所得税を納付する
対象読者
- 確定申告書等で「納める税金」が出た人
- e-Taxまたは書面で申告した後、どう支払えばよいか分からない人
- 振替納税、ダイレクト納付、インターネットバンキング、クレジットカード、スマホアプリ、コンビニ、窓口の違いを知りたい人
- 税務署から納付書が届くと思って待っている人
- 納期限が迫っている人
- 一括納付が難しく、延納・猶予の入口を確認したい人
- 振替納税で残高不足などにより引落しできなかった人
更新日:2026年10月4日
概要
確定申告書を提出しただけでは、所得税及び復興特別所得税の納付は完了しません。
税務署から納付書や納税通知書が自動的に届くとは限らないため、申告後は自分で納付額と納期限を確認し、納付方法を選んで手続きを行う必要があります。
このページでは、確定申告等で納付額が確定した所得税及び復興特別所得税について、納付方法の選び方から手続きの完了確認までを案内します。確定申告書そのものの作成方法や税額の計算方法は扱いません。
このページで分かること
- 所得税及び復興特別所得税の納付が、申告とは別の手続きであること
- 主な納付方法とその選び分け
- 納付方法ごとの準備・大まかな流れ・完了確認の方法
- 振替納税、延納、期限を過ぎた場合、納付が難しい場合の進め方
- 納付完了後に確認・保存しておくこと
この前に確認する
納付方法を選ぶ前に、次を確認してください。
- どの年分の所得税等を納付するのか
- 申告書の「納める税金」等の欄で納付額を確認したか
- すでに納付していないか
- 予定納税額が申告書へ正しく反映されているか
- 法定納期限を過ぎていないか
- 振替納税をすでに登録していないか
「申告書を提出した=納付済み」ではありません。まず自分の納付状態を確認してから、この先に進んでください。
最初にやること
- 申告書等で納付額を確認する。
- 国税庁の公式情報で納期限を確認する。
- 下の比較表から自分に合う納付方法を選ぶ。
- 選んだ方法に必要な準備を確認する。
- 納付後に完了結果・納付記録を確認する。
すでに納期限を過ぎている場合は、比較表より先に「状況別に確認すること」の該当項目へ進んでください。
納付方法を比較する
所得税及び復興特別所得税の納付方法には、主に次の7種類があります。表は選び方の入口です。詳しい条件は各方法の公式案内で確認してください。
| 方法 | 主に向く人 | 事前準備 | 金額上限・制約 | 手数料等 | 完了確認・注意 |
|---|---|---|---|---|---|
| 振替納税 | 毎年申告し口座引落しにしたい人 | 振替依頼書 | 所得税等で利用可 | 原則納付手数料なし | 振替日と残高を確認 |
| ダイレクト納付 | e-Taxから口座で即時・指定日納付したい人 | e-Tax・利用届出 | 利用開始まで時間が必要 | 原則納付手数料なし | メッセージボックスで完了確認 |
| インターネットバンキング等 | ネットバンキング等を使う人 | e-Tax納付情報等 | 金融機関側条件あり | 金融機関等で確認 | 取引結果を確認 |
| クレジットカード | カードでオンライン納付したい人 | カード・専用サイト | 1回1,000万円未満等 | 決済手数料あり | 領収証書なし・取消不可 |
| スマホアプリ | 30万円以下をスマホ決済したい人 | e-Tax経由等 | 30万円以下 | 利用アプリ等で確認 | 30万円超を分割目的で利用しない |
| コンビニQR | 30万円以下を現金でコンビニ納付したい人 | QRコード作成 | 30万円以下 | 原則納付手数料なし | コンビニでは現金のみ |
| 窓口現金 | 現金で支払いたい人・領収証書が必要な人 | 納付書 | 窓口時間等あり | 原則納付手数料なし | 納付書・領収証書を保管 |
一番おすすめの方法を一律に決めることはできません。納付する金額、事前登録の状況、領収証書の要否、外出できるかどうかなどによって、合う方法は変わります。
納付方法ごとの進め方
各方法は、「向いている人」「事前に用意・確認すること」「大まかな手順」「納付完了の確認方法」「うまくいかない場合」の順で説明します。
振替納税
向いている人 毎年確定申告をして納付している人、口座からの自動引落しにしたい人に向いています。
事前に用意・確認すること 新規に利用する場合は、原則としてその年分の法定納期限までに振替依頼書を提出しておく必要があります。すでに振替納税を利用している場合は、口座の状況を確認します。
大まかな手順 振替依頼書の提出により、事前に届け出た預貯金口座から、国税庁が指定する振替日に自動的に引き落とされます。法定納期限と実際の振替日は異なるため、両方を分けて把握してください。
納付完了の確認方法 振替日にあわせて口座の引落し結果を確認します。
うまくいかない場合 振替日に口座残高が不足していると引き落としができません。残高不足時に自動的に再度振替が行われるとは限らないため、速やかに口座残高を確認し、必要に応じて別の方法での納付を検討してください。振替できなかった場合、法定納期限の翌日から延滞税がかかることがあります。
ダイレクト納付
向いている人 e-Taxを利用して申告等を行っており、登録口座から即時または指定日に納付したい人に向いています。
事前に用意・確認すること 初めて利用する場合は、e-Taxの利用開始とダイレクト納付利用届出が必要です。利用可能になるまで時間がかかるため、納期限直前に新規登録しても間に合わない場合があります。
大まかな手順 利用届出後、e-Taxのメッセージボックスで登録完了通知を確認します。登録が完了したら、即時納付または指定日納付の操作を別途行います。利用届出を済ませただけでは納付は完了していません。
納付完了の確認方法 e-Taxのメッセージボックスで、納付完了通知やエラー通知を確認します。
うまくいかない場合 エラー通知が届いた場合は、内容を確認したうえで、必要な操作をやり直すか、e-Taxヘルプデスク等へ確認してください。
インターネットバンキング等
向いている人 ふだんからインターネットバンキングやATM等を利用している人に向いています。
事前に用意・確認すること e-Taxで納付情報を登録しておく必要があります。利用できる金融機関や具体的な操作は、金融機関ごとに異なります。
大まかな手順 登録した納付情報をもとに、インターネットバンキングやATM等から納付を行います。
納付完了の確認方法 利用した金融機関等の取引結果を確認します。
うまくいかない場合 操作方法や利用可否は金融機関ごとに異なるため、うまくいかない場合は利用する金融機関の窓口やサポートへ確認してください。
クレジットカード納付
向いている人 カードを使ってオンラインで納付を完結させたい人に向いています。
事前に用意・確認すること 利用するクレジットカードと、決済手数料を含めた利用可能額を確認しておきます。
大まかな手順 「国税クレジットカードお支払サイト」を通じて、インターネット上で手続きを行います。金融機関やコンビニ、税務署の窓口でカードを提示して支払う方式ではありません。納付税額に応じた決済手数料がかかります。
納付完了の確認方法 手続き完了画面や利用したカード会社の明細等で確認します。領収証書は発行されません。
うまくいかない場合 手続き完了後は取消しができません。金額や納付先の入力を確認してから手続きを進めてください。カードの利用可能額が不足している場合は、別の方法を検討します。
スマホアプリ納付
向いている人 納付税額が30万円以下で、スマートフォンから決済を完結させたい人に向いています。
事前に用意・確認すること e-Tax経由での利用が基本です。書面申告の場合でも、納付情報登録依頼を行えば利用できます。対応する決済サービスは変わることがあるため、最新情報は公式サイトで確認してください。
大まかな手順 「国税スマートフォン決済専用サイト」を通じて、スマートフォンから納付を行います。
納付完了の確認方法 利用した決済サービスの完了画面や履歴で確認します。
うまくいかない場合 納付税額が30万円を超える場合、この方法での納付を目的として税額を分割することは勧められていません。30万円を超える場合は、他の方法を検討してください。
コンビニ納付(QRコード)
向いている人 納付税額が30万円以下で、現金でコンビニ納付をしたい人に向いています。
事前に用意・確認すること 国税庁のホームページ等で、納付用のQRコードを事前に作成しておきます。
大まかな手順 作成したQRコードを持って、対応するコンビニエンスストアで納付します。店頭での支払いは現金のみです。
納付完了の確認方法 コンビニで受け取るレシート等の控えを確認・保管します。
うまくいかない場合 納付税額が30万円を超える場合はこの方法を利用できません。対応店舗や店頭での操作は、公式情報で確認してください。
窓口での現金納付
向いている人 現金で支払いたい人や、領収証書が必要な人に向いています。
事前に用意・確認すること 所定の納付書を用意します。納付書が手元にない場合は、税務署等で確認してください。
大まかな手順 金融機関(日本銀行歳入代理店)または所轄の税務署の窓口で、納付書に現金等を添えて納付します。
納付完了の確認方法 窓口で受け取る領収証書を確認・保管します。
うまくいかない場合 納付書の内容に不明な点がある場合や、納付書が見当たらない場合は、所轄税務署へ確認してください。
状況別に確認すること
e-Taxで申告した直後の人
申告データの送信が完了したことと、納付が完了したことは別です。受信通知等から、利用できる納付方法を確認してください。
書面で申告した人
書面で申告した場合でも、これまでに紹介した各種の納付方法を利用できます。税務署から納付書が届くのを待つ必要があるとは限りません。
毎年確定申告で納付している人
振替納税の利用を検討できます。初めて利用する場合は、その年分の法定納期限までに届出が必要です。
今すぐ口座から納付したい人
すでにダイレクト納付の登録が済んでいる場合は、この方法を検討できます。未登録で納期限が近い場合は、他の方法もあわせて確認してください。
30万円以下をスマホ・コンビニで納付したい人
スマホアプリ納付とコンビニQR納付を比較してください。コンビニQR納付は現金のみでの支払いになります。
クレジットカードで納付したい人
決済手数料と、カードの利用可能額を確認してください。領収証書が必要な場合は、窓口での現金納付を検討してください。
一括納付が難しいが、納期限内である人
延納の要件を確認してください。延納だけでは対応が難しい場合は、早めに所轄税務署へ納税相談をしてください。
すでに納期限を過ぎている人
放置せず、できるだけ早く納付してください。期限を過ぎたことで延滞税が生じる場合があります。納付が難しい場合は、所轄税務署へ相談してください。
振替納税で残高不足になった人
引落しができなかった場合、納付は完了していない扱いになります。法定納期限の翌日から延滞税がかかる場合があります。速やかに別の方法での納付を検討するか、税務署へ確認してください。
納付できたか不安な人
e-Taxのメッセージボックス、決済完了画面、金融機関の取引記録、領収証書など、利用した方法に応じた記録を確認・保存してください。二重に納付しないよう、再度支払う前に納付状況を確認してください。
手順
- 対象年分と納付税額を確認する。
- 納期限を確認する。
- すでに納付済み・振替登録済みかを確認する。
- 比較表から納付方法を選ぶ。
- 必要な事前準備を行う。
- 納付手続きを実行する。
- 完了結果と納付記録を確認・保存する。
納期限を過ぎている場合や納付が難しい場合は、通常の手順から「状況別に確認すること」の該当項目へ進んでください。
期限・いつまでに
基本ルール
所得税及び復興特別所得税の確定申告分は、原則としてその年分の法定納期限までに納付します。年分ごとの具体的な日付は、国税庁の最新の公式情報で確認してください。
令和8年分(2026年分)
- 法定納期限:2027年3月15日(月)
- 振替納税の振替日:2027年4月中旬~下旬(具体日は本ページ確認時点では未確定)
- 延納した残額の納付期限:2027年5月31日(月)
令和8年分(2026年分)の振替納税の具体的な振替日は、国税庁が確定次第掲載すると案内しています。年分ごとの日付は、必ず国税庁の最新の公式情報で確認してください。
延納
納期限まで(振替納税の場合は振替日まで)に、納付すべき税額の2分の1以上を納付することが基本条件です。残額は、所定の延納期限まで延長できます。延納期間中は利子税がかかります。
期限を過ぎた場合
法定納期限の翌日から完納日まで、延滞税がかかる場合があります。「数日程度なら問題ない」という考え方はできません。
必要なもの
全員が確認するもの
- 対象年分
- 確定申告書等の控え
- 納付税額
- 納期限
- 税目(申告所得税及び復興特別所得税)
- 納税地・所轄税務署
- 納付済みかどうかを確認できる資料
振替納税
- 振替口座
- 振替依頼書(新規利用時)
- 振替日までに必要な口座残高
ダイレクト納付
- e-Taxの利用環境
- 利用者識別番号等
- 登録済みの預貯金口座
- ダイレクト納付利用登録が完了していること
インターネットバンキング等
- e-Taxで登録した納付情報
- 利用する金融機関のインターネットバンキング等
クレジットカード納付
- 納付税額が分かる資料
- 利用するクレジットカード
- 決済手数料を含めた利用可能額
スマホアプリ納付
- スマートフォン等
- e-Taxの利用環境または納付情報
- 対応する決済アプリ
コンビニ納付(QRコード)
- 納付用のQRコード
- 現金
窓口での現金納付
- 所定の納付書
- 現金等
相談先
所轄税務署
次のようなことを相談できます。
- 納期限
- 納付書
- 納付方法
- 納付状況の確認
- 振替納税
- 延納
- 納期限を過ぎた場合の対応
- 一時に納付が困難な場合の納税相談・猶予制度
e-Taxヘルプデスク等
次のようなことを相談できます。
- e-Taxの操作方法
- ダイレクト納付等のオンライン操作
- メッセージボックスやエラー内容の確認
税法上の個別の判断は税務署や税理士へ、システムの操作についてはe-Taxの案内へ相談する、という役割の違いがあります。
金融機関・カード会社・決済サービス
次のようなことを相談できます。
- 利用できる金融機関かどうか
- インターネットバンキング等の操作方法
- クレジットカードの利用可能額
- カードのポイント等の取り扱い
- 決済アプリ側の利用条件
国税の制度に関する判断は、これらの民間事業者ではなく、税務署やe-Taxの案内で確認してください。
公式リンク
- 国税庁「税金の納付」
- 国税庁「主な国税の納期限(法定納期限)及び振替日」
- 国税庁「納税・納税証明書手続」
- 国税庁「ダイレクト納付の手続」
- 国税庁「振替納税」
- e-Tax「登録方式による納税手続」
- 国税庁「クレジットカード納付の手続」
- 国税庁「スマホアプリ納付の手続」
- 国税庁「コンビニ納付(QRコード)」
- 国税庁「納税に関する総合案内」
- e-Tax「電子納税」
注意点
- 申告書を提出しただけでは、納付は完了していません。
- 税務署から納付書や納税通知書が必ず届くとは限りません。
- 法定納期限と振替納税の振替日は別のものです。
- 振替日には、口座残高を事前に確認してください。
- ダイレクト納付は、利用届出をしただけでは納付は完了していません。
- クレジットカード納付には、決済手数料がかかります。
- クレジットカード納付では、領収証書は発行されません。
- スマホアプリ納付・コンビニQR納付は、原則として納付税額30万円以下が対象です。
- コンビニQR納付は、店頭では現金での支払いのみです。
- 納期限を過ぎると、延滞税が生じる場合があります。
- 納付が難しい場合は、放置せず所轄税務署へ相談してください。
- 納付記録を保存し、二重納付を避けてください。