気道異物による窒息に応急手当をする
概要
食べ物などが喉に詰まり、窒息が疑われる場面では、迅速な対応が必要です。 目の前の人が咳をできるかどうか、反応があるかどうかによって、次に行うことが変わります。 咳ができない場合は119番通報を依頼して気道異物の除去を始め、反応がなくなったらただちに心肺蘇生へ移ります。
このページで分かること
- 窒息を疑う主なサイン
- 咳ができる場合とできない場合の対応の違い
- 成人・小児・乳児それぞれの気道異物除去
- 反応がなくなったときの対応
- 避けるべき行為
対象読者
家族や同席者、通行人など、窒息が疑われる人のそばにいる人を対象とします。成人・小児・乳児の窒息に、初めて対応する可能性がある人を想定しています。
医療従事者や救急隊員が行う専門的な手技は対象としていません。
更新日
更新日:2026年9月16日
最初にやること
- 咳ができるなら、そのまま咳を続けてもらいます。
- 咳ができない、声が出ないなど窒息が疑われる場合は、119番通報を依頼します。
- 反応がある間は、年齢に応じた気道異物の除去を行います。
- 反応がなくなったら、ただちに心肺蘇生を開始します。
咳ができる場合
- 強い咳ができる間は、咳を続けてもらいます。
- そばで注意深く見守ります。
- 咳が弱くなる、またはできなくなったら、次の対応へ移ります。
咳ができない・窒息が疑われる場合
激しい咳、異常な呼吸音、声が出ない、喉元を押さえるしぐさ、顔色が青黒くなる、意識が鈍るなどが見られる場合は、窒息を疑います。
- 窒息と判断したら、直ちに119番通報を依頼します。
- 反応があるかどうかを確認します。
- 成人・小児か、乳児かによって、次に行う気道異物の除去が異なります。
成人・小児に行う応急手当
反応がある成人・小児には、まず背部叩打法を行います。
- 手のひらの付け根で、肩甲骨の間を力強く連続してたたきます。
背部叩打法で異物が取れない場合は、腹部突き上げ法を行います。
- 後ろから両腕を回し、へそより少し上の位置をすばやく手前上方へ圧迫します。
- 乳児、妊婦、高度な肥満者には腹部突き上げ法を行いません。
異物が取れるか、反応がなくなるまで、対応を続けます。小児への気道異物除去は、成人と同様に行います。
乳児に行う応急手当
反応がある乳児には、背部叩打法と胸部突き上げ法を行います。
- 乳児には腹部突き上げ法を行いません。
異物が取れるか、反応がなくなるまで、対応を続けます。反応がなくなった場合は、心肺蘇生へ移ります。
反応がなくなった場合
反応がなくなったら、ただちに胸骨圧迫から心肺蘇生を開始します。
- まだ119番通報していない場合は、直ちに119番通報し、AEDを手配します。
- 人工呼吸のために気道を確保するたびに、口の中を確認します。
- 見える固形の異物は取り除いてかまいません。
- 見えない異物を指で探る、いわゆる盲目的な指かき出しは行いません。
心肺蘇生とAEDの具体的な手順は、別記事「心肺蘇生を行い、AEDを使用する」で案内します。この記事内では、手順の詳細を重複して説明しません。
やってはいけないこと
- 掃除機で異物を吸い出そうとしません。
- 水や白湯などの液体を飲ませません。
- 口の中が見えない状態で、指を入れて異物を探しません。
- 乳児、妊婦、高度な肥満者には、腹部突き上げ法を行いません。
異物が取れた後
異物が取れたあとも、状態を観察します。
- 腹部突き上げ法を行った場合は、異物が除去できても、必ず医師の診察を受けてもらいます。腹部突き上げ法は内臓を傷つける可能性があるためです。
- 救急隊を呼んでいる場合は、そのまま引き継ぎます。
異物が取れたことだけで、必ず問題がないとは限りません。
相談先
窒息が疑われる緊急時は、119番へ通報します。
公式リンク
より詳しい情報は、次の公式情報源で確認できます。