分の課税期間について行う申告・納付の期限ではありません。**相続が発生した年であっても、相続人本人の納期限に、この4か月の期限をそのまま当てはめないでください。
中間申告分の場合
相続によって事業を承継したという事実だけを理由に、被相続人が行っていた中間申告の実績を相続人本人が引き継いで判定することはできません。
相続人本人の中間申告義務の有無や納付税額は、相続人本人自身の直前の課税期間の確定消費税額等に基づいて判定されます。中間申告分を納付しようとしている場合は、通常の確定申告分とは別の期限・税額が適用されるため、対象がどちらの申告分かを先に確認してください。
納付前に準備・確認するもの
納付方法を選ぶ前に、次の情報を手元で確認してください。
- 確定した納付税額(消費税及び地方消費税の合計額)
- 対象課税期間と、確定申告分・中間申告分の区分
- 納期限
- 相続人本人の納税地(住所地等)を所轄する税務署
- 相続人本人が振替納税を登録しているかどうか
- 相続人本人がe-Taxの利用登録・ダイレクト納付の利用登録を済ませているかどうか
これらのうち、相続人本人自身の登録状態については、被相続人の登録状態から推測せず、相続人本人について個別に確認してください(詳しくは「相続時は納付方法の登録状態を確認する」を参照してください)。
納付方法を選ぶ
相続人本人が利用できる納付方法は、一般の消費税の納付方法と同じく、主に次の7方式です。
| 比較軸 | 振替納税 | ダイレクト納付 | インターネットバンキング等 | クレジットカード納付 | スマホアプリ納付 | コンビニ納付(QRコード等) | 金融機関・税務署窓口(現金) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 事前登録・事前準備 | 振替依頼書の事前提出が必要 | e-Tax利用開始(利用者識別番号)とダイレクト納付の届出が必要 | e-Taxの利用開始手続きが必要 | 事前の口座登録等は不要(都度、専用サイトで手続き) | e-Taxを利用し、国税スマートフォン決済専用サイトへ進むための環境と対応アプリが必要 | 専用サイトでQRコード等を作成、または税務署から交付を受ける | 事前準備は不要(納付書が必要) |
| 自宅等で完結できるか | 完結する(登録後は自動) | 完結する | 完結する | 完結する | 完結する | コンビニへの来店が必要 | 金融機関または税務署への来店が必要 |
| 納付金額の制限 | 制限なし | 金融機関ごとの取扱可能金額による | 金融機関ごとの上限による | 1回の手続につき1,000万円未満、かつカードの決済可能額以下 | 30万円以下 | 30万円以下 | 制限なし |
| 手数料 | かからない | かからない | 金融機関により異なる場合がある | 納付税額に応じた決済手数料がかかる | かからない | かからない | かからない |
| 領収証書・受領物 | 発行されない(口座の引落し記録で確認) | 発行されない(電子的な受付結果で確認) | 発行されない(取引明細等で確認) | 発行されない(決済結果画面等で確認) | 発行されない(決済結果画面等で確認) | 領収証書は発行されない(払込金受領証が発行される) | 領収証書が発行される |
| 納付に使うもの | 指定した預貯金口座 | 事前に届け出た口座 | インターネットバンキング等の口座 | クレジットカード | スマートフォン決済アプリの残高等 | スマートフォンのバーコード・QRコード | 現金と納付書 |
| 納付タイミング・期日指定 | 指定した振替日に自動引落し | 都度、納付日を指定して実行 | 都度、自分で操作して納付 | 都度、自分で操作して納付 | 都度、自分で操作して納付 | 都度、自分でコンビニで手続き | 窓口が開いている時間に来店して納付 |
| 継続利用・自動性 | 登録後は自動的に振替(継続利用向き) | 都度の操作が必要(継続的にも利用可) | 都度の操作が必要 | 都度の操作が必要 | 都度の操作が必要 | 都度の操作が必要 | 都度、来店が必要 |
| 完了確認方法 | 口座の引落し記録を確認 | 受付結果・口座の引落し記録を確認 | 取引明細・振込結果を確認 | 決済結果画面・カード利用明細を確認 | アプリの決済結果を確認 | 決済結果・利用明細を確認 | 領収証書の控えを確認 |
| 向いている場面 | 毎回の操作を省略したい場合 | e-Taxを日常的に利用しており、口座から確実に納付したい場合 | 普段からインターネットバンキングを利用している場合 | 少額の納付をカードでまとめたい場合 | 30万円以下を手元のスマートフォンで済ませたい場合 | 30万円以下を近くのコンビニで済ませたい場合 | 現金で確実に納付したい場合、他の方法が利用できない場合 |
| 主な注意点 | 振替日・口座残高の事前確認が必要。被相続人の登録を相続人本人へ自動的に引き継がれるものとして扱わない | 相続人本人のe-Tax利用登録・届出が必要。被相続人の登録をそのまま利用できるものとして扱わない | 金融機関ごとの手続き・上限を確認する必要がある | 決済手数料がかかる。手数料額は都度確認する | 30万円を超える場合は他の納付方法を選ぶ | 30万円を超える場合は他の納付方法を選ぶ。対応店舗を確認する | 発行される納付書の種類を確認する必要がある |
比較表は、便利さの順位をつけるためのものではありません。振替納税は「事前登録が必要だが以後の操作が少ない方法」、コンビニ納付は「事前準備は簡単だが上限がある方法」というように、各軸を個別に確認したうえで、自分の状況に合う方法を選んでください。
比較表で方法を選んだ後は、それぞれの方法の見出しへ進み、実際の準備と手順を確認してください。
相続時は納付方法の登録状態を確認する
相続人本人が納付方法を選ぶ際は、被相続人の登録状態と、相続人本人自身の登録状態を分けて確認してください。
- 被相続人が振替納税を利用していたという事実だけで、相続人本人の税額も同じ口座から自動的に振替されるとは限りません。振替納税は、相続人本人が改めて振替依頼書を提出して登録した口座について適用されます。
- 被相続人がe-Taxの利用登録やダイレクト納付の利用登録をしていたとしても、その登録状態を相続人本人がそのまま利用できるとは限りません。ダイレクト納付を利用する場合は、相続人本人自身の利用開始手続き・届出の状況を確認してください。
- 相続人本人が、相続前から自分自身の振替納税をすでに登録している場合は、その登録が今回の納付にも適用されるかどうかを確認したうえで方法を選んでください。振替納税を登録しているにもかかわらず、確認せずに別の方法でも納付すると、二重納付につながるおそれがあります。
- 金融機関や決済サービスごとの本人確認、名義、利用条件については、この記事では詳しく扱いません。利用する金融機関・決済サービスの現行の公式案内を確認してください。
これらの登録状態を確認したうえで、次の見出しから、選んだ方法の具体的な準備と手順を確認してください。
振替納税
向いている場面
毎回の納付操作を省略し、指定した口座から自動的に引き落とされる形で納付したい場合に向いています。
使える条件
相続人本人について、消費税及び地方消費税の振替納税の利用手続が済んでいることが条件です。被相続人が振替納税を利用していた場合でも、その登録を相続人本人へ自動的に引き継がれるものとして扱わず、相続人本人の登録状況を確認してください。
必要なもの・事前準備
- 振替納税に用いる納税者本人名義の預貯金口座
- 所定の振替依頼書(税務署または金融機関の窓口で入手、または電子的な手続きによる提出)
基本手順
- 振替納税に使用する納税者本人名義の口座を用意します。
- 振替依頼書を、所轄税務署または口座のある金融機関へ提出します。
- 登録が完了すると、対象年分の振替日に、指定口座から自動的に納付税額が引き落とされます。
- 振替日の前には、口座残高が納付税額以上であることを確認します。
納付完了の確認方法
振替日以降に、口座の取引明細で引き落としが行われたことを確認します。
領収証書・記録
振替納税では、窓口納付のような領収証書は発行されません。口座の取引明細を、納付の記録として保管してください。
注意点
- 振替日は対象年分ごとに定められています。事前に確認してください。
- 振替日の口座残高が不足していると、振替ができない場合があります。
- 被相続人の振替納税の登録を、相続人本人へ自動的に引き継がれるものとして扱わず、相続人本人としての登録状況を確認してください。
利用できない場合の次の行動
振替依頼書の提出が間に合わない場合や、口座の登録が完了していない場合は、他の納付方法(ダイレクト納付、インターネットバンキング等、クレジットカード納付、スマホアプリ納付、コンビニ納付、窓口納付のいずれか)を検討してください。
ダイレクト納付
向いている場面
e-Taxを日常的に利用しており、届け出た口座から確実に納付を行いたい場合に向いています。
使える条件
相続人本人が、e-Taxの利用開始手続きとダイレクト納付の利用届出を済ませ、利用する金融機関の取扱条件を満たしていることが条件です。
必要なもの・事前準備
- e-Taxの利用者識別番号
- ダイレクト納付の届出書、または電子的な手続きによる利用開始手続き
- 納付に使用する相続人本人の口座情報
基本手順
- e-Taxの利用者識別番号を取得します(未取得の場合)。
- ダイレクト納付の届出書を、所轄税務署等へ提出します。
- 利用開始後、e-Taxで申告データを送信するか、納付情報を登録します。
- 納付する日を指定して、口座からの引き落としを実行します。
納付完了の確認方法
e-Taxの受付結果、および口座の取引明細で確認します。
領収証書・記録
紙の領収証書は発行されません。e-Taxの受付結果や口座の取引明細を記録として保管してください。
注意点
- 相続人本人自身の利用開始手続きが必要です。被相続人がダイレクト納付を利用していた場合でも、その登録を相続人本人がそのまま利用することはできません。
- 納付日を自分で指定するため、納期限を過ぎない範囲で指定する必要があります。
利用できない場合の次の行動
利用開始手続きが間に合わない場合は、他の納付方法を検討してください。
インターネットバンキング等
向いている場面
普段からインターネットバンキングやモバイルバンキングを利用しており、都度の操作に慣れている場合に向いています。
使える条件
e-Taxの利用開始手続きを済ませたうえで、利用する金融機関がインターネットバンキング等による納付に対応していることが条件です。
必要なもの・事前準備
- e-Taxの利用者識別番号
- インターネットバンキング等の契約・利用環境
基本手順
- e-Taxで申告・納付情報を作成します。
- 表示されるペイジー(Pay-easy)情報等を確認します。
- 利用する金融機関のインターネットバンキング等から、必要な情報を入力して納付を実行します。
納付完了の確認方法
金融機関の取引明細・振込結果で確認します。
領収証書・記録
紙の領収証書は発行されません。取引明細を記録として保管してください。
注意点
- 金融機関ごとに、対応状況や利用時間、上限金額が異なる場合があります。利用する金融機関の案内で確認してください。
利用できない場合の次の行動
利用する金融機関が対応していない場合は、他の納付方法を検討してください。
クレジットカード納付
向いている場面
手元にクレジットカードがあり、少額の納付をカードでまとめて管理したい場合に向いています。
使える条件
1回の納付手続につき、納付税額が1,000万円未満で、利用するクレジットカードの決済可能額以下であることが条件です。
必要なもの・事前準備
特別な事前登録は不要です。納付の都度、専用のサイトから手続きを行います。
基本手順
- 専用サイトへアクセスします。
- 納付税目・納付先税務署・納付税額等の必要事項を入力します。
- クレジットカード情報を入力し、決済を実行します。
納付完了の確認方法
決済結果の画面、およびクレジットカードの利用明細で確認します。
領収証書・記録
領収証書は発行されません。決済結果の画面やカードの利用明細を記録として保管してください。
注意点
- 納付税額に応じた決済手数料がかかります。クレジットカード納付には手数料がかからないという理解は誤りです。手数料額は都度、専用サイトで確認してください。
- 1回の納付手続で利用できるのは、1,000万円未満、かつ利用するクレジットカードの決済可能額以下です。
利用できない場合の次の行動
上限額を超える場合や、カードが利用できない場合は、他の納付方法を検討してください。
スマホアプリ納付
向いている場面
30万円以下の納付を、手元のスマートフォンで完結させたい場合に向いています。
使える条件
**納付税額が30万円以下であることが条件です。**30万円を超える納付税額の場合は、他の納付方法を選んでください。
必要なもの・事前準備
- e-Taxへログインして納付手続を行える環境
- 対応するスマートフォン決済アプリ
- アプリの残高またはアプリに登録した決済手段
基本手順
- e-Taxへログインし、申告後の受信通知等または「申請・納付手続」からスマホアプリ納付の手続きを進めます。
- e-Taxを経由して「国税スマートフォン決済専用サイト」へ進み、対応するスマートフォン決済アプリを選択します。
- アプリ側で決済を確定します。
納付完了の確認方法
アプリ内の決済結果で確認します。
領収証書・記録
領収証書は発行されません。アプリの決済結果を記録として保管してください。
注意点
- 対象となるのは30万円以下の納付です。超える場合は他の方法を選んでください。
- 対応しているアプリの種類は変更されることがあるため、利用時に確認してください。
利用できない場合の次の行動
30万円を超える場合や、対応アプリがない場合は、他の納付方法を検討してください。
コンビニ納付(QRコード)
向いている場面
30万円以下の納付を、近くのコンビニエンスストアで済ませたい場合に向いています。
使える条件
**納付税額が30万円以下であることが条件です。**30万円を超える納付税額の場合は、他の納付方法を選んでください。
必要なもの・事前準備
- 専用サイトで作成したQRコード、または税務署で交付を受けたバーコード付き納付書
基本手順
- 専用サイトでQRコードを作成する、または税務署でバーコード付き納付書の交付を受けます。
- 対応するコンビニエンスストアのレジまたは店内の端末で手続きを行います。
- 現金で納付します。
納付完了の確認方法
コンビニで受け取る受付控え等で確認します。
領収証書・記録
コンビニ納付(QRコード)では領収証書は発行されませんが、払込金受領証が発行されます。受け取った払込金受領証を記録として保管してください。
注意点
- 対象となるのは30万円以下の納付です。超える場合は他の方法を選んでください。
- 対応するコンビニエンスストアは限られる場合があります。
利用できない場合の次の行動
30万円を超える場合や、対応する店舗が近くにない場合は、他の納付方法を検討してください。
金融機関・税務署窓口で納付する
向いている場面
現金で確実に納付したい場合や、他の方法が利用できない場合に向いています。
使える条件
特にありません。金融機関または税務署の窓口が開いている時間内に来店できることが前提です。
必要なもの・事前準備
- 所定の納付書(税務署から送付されたもの、または税務署で入手したもの)
- 納付する現金
基本手順
- 納付書を用意します。届いていない場合は、所轄税務署へ確認します。
- 金融機関または税務署の窓口へ、納付書と現金を持参します。
- 窓口で納付を行います。
納付完了の確認方法
窓口で受け取る領収証書の控えで確認します。
領収証書・記録
窓口納付では、領収証書が発行されます。大切に保管してください。
注意点
- e-Taxで申告を行った場合でも、税務署から納付書が必ず送られてくるとは限りません。納付書が必要な場合は、所轄税務署へ確認してください。
- 窓口の受付時間内に来店する必要があります。
利用できない場合の次の行動
窓口へ来店できない場合は、他の納付方法を検討してください。
納付後に確認すること
いずれの方法で納付した場合も、次を確認してください。
- 選んだ方法に応じた完了確認(口座の引落し記録、決済結果画面、領収証書の控え等)で、納付が実際に完了していること
- 納付した税額が、確定申告分または中間申告分として申告した税額と一致していること
- 同じ税額を、誤って複数の方法で二重に納付していないこと
振替納税を登録している場合に、確認せず別の方法でも納付してしまうと、二重納付につながるおそれがあります。振替納税を登録している方は、振替が行われる予定かどうかを先に確認してください。
納付記録を残す
納付が完了したことを確認できる記録を保管してください。
- 振替納税・ダイレクト納付・インターネットバンキング等・クレジットカード納付・スマホアプリ納付の場合は、口座の取引明細や決済結果の画面等
- コンビニ納付の場合は払込金受領証、窓口納付の場合は領収証書
記録は、後日の確認や、万一の重複納付・未納付の確認に必要となる場合があります。
状況別
同じ記事の責任範囲内で、状況によって対応が分かれる場合の考え方を示します。
A.相続人本人の確定申告分を納付する
このページで説明する内容がそのまま当てはまります。「誰の・どの税額を納付するか」から順に確認してください。
B.被相続人の死亡時申告分を納付しようとしている
この記事の対象ではありません。「あなたの場合はこちら」で案内する記事を確認してください。
C.相続人本人の納付税額が0円である
納付税額が0円の場合、この記事で説明する納付操作は不要です。申告内容に誤りがないか、念のため確認してください。
D.還付になる
還付となる場合も、この記事で説明する納付操作は不要です。還付に関する案内を確認してください。
E.相続人本人が相続前から振替納税を利用している
相続前から相続人本人自身の口座で振替納税を登録している場合は、その登録が今回の課税期間の納付にも適用されるかを確認したうえで対応してください。確認せず他の方法でも納付すると、二重納付につながるおそれがあります。
F.被相続人だけが振替納税を利用していた
被相続人の口座での振替納税は、相続人本人の納付には自動的に適用されません。相続人本人として、改めて振替納税を登録するか、他の納付方法を選んでください。
G.相続人本人が課税期間特例を利用している
「納期限・いつまでに」の「課税期間特例を利用している場合」を確認し、通常の年分の期限だけで判断しないでください。
H.中間申告分を納付する
「納期限・いつまでに」の「中間申告分の場合」を確認してください。被相続人の中間申告実績をそのまま引き継いだ判定は行われません。
I.納期限を過ぎた
「納期限を過ぎた場合」を確認してください。
J.一時に納付できない
「一時に納付できない場合」を確認してください。
納期限を過ぎた場合
納期限を過ぎている場合は、便利さを比較しながら方法を選ぶよりも、早期に納付することを優先してください。
納期限を過ぎたまま何もせず待つと、延滞税等が発生する場合があります。納付方法を決めたら、できるだけ早く手続きを行ってください。
どの方法で納付すればよいか分からない場合や、納付が難しい事情がある場合は、「一時に納付できない場合」も確認してください。
一時に納付できない場合
納付税額を一時に納付することが難しい場合は、この記事の納付方法の比較だけで対応を決めず、所轄税務署へ納税の相談を行ってください。
税務署への相談では、分割納付や納税の猶予等の制度について、個別の状況に応じた案内を受けられる場合があります。この記事では、猶予制度が適用されるかどうかの判断までは行いません。
あなたの場合はこちら
次の条件に該当する場合は、この記事ではなく、それぞれの案内へ進んでください。
- 被相続人の死亡時申告分を納付しようとしている場合 → 被相続人の死亡時の消費税の申告・納付を扱う記事を確認してください。
- 相続人本人の申告がまだ済んでいない場合 → 「相続で事業を引き継いだときの消費税の確定申告をする」を確認してください。
- 納付しようとしているのが中間申告分である場合 → 消費税の中間申告・中間納付に関する記事を確認してください。
- 納付税額が還付になる場合 → 還付に関する案内を確認してください。
- 相続人本人の消費税の納税義務があるかどうか自体が分からない場合 → 「相続で事業を引き継いだときの消費税の納税義務を確認する」を確認してください。
- 相続人本人の課税期間が分からない場合 → 「相続で事業を引き継いだときの消費税の課税期間を確認する」を確認してください。
判断できない場合
自分の状況がどれに当てはまるか判断できない場合は、少なくとも次を確認してください。
- 誰の税額か(相続人本人の税額か、被相続人の死亡時税額か)
- どの課税期間の税額か
- 確定申告分か、中間申告分か
- 納付すべき税額はいくらか
- 納期限はいつか
- 振替納税を登録している場合、その登録は誰の名義か
- 被相続人の死亡時申告の内容と混同していないか
これらを確認しても判断できない場合は、相続人本人の申告内容そのものへ戻って確認するか、所轄税務署へ相談してください。
よくある間違い
- 被相続人の死亡時納付と、相続人本人の納付を同じものだと思ってしまう。
- 相続人本人の納付にも、死亡後4か月の期限を当てはめてしまう。
- 被相続人の死亡時申告で使われた付表7の配分額を、自分の事業承継後の納付税額だと思ってしまう。
- 相続人本人の申告書を提出すれば、納付も自動的に終わると思ってしまう。
- 被相続人が振替納税を利用していたので、自分も自動的に振替になると思ってしまう。
- 被相続人の登録口座を、そのまま自分の納付に使えると決めつけてしまう。
- 自分がすでに振替納税を登録しているのに、確認せず別の方法でも納付してしまう。
- 確定申告分と中間申告分を区別しないまま納付してしまう。
- 課税期間特例を利用しているのに、通常の年分の期限だけを見てしまう。
- 納付税額が0円・還付の場合でも、納付操作が必要だと思ってしまう。
- スマホアプリ納付は、30万円を超えても分割すれば利用できると思ってしまう。
- コンビニ納付は、30万円を超えても利用できると思ってしまう。
- クレジットカード納付に手数料がないと思ってしまう。
- キャッシュレスの納付方法でも、必ず領収証書が発行されると思ってしまう。
- e-Taxで送信した後、税務署から納付書が必ず届くと思ってしまう。
- 納期限を過ぎても、通常どおり便利な方法をゆっくり比較すればよいと思ってしまう。
- 納付できないまま、何もせず待ってしまう。
- 税額そのものに疑問があるのに、納付方法だけを変更して解決しようとしてしまう。
チェックリスト
相談先
| 相談内容 | 窓口 |
|---|---|
| 相続人本人の消費税の申告内容・納付税額の確認 | 相続人本人の納税地を所轄する税務署 |
| 一時に納付できない場合の相談(分割納付・猶予等) | 相続人本人の納税地を所轄する税務署 |
| e-Taxの利用登録・電子納税の操作方法 | e-Taxの電子納税に関する公式案内・ヘルプ |
| インターネットバンキング・クレジットカード・スマホアプリ等の操作・利用条件 | 利用する金融機関・決済サービスの公式案内 |
公式リンク
本文の内容を確認するための公式情報源として、次を確認してください。
- 国税庁 タックスアンサー No.6601「申告と納税」
- 国税庁 タックスアンサー No.6602「相続で事業を引き継いだ場合の納税義務について」
- 国税庁「国税の納付手続(納期限・振替日・納付方法)」
- 国税庁「納税に関する総合案内」
- 国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」
- 国税庁「課税期間の特例適用者に係る納期限及び振替日について」
- 国税庁「振替納税手続による納付」
- 国税庁「ダイレクト納付の手続」
- 国税庁「インターネットバンキング等からの納付手続」
- 国税庁「クレジットカード納付の手続」
- 国税庁「スマホアプリ納付の手続」
- 国税庁「コンビニ納付(QRコード)」
- 国税庁「現金に納付書を添えて納付(金融機関又は税務署の窓口)」
- 国税庁 タックスアンサー No.9206「国税を期限内に納付できないとき」
- 国税庁 消費税基本通達15-1-1「相続等があった場合の中間申告」
- e-Tax「電子納税の方法にはどのような方法がありますか」
- 国税庁「税務署の所在地などを知りたい方」
注意点
- 相続人本人の納付方法の基本的な選択肢は、一般の消費税の納付方法と共通しますが、振替納税・ダイレクト納付等の登録状態は、被相続人のものではなく相続人本人について確認してください。
- 振替納税を登録している場合は、確認しないまま別の方法でも納付すると、二重納付につながるおそれがあります。
- 納期限を過ぎている場合は、方法の比較よりも早期の納付を優先してください。延滞税等が発生する場合があります。
- 一時に納付できない場合は、この記事の情報だけで判断せず、所轄税務署へ相談してください。
- クレジットカード納付には決済手数料がかかります。スマホアプリ納付・コンビニ納付は30万円以下の納付が対象です。30万円を超える場合は、他の納付方法を確認してください。
- 対象年分の具体的な期限日、振替日、各納付方法の現行の条件(上限額・手数料・対応サービス等)は、この記事の作成時点の一次情報に基づいています。実際に手続きを行う際は、最新の公式情報を確認してください。