応急仮設住宅の入居を申し込む

概要

地震、豪雨、台風、火災などの災害で自宅に住めなくなった場合、災害救助法に基づく「応急仮設住宅」を利用できる可能性があります。応急仮設住宅には、プレハブなどを新たに建てる「建設型」と、民間の賃貸住宅を行政が借り上げて提供する「賃貸型(みなし仮設住宅)」などがあります。

この記事は、自宅が全壊・全焼などの大きな被害を受けた人だけでなく、避難所やホテル・旅館、親族宅などに一時的に身を寄せている人、半壊などでも住み続けられない事情がある人を主な対象とします。

制度の詳しい仕組みを説明することよりも、自分が対象になり得るか、どの住まいが用意されているか、どこで募集情報を確認するか、何を準備してどう申し込むか、申込み後に何が起こるかを、迷わず判断できることを目的としています。

具体的な受付期間、必要書類、申込先などは、災害ごと・自治体ごとに異なります。この記事では、まず何を確認すればよいかを示し、実際の内容は被災時に住んでいた市町村・都道府県の公式案内で確認する構成にしています。

このページで分かること

  • 応急仮設住宅とは何か、建設型・賃貸型などの違い
  • 対象になり得る基本的な条件と、全壊などでなくても対象になり得る場合
  • 最初に確認する場所
  • 募集・申込みで確認しておく項目
  • 申込み時に準備する可能性があるもの
  • 建設型と賃貸型で手続きが異なること
  • 申込み後の一般的な流れ
  • 入居期間についての考え方
  • 申込み前に使えるチェックリスト

対象読者

主に次のような状況にある人を対象としています。

  • 地震、豪雨、台風、火災などの災害で自宅が大きな被害を受け、現在住む場所に困っている人
  • 避難所、ホテル・旅館、公営住宅、親族宅などに一時的に身を寄せている人
  • 自宅が全壊などでなくても、半壊後の解体、土砂・流木の被害、ライフラインの途絶、避難指示などにより、長期間自宅に住めない人
  • 住宅の応急修理を利用する予定だが、修理期間中の住まいを確保できない可能性がある人

次のような目的の場合は、この記事の範囲外です。別の情報を確認してください。

  • 恒久的な公営住宅・災害公営住宅への入居を主な目的とする場合
  • 通常時の公営住宅・民間賃貸住宅を探している場合
  • 被災住宅の応急修理そのものを申し込みたい場合
  • 住宅の再建、購入、住宅ローンなどを主な目的とする場合

更新日

2026年9月6日

まず確認すること

  • 自治体が応急仮設住宅の募集・受付を始めているか
  • 建設型・賃貸型など、何が用意されているか
  • 自分の世帯が入居要件に当てはまりそうか

応急仮設住宅とは

災害救助法に基づく応急仮設住宅には、主に次の形があります。「仮設住宅=プレハブ」だけに限られるわけではありません。

建設型応急住宅

災害後に、プレハブ、木造、ムービングハウスなどを設置して提供される住まいです。

賃貸型応急住宅(みなし仮設住宅)

民間の賃貸住宅などを行政が借り上げ、被災者へ提供する仕組みです。

その他適切な方法

災害や地域によっては、公営住宅などの活用を含む、別の応急的な住まいが用意されることもあります。

建設型と賃貸型では、住まいの性質だけでなく申込みの進め方も異なります。おおまかな違いは次のとおりです。

項目 建設型応急住宅 賃貸型応急住宅
住まい 行政が建設・設置した住宅 民間賃貸住宅などを行政が借り上げ
申込み 自治体の募集に申し込む 自治体の制度に沿って物件・契約手続きを進める
住戸・物件 募集団地・住戸などから決まる 条件に合う物件を探す方式がある場合がある
注意点 募集戸数・優先順位・抽選などを確認する 契約前に制度上の手続き・物件条件を確認する

災害ごとに運用は異なるため、この表は目安として使い、実際の内容は自治体の公式案内で確認してください。

入居の対象になり得る人

一般的な原則

国の一般的な基準では、住家が全壊・全焼・流出などにより住む家を失っている人、居住できる住家がない人、自らの資力では住宅を確保できない人が、原則的な対象とされています。

ただし、実際の災害では、特別基準や個別の運用により対象が広がることがあります。「全壊した人だけが利用できる」と決めつけずに、次の内容もあわせて確認してください。

全壊等以外でも対象になり得る場合

国の現行資料では、住家を失った人と同じように扱うことが適切な例として、次のような場合が示されています。

  • 二次災害のおそれがある
  • 水道、電気、ガスなどのライフラインや道路が途絶している
  • 地滑り、火山噴火などで避難指示を受け、長期間自宅に住めない
  • 地震で半壊などとなり、住宅として再利用できず、やむを得ず解体する
  • 風水害で半壊などとなり、土砂・流木・耐え難い悪臭などで住宅として利用できない
  • 災害救助法の住宅の応急修理を利用する人で、修理に1か月を超える期間が見込まれ、半壊以上かつ他の住まいの確保が困難な場合
  • その他、国と都道府県の協議などで認められる場合

これらは全国一律に自動的に適用される要件ではありません。実際にその災害で採用された入居要件を、自治体の公式案内で確認してください。

災害ごとの入居要件を確認すること

対象になり得るかどうかは、災害ごとの実際の運用によって変わります。自分の状況だけで対象外と判断せず、被災時に住んでいた市町村・都道府県の窓口や公式サイトで、その災害での入居要件を確認してください。

申し込む前に確認すること

応急仮設住宅は、実際の災害ごとに次のような事項が定められます。申し込む前に、自治体の公式案内で確認してください。

  • 受付期間
  • 申込先
  • 対象区域
  • 世帯条件
  • 建設型/賃貸型の扱い
  • 優先入居・抽選などの方法
  • 住戸・物件選択の可否

受付期間や申込書類は災害・自治体ごとの運用確認が必要です。この記事だけで確定させず、必ず該当する自治体の情報を確認してください。

申込みに必要なもの

必要書類は全国一律ではありません。災害・自治体・入居要件によって異なるため、次はあくまで一般的に準備する可能性があるものです。

  • 申込書
  • 罹災証明書等
  • 住民票等の本人・世帯確認資料
  • 賃貸型の場合の物件・貸主関係書類
  • その他自治体が指定する書類

「必ずこの書類一式で申し込める」というものではありません。実際に何が必要かは、自治体の公式案内で確認してください。

申込みの流れ

  1. 自治体の募集・受付情報を確認する
  2. 入居要件と利用できる住宅の種類を確認する
  3. 指定された書類をそろえる
  4. 指定された窓口・方法で申し込む
  5. 入居決定・抽選などの結果を確認する
  6. 指示に従って契約・鍵の受取り・入居手続きを進める

賃貸型応急住宅を利用するときの注意

賃貸型応急住宅は、通常の賃貸契約とは手続きが異なります。

  • 通常の賃貸契約と同じとは限らない
  • 物件要件・家賃上限などが災害ごとに設定される
  • 契約前に公式手続きを確認する
  • 貸主・仲介業者との調整が必要な場合がある

災害によっては、被災者・貸主・市町村などの三者契約となり、入居希望物件概要書、貸主同意書、誓約書などが必要になることがあります。物件を決める・契約する前に、必ずその災害の賃貸型応急住宅の手続きを自治体で確認してください。自分で通常の賃貸借契約を先に結んでしまうと、対象にならなかったり、手続きが複雑になったりする可能性があります。

期限・いつまでに

  • 申込期限は、災害ごとの募集期間を確認してください
  • 全国一律の期限としてこの記事では固定しません
  • 募集開始前でも住まいに困っている場合は、自治体へ相談してください
  • 入居期間についても、個別の供与決定や災害特例を確認してください

なお、建設型応急住宅は、国の一般基準上、災害発生から20日以内の着工を原則としていますが、これは行政側の救助実施基準であり、被災者本人の申込期限ではありません。「発災後20日以内に申し込む」というものではない点に注意してください。

賃貸型応急住宅などは、災害発生後、速やかな提供が求められています。

入居できる期間は、国の一般的な扱いでは、建設型・賃貸型とも原則として最長2年を基準としていますが、災害ごとの特例、被災地の復旧状況、応急住宅の種類、個別の供与決定によって扱いが変わることがあります。「必ず2年間住める」というものではありません。

申込後はどうなるか

申込み後の流れは、実際には災害・住宅種別によって順番が異なる場合があります。一般的には、次のような流れになります。

  • 審査・資格確認
  • 必要に応じ抽選・優先入居など
  • 入居決定
  • 契約・説明・鍵の受取り
  • 入居

よくある迷い

罹災証明書がまだありません

罹災証明書が未交付であることだけを理由に、全国一律に「申込みできない」と決めつける必要はありません。

災害によっては、ライフラインの途絶や避難指示などで長期間居住できないと自治体が認める場合など、罹災証明書が未交付でも申込みできる運用があります。

申込みをあきらめず、自治体に必要書類や代わりの確認方法を確認してください。

半壊ですが申し込めますか

「半壊=対象外」と決めつける必要はありません。

地震で住宅として再利用できず解体する場合、風水害で土砂などにより住宅として利用できない場合、応急修理が長期化する場合など、半壊でも対象となり得る運用があります。

被害区分だけで自己判断せず、その災害の入居要件を自治体で確認してください。

親族宅やホテルに避難しています

避難所にいないことだけを理由に、対象外とは限りません。

国の資料では、ホテル・旅館、公営住宅などを避難所として利用している人や、親族宅などに身を寄せている人も例として示されています。

自宅を応急修理する予定です

災害によっては、被災住宅の応急修理の完了までに1か月を超える見込みで、半壊以上かつ他の住まいの確保が困難な人について、応急仮設住宅を利用できる運用があります。

ただし、応急修理との併用条件は災害ごとに異なるため、自治体で確認してください。

賃貸物件を自分で先に探してもよいですか

物件探し自体が可能な場合もありますが、契約形態・物件条件・家賃上限などは制度で定められています。

通常の賃貸契約を結ぶ前に、自治体の賃貸型応急住宅の手続きを確認してください。

申込み前チェックリスト

相談先

  • 被災時に居住していた市町村の被災者支援・住宅担当窓口
  • 都道府県の応急住宅・住宅支援担当

公式リンク