落とし物をしたときに遺失届を提出する
概要
外出先で物を落とした、または置き忘れたと気づいたとき、警察への「遺失届」の提出が関係してきます。遺失届は、落とし物が警察に届けられた際に、届けられた拾得物とあなたが届け出た内容を照合し、あなたへ連絡できるようにするための届出です。遺失した事実そのものを証明する書類ではなく、届け出たからといって警察が捜索してくれる手続きでもありません。
この記事では、落とした場所によって最初に確認すべき相手が変わること、遺失届を出す前に確認しておくこと、実際の届出方法、届出前に整理しておく情報、早めに届け出るべき理由、届出後の基本的な流れまでを順に説明します。なお、自宅・会社・海外での紛失は遺失届の対象外です。また、盗難の疑いがある場合や、キャッシュカード・クレジットカード・携帯電話などが含まれる場合は、遺失届とは別の対応も必要になります。
このページで分かること
- 自分の場合、まず施設に確認すべきか、警察へ届け出るべきか
- 遺失届が具体的にどのような届出か
- 遺失届を出す前に確認しておくこと
- 遺失届を提出する方法(窓口・オンラインの違い)
- 届出前に整理しておくとよい情報
- いつまでに届け出るべきか
- 届出後、どのような流れになるか
- カード・携帯電話などが含まれる場合に別途必要な対応
- 自分の地域の対応状況をどこで確認するか
対象読者
- 外出先で物を落とした、または置き忘れた人
- どこで落としたか分からない人
- 駅、店舗、ホテル、学校、乗り物などで忘れ物をした人
- 警察へ遺失届を出したいが、方法が分からない人
- 自分の地域でオンライン届出が使えるか確認したい人
更新日
2026年9月6日
最初にやること
落とし物に気づいたら、まず「どこで落としたか」を基準に、最初に確認する相手を判断します。
状況 最初の行動
駅・店・ホテル・学校・乗り物など管理者のいる場所 まず施設へ問い合わせる
路上など施設外 警察へ問い合わせ、遺失届を提出する
どこで落としたか分からない 警察へ問い合わせ、遺失届を提出する
自宅・会社・海外 遺失届の対象外。まずその場所の管理者・関係先等で確認する
キャッシュカード、クレジットカード、携帯電話などが落とし物の中に含まれている場合は、上記の行動と並行して、発行元や携帯電話会社などへ速やかに連絡し、利用停止等の手続きを進めてください。これは遺失届の代わりになるものではなく、別途必要になる行動です。
遺失届とは
遺失届は、次の性質を持つ届出です。
- 落とし物・忘れ物が警察へ届けられた場合に、届けられた拾得物と届出内容を照合し、遺失者へ連絡できるようにするための届出
- 遺失した事実そのものを証明するものではない
- 届け出たことを理由に、警察が紛失物を捜索してくれる手続きではない
つまり、遺失届は「落とした事実を公的に記録する」ためのものではなく、「見つかったときに、あなたへ連絡が届くようにする」ための届出だと理解しておくと、届出の目的を誤解せずに済みます。
遺失届を出す前に確認すること
遺失届を出す前に、次の点を確認しておきましょう。
- 駅、ホテル、娯楽施設、学校、店舗など、管理者がいる施設内で落とした可能性がある場合は、先にその施設へ問い合わせる
- 施設で見つからなかった場合や、施設外・場所不明の場合は、警察へ問い合わせ、遺失届の提出へ進む
- 各都道府県警察のウェブサイトなどで、拾得物情報を検索できる場合がある。遺失届の提出と拾得物検索は、あわせて行うことができる
- キャッシュカード、クレジットカード、携帯電話などが含まれる場合は、発行元・携帯電話会社などへの利用停止等の連絡も並行して確認する
遺失届を提出する方法
遺失届の提出方法には、次の2つの経路があります。
警察署・交番等
警察署や交番などの窓口で届け出ることができます。遺失届は、落とした、または忘れた場所がその警察署の管轄区域内かどうかにかかわらず受理されます。
オンライン
都道府県警察によっては、オンラインで遺失届を提出できる場合があります。ただし、この対応はすべての都道府県で一律に行われているわけではありません。
自分の地域で利用できるかどうかは、警察庁の案内ページから、遺失したと思われる場所または居住地を管轄する都道府県警察を選択して確認してください。
オンラインでの届出は、受理までに時間を要する場合があります。急いでいる場合は、警察署や交番などへ直接届け出るようにしてください。
届出前に整理しておく情報
遺失届では、次のような情報が、届けられた拾得物との照合において重要になります。あらかじめ整理しておくと、届出をスムーズに進めやすくなります。
- 落とした・忘れた日時
- 落とした・忘れた場所
- 物の種類
- 色・形
- ブランド・型番等
- 記名
- 個別番号
- 傷、飾り、写真等の特徴
- 中身
- 連絡先
これらすべてが分からなければ届出ができない、というわけではありません。分かる範囲の情報を、できるだけ具体的に整理して伝えることが大切です。
期限・いつまでに
遺失届には、「○日以内に届け出なければならない」といった固定の法的な提出期限は設けられていません。ただし、警察に届けられた拾得物の保管期限は、原則として3か月とされています。
そのため、落としたことに気づいたら、できるだけ早く届け出ることが勧められています。時間が経つほど、拾得物の保管期限が過ぎてしまい、照合や返還の機会を逃してしまう可能性があるためです。
なお、拾得者側に定められている届出期限(拾った側が届け出るまでの期間など)は、遺失者であるあなた自身の届出期限とは別のものです。両者を混同しないようにしてください。
遺失届を出した後
遺失届を提出した後は、次のような流れになります。
- 提出した届出内容は、警察に届けられた拾得物と照合される
- 該当する拾得物が見つかった場合は、届けられた警察署から連絡がある
- 連絡があった場合は、その内容に従って受取方法を確認する
- 遺失届を提出したこと自体によって、警察が捜索を行うわけではない
返還の具体的な方法や、受け取り時の本人確認、郵送での対応などは、都道府県や個別の事情によって異なる場合があります。詳細は、連絡を受けた警察署の案内に従って確認してください。
注意点
- 盗難の可能性がある場合、遺失届と被害届は同じものではありません。盗まれた疑いがあるときは、その旨を警察へ伝えて確認してください。
- キャッシュカード、クレジットカード、携帯電話などが含まれる場合は、遺失届とは別に、利用停止等の対応が必要になることがあります。
- 自宅・会社・海外で落とした場合は、遺失届の対象外です。
- オンラインでの届出対応は、都道府県によって差があります。
- 施設内で拾われた落とし物が、警察へ引き継がれるまでに時間がかかる場合があります。
チェックリスト
相談先・確認先
- 遺失したと思われる場所を管轄する都道府県警察
- 最寄りの警察署・交番等
- 落とした可能性のある施設
- カード発行元、携帯電話会社等(該当する場合)