所得税の納税証明書を取得する

対象読者: 融資、許認可、補助金、契約などの手続きで「納税証明書」の提出を求められた個人の方。確定申告後に所得税関係の証明が必要になった方、「その1」「その2」「その3」などの違いが分からない方、窓口・郵送・オンラインのどの方法で取得すればよいか迷っている方を主な対象とします。

更新日: 2026年10月5日


概要

このページは、国税の納税証明書のうち、個人の所得税(申告所得税及復興特別所得税)に関係する証明書を取得する方法をまとめたものです。

納税証明書には複数の種類があり、それぞれ証明する内容が異なります。また、納税証明書には国税(税務署が発行するもの)と地方税(都道府県・市区町村が発行するもの)があり、混同すると誤った証明書を取得してしまうことがあります。

このページの目的は、制度の知識を網羅することではなく、誤った種類・年度・税目・形式の証明書を取得せず、提出先に使える証明書を確実に確保することです。

このページで分かること

  • 納税証明書を取得する前に、まず確認すべきこと
  • 「その1」「その2」「その3」「その3の2」など、納税証明書の種類ごとの証明内容
  • 国税の納税証明書と、地方税の納税証明書・所得証明書との違い
  • 電子納税証明書、オンライン請求、書面請求など、取得方法の選び方
  • 状況別に確認すべきポイント
  • 交付請求の具体的な手順
  • 請求時期の考え方
  • 取得方法ごとに必要なもの
  • 相談先と、あわせて確認しておきたい公式情報

最初にやること

納税証明書を取得する前に、まず提出先へ「何を証明する納税証明書が必要か」を確認してください。

「納税証明書」とだけ案内されている場合、種類を自分で推測して取得すると、提出先の求める内容と合わず、再取得が必要になることがあります。

提出先には、少なくとも次の内容を確認します。

  • 国税の納税証明書か、地方税の納税証明書か
  • 納税証明書の種類(その1、その2、その3、その3の2、その4など)
  • 必要な税目
  • 必要な年度
  • 必要枚数
  • 書面が必要か、電子データでもよいか
  • 発行から何か月以内などの有効期間の指定があるか

これらが分かってから、次の「どの納税証明書が必要か確認する」以降を確認してください。

どの納税証明書が必要か確認する

国税の納税証明書には複数の種類があり、「その1」「その2」「その3」などは、数字の大小や説明の詳しさの違いではなく、証明する内容そのものが異なります。

提出先から番号や種類名を指定されている場合は、その指定を最優先してください。指定がはっきりしない場合は、下の表で証明内容を確認し、提出先へ再確認したうえで取得する種類を決めます。

納税証明書の種類

所得税関係でよく関係する納税証明書の種類は、次のとおりです。

種類 主な証明内容 所得税関係での位置付け
その1 納付すべき税額、納付した税額、未納税額など 所得税等の納付額・未納額を証明したい場合
その2 所得金額 所得金額の証明を求められた場合
その3 未納の税額がないこと 国税について未納がないことを証明したい場合
その3の2 申告所得税及復興特別所得税、消費税及地方消費税について未納税額がないこと 個人事業者などで指定されることがあります。提出先の指定を確認してください
その3の3 法人税、消費税及地方消費税について未納税額がないこと 法人向けの証明です。個人の所得税関係の取得では、通常は対象になりません
その4 滞納処分を受けたことがないこと この証明内容を指定された場合

次の点に注意してください。

  • 「その2」は国税の納税証明書の一種であり、市区町村が発行する所得証明書と同じ制度とは限りません。
  • 「その3の2」は個人の所得税関係を含みますが、消費税及地方消費税も対象に含みます。
  • 「その3の3」は法人税関係の証明であり、個人が所得税関係の証明を求められた場面で機械的に選ぶものではありません。
  • 提出先から番号を指定されている場合は、その指定を優先してください。

国税・地方税・所得証明書を混同しない

「納税証明書」と名前がついていても、発行元や証明内容が異なる複数の制度があります。取得前に、次を混同しないよう確認してください。

  • 国税の納税証明書:税務署またはe-Taxで取得します。このページで扱う証明書です。
  • 地方税の納税証明書:都道府県・市区町村が発行します。取得方法は本記事の対象外です。
  • 所得証明書:市区町村が発行します。国税の「その2」(所得金額の証明)とは別の制度です。
  • 課税証明書・非課税証明書:市区町村が発行します。

提出先が求めているのが国税か地方税か、氏名だけの案内では分からない場合は、提出先へ確認してください。

取得方法を選ぶ

納税証明書の取得は、次の二段階で考えます。

  1. どの証明書が必要かを決める(前の「どの納税証明書が必要か確認する」「納税証明書の種類」で確認)
  2. どの方法で取得するかを選ぶ(このセクション)

取得方法には、主に次の5つの経路があります。

方法 税務署への来署 電子証明書等 受取形式 主な向き・注意
オンライン請求→電子交付 不要 必要 PDF/XML 提出先が電子データを受け付ける場合に選びます。事前に提出先へ確認してください
オンライン請求→窓口受取 必要 原則不要の署名省略分あり 書面 事前に請求しておき、窓口で書面を受け取りたい場合に選びます
オンライン請求→郵送受取 不要 必要 書面 税務署へ行かずに書面で受け取りたい場合に選びます。電子納付などの条件があります
書面請求→窓口 必要 不要 書面 その場で請求し、その場で受け取りたい場合に選びます
書面請求→郵送 不要 不要 書面 紙の請求書で申請し、郵送で受け取りたい場合に選びます

「オンラインが最善」「窓口が最速」といった一律の優劣はありません。ご自身の状況(電子証明書等の有無、来署の可否、必要な受取形式など)に合わせて選んでください。

手数料の考え方

手数料は、請求方法や証明書の種類によって異なります。

  • オンライン請求で電子納税証明書(電子ファイル)を受け取る場合:「その1」は税目数×年度数×370円、「その2」は年度数×370円、「その3」(その3の2・その3の3を含む)と「その4」は370円が基本です。電子納税証明書は、1回の請求につき1つの電子ファイルで発行されます。
  • オンライン請求で書面を窓口または郵送で受け取る場合:「その1」は税目数×年度数×枚数×370円、「その2」は年度数×枚数×370円、「その3」(その3の2・その3の3を含む)と「その4」は枚数×370円が基本です。
  • 書面で請求する場合:「その1」「その2」は税目数×年度数×枚数×400円、「その3」「その4」は枚数×400円が基本です。
  • 郵送を利用する場合は、別途郵送料が必要になることがあります。
  • 手数料が免除される場合もありますが、個別の適用可否は所轄税務署へ確認してください。

手数料は変更される可能性があるため、最新の金額は下記の公式情報でご確認ください。

状況別

ご自身の状況に応じて、次を確認してください。

提出先から「納税証明書」としか言われていない場合 まず提出先へ、種類・税目・年度・枚数・受取形式を確認してください。自分で推測して種類を選ばないようにします。

「その1」などの番号を指定されている場合 指定された番号どおりの証明書を取得します。番号の証明内容は「納税証明書の種類」の表で確認できます。

所得金額の証明を求められている場合 国税の「その2」に該当する可能性があります。ただし、市区町村の所得証明書が必要な場合もあるため、提出先へどちらが必要か確認してください。

未納がないことの証明を求められている場合 「その3」または「その3の2」に該当する可能性があります。個人事業者などで消費税及地方消費税も対象になる場合は「その3の2」が指定されることがあります。

地方税の納税証明書か国税か分からない場合 提出先の案内文や窓口へ、国税(税務署発行)か地方税(都道府県・市区町村発行)かを確認してください。

電子データで提出したい場合 オンライン請求→電子交付の方法で、電子納税証明書(PDFまたはXML)を取得します。提出先が電子データでの提出を受け付けるかどうかを、事前に確認してください。

税務署へ行かず書面で受け取りたい場合 オンライン請求→郵送受取、または書面請求→郵送のいずれかを選びます。オンライン請求では電子証明書等、書面請求では本人確認書類の写しなど、方法ごとに必要なものが異なります。

代理人に取得を頼みたい場合 方法にかかわらず、代理人による請求では委任状などが必要になります。詳しくは「必要なもの」で確認してください。

申告・納税した直後に証明書が必要な場合 申告または納税の直後は、当日中に証明書を発行できない場合があります。急ぐ場合は所轄税務署へ確認してください。

取得した証明書が提出先の指定と違うと気づいた場合 種類・税目・年度・氏名などを確認し、指定と異なる場合は再度必要な証明書を取得し直してください。

手順

共通の流れ

  1. 提出先へ必要な証明内容を確認する
  2. 種類・税目・年度・枚数・受取形式を決める
  3. 所轄税務署を確認する
  4. 取得方法を選ぶ
  5. 方法別に必要なものを準備する
  6. 交付請求する
  7. 必要な手数料等を納付する
  8. 納税証明書を受け取る、またはダウンロードする
  9. 種類・税目・年度・氏名などが提出先の指定と合っているか確認する
  10. 提出まで必要に応じてデータ・書面を保管する

オンライン請求→電子交付

  • e-Taxソフト(WEB版)などから、電子交付用の交付請求を行います。
  • 電子証明書等が必要です。
  • PDFまたはXMLの形式を選びます。
  • 発行準備や手数料納付などの通知を確認します。
  • 手数料を納付します。
  • 電子納税証明書をダウンロードします。
  • 提出先が電子データでの提出を受け付けるか、事前に確認してください。

オンライン請求→窓口受取

  • 署名省略分を利用できます。
  • e-Taxで送信後、受信通知を確認します。
  • 税務署窓口で本人確認・番号確認を行います。
  • 手数料を納めて、書面を受け取ります。
  • 代理人が受け取る場合は、委任状などが必要です。

オンライン請求→郵送受取

  • 書面交付用で請求します。
  • 電子署名・電子証明書等が必要です。
  • 受信通知・発行確認を確認します。
  • 交付手数料と郵送料を電子納付します。
  • 郵送で受け取ります。

書面請求→郵送

  • 納税証明書交付請求書を作成します。
  • 手数料相当の収入印紙を用意します。
  • 所要の切手を貼った返信用封筒を用意します。
  • 個人の場合は、番号確認書類の写し・本人確認書類の写しを用意します。
  • 現在の住所地(納税地)を所轄する税務署へ送付します。
  • 封筒の表面に「納税証明請求在中」と記載します。

書面請求→窓口

  • 納税証明書交付請求書を用意します。
  • 手数料を用意します。
  • マイナンバーカード、または本人確認書類と番号確認書類を用意します。
  • 代理人が請求する場合は、委任状などが必要です。
  • 所轄税務署の窓口で請求し、受け取ります。

期限・いつまでに

納税証明書の交付請求は、随時行うことができます。一律の申請期限はありません。

ただし、提出先側に「発行後○か月以内」などの有効期間の指定がある場合があるため、提出先へ確認してください。

申告または納税をした直後は、当日中に証明書を発行できない場合があります。急ぐ場合は、所轄税務署へ確認してください。

e-Taxでの手数料納付などには、通知後に期限が設けられる場合があります。画面や通知の案内に従ってください。

必要なもの

共通で先に確認する情報

  • 必要な納税証明書の種類
  • 税目
  • 年度
  • 枚数
  • 提出先が求める受取形式
  • 所轄税務署

書面窓口請求の場合

  • 納税証明書交付請求書
  • 手数料
  • マイナンバーカード、または本人確認書類と番号確認書類
  • 代理人の場合は委任状など

書面郵送請求の場合

  • 納税証明書交付請求書
  • 手数料相当の収入印紙
  • 返信用封筒と切手
  • 個人の場合は番号確認書類の写し・本人確認書類の写し
  • 代理請求の場合は必要な追加書類

オンライン請求の場合

e-Taxの利用方法によって必要な条件が異なるため、一律に「マイナンバーカードが必須」とは限りません。電子交付・郵送受取を選ぶ場合は電子証明書等が必要になる一方、オンライン請求後に窓口で受け取る署名省略分では、電子証明書等が不要な方法もあります。

相談先

  • 提出先:必要な証明書の種類、年度、税目、形式、有効期間を確認します。
  • 現在の住所地(納税地)を所轄する税務署:交付の可否、納税直後の発行可否、代理請求、必要書類などを確認します。
  • e-Tax:オンライン請求の操作方法や利用条件を確認します。

公式リンク

注意点

  1. 「納税証明書」という名称だけで、種類を推測しないでください。
  2. 国税と地方税の納税証明書を混同しないでください。
  3. 「その2」と市区町村の所得証明書を、同じものと決めつけないでください。
  4. 「その3の2」と「その3の3」を混同しないでください。
  5. 税目・年度・枚数は、提出先への確認前に決めないでください。
  6. 電子納税証明書を印刷して提出できるかどうかは、提出先へ確認してください。
  7. 申告・納税をした直後は、当日中に発行できない場合があります。
  8. 代理人が請求・受取する場合は、委任状などが必要になることがあります。
  9. 郵送請求では、返信用封筒や本人確認書類などの不足に注意してください。
  10. 収入印紙を使用する書面請求では、収入印紙へ自分で消印しないでください。
  11. 2026年10月1日から、税務署の総合窓口の受付時間は原則として9時から15時までです。受付時間外でも開庁時間内(8時30分から17時まで)であれば各種手続を利用できますが、可能な限り9時から15時までの来署が案内されています。来署前に所轄税務署の最新案内も確認してください。
  12. 証明書を取得したら、種類・税目・年度・氏名などを確認してから提出してください。

チェックリスト