個人事業を廃業した年の確定申告をする
概要
個人事業を廃業すると、廃業日までの事業活動を最終的に整理したうえで、その年分の所得税確定申告へつなげる必要があります。廃業した年の確定申告は、通常年の確定申告と共通する部分が多い一方で、廃業年に特有の確認点もあります。
このページは、年の途中または年末に個人事業を廃業した人を対象に、廃業年の事業所得をどのように整理し、通常の確定申告へどう接続すればよいかを案内します。確定申告全体の作成方法や提出方法そのものは詳しく扱わず、廃業した年に特有の確認点に絞って説明します。
廃業届を提出したことと、所得税の確定申告を終えることは別の手続きです。このページでは、両者を混同しないための整理から始めます。
このページを読むことで、廃業年の事業所得として何を整理すればよいか、廃業後に残る特殊な論点にどう対応すればよいか、そして通常の確定申告全体へどうつなげればよいかが分かります。
このページで分かること
- 廃業した年の確定申告で、通常年と何が変わるか
- 廃業日と、確定申告の対象となる年分の関係
- 廃業年の事業所得として何を整理すればよいか
- 廃業後に残る売掛金・買掛金などをどう扱うか
- 廃業後に発生した費用・損失が、確定申告にどう関係し得るか
- 廃業年分の事業税をどう扱うか
- 事業用資産が残っている場合にどう考えるか
- 青色申告決算書または収支内訳書をどう作成するか
- 赤字になった場合に確認すること
- 他の所得や控除を含めて確定申告書を作成する際の注意点
- 消費税など、所得税とは別に必要になり得る手続き
- 申告後に確認しておくこと
- 判断が難しい場合にどこへ、何を確認すればよいか
対象読者
このページは、主に次のような人を対象としています。
- 年の途中で個人事業を廃業した人
- 12月末で個人事業を廃業した人
- 廃業届は提出したが、所得税の確定申告が別に必要かどうか確認したい人
- 青色申告で、最後の青色申告決算書を作成する人
- 白色申告などで、最後の収支内訳書を作成する人
- 廃業後に売掛金の回収、支払い、事業税、貸倒れなどが残っている人
- 廃業年が赤字になった青色申告者
- 廃業後に生じた費用をどの年分の申告へ反映すればよいか迷っている人
なお、事業主本人が死亡したことによる事業の終了は、このページではなく準確定申告の案内で扱います。また、事業の一部だけを廃止し、同じ事業所得を生む活動を継続している場合は、このページの「最後の事業年」という説明をそのまま当てはめないでください。
更新日
更新日:2026年10月2日
まず確認すること
本文の説明に入る前に、次の5点を確認してください。
- 廃業日はいつか
- 事業の全部を廃業したのか、一部だけを廃業したのか
- 事業主本人が死亡したことによる事業の終了ではないか
- 青色申告か、白色申告などか
- 廃業後に回収・支払い・費用・損失が残っているか
事業主本人が死亡したことによる事業の終了である場合は、通常の廃業年の確定申告ではなく、準確定申告の案内を確認してください。
一部の事業だけを廃業し、同じ事業所得を生む事業を継続している場合は、このページの「最後の事業年」を前提とした説明をそのまま適用しないでください。
廃業した年の確定申告で変わること
廃業した年の確定申告には、通常年の確定申告にはない、次のような確認点があります。
- 廃業日があること
- 廃業日までの事業活動を「最後の事業年」として整理する必要があること
- 廃業後にも、売掛金の回収や未払費用の支払いなどの清算が残ることがあること
- 事業を廃止した後に生じた一定の費用・損失について、特例が関係することがあること
- 廃業年分の所得に課される事業税について、見込みで必要経費に算入できる取扱いがあること
- 赤字になった場合、青色申告か白色申告かによって確認すべき制度が変わること
- 消費税など、所得税の確定申告とは別に確認が必要な手続きがあり得ること
これらの点を確認したうえで、他の所得や控除を含めた通常の確定申告全体へ進みます。
廃業日と申告する年分を確認する
所得税の確定申告は、廃業日があっても、1月1日から12月31日までの暦年を単位として行います。「6月に廃業したから、申告の対象期間は1月から6月まで」と単純化することはできません。
確定申告全体では、廃業年に生じた事業所得以外の所得や、適用を受ける控除も含めて、対象年分をまとめて申告します。
一方で、事業活動そのものの収入・必要経費などは、廃業前後の実際の取引に基づいて整理します。廃業日はあくまで事業活動が終了した日であり、所得税の年分を機械的に区切る日ではありません。
廃業届を提出しても、その年分の所得税の確定申告が自動的に終わるわけではありません。廃業届の提出と、所得税の確定申告は、別の手続きとして確認してください。
廃業年の事業所得を整理する
廃業年の事業所得は、通常年と同じように、帳簿と決算資料を基礎として確定します。売上・仕入・必要経費の記帳、棚卸資産の確認、減価償却などの決算整理がまだ終わっていない場合は、先にこれらを確定させてください。
ただし、廃業年では、翌年へ事業を継続する前提の処理をそのまま当てはめることはできません。通常の年末決算や翌期への残高繰越は、事業を継続することを前提とした処理です。廃業年では、次の点を区別して確認してください。
- 廃業年の帳簿・決算を、最後の事業年として確定させる必要があること
- 翌年へ引き継ぐための残高繰越は、廃業する場合には通常の継続事業とは意味が異なること
- 売掛金・買掛金など、廃業後にも清算・回収・支払いが残る項目は、別途管理が必要なこと
年の途中で廃業しても、所得税の確定申告は対象年分全体について行います。廃業年の事業所得だけを見て申告が完結すると考えず、他の所得や控除も含めて確定申告全体へつなげる前提で整理を進めてください。
廃業後に残る売掛金・買掛金などを確認する
廃業後に、売掛金の入金や、買掛金・未払費用の支払いが発生することがあります。
廃業後に入金・支払があったという理由だけで、その入出金の年を所得の年分と決めることはできません。収入の計上時期は、入金日ではなく、その取引の収益認識・権利確定などのルールに従って確認します。
確認軸として、次を整理してください。
- 何の取引か
- いつ商品の引き渡しやサービスの提供をしたか
- いつ請求し、権利が確定したか
- 帳簿上、いつ売上として計上しているか
- 入金日だけで収入の年分を判断していないか
廃業後に回収できないことが判明した売掛金がある場合、貸倒れとして扱えるかどうかは、貸倒れの成立要件を確認したうえで判断する必要があります。このページだけで貸倒れの成立を判定することはできませんので、個別の要件は既存の記帳・帳簿に関する案内や、公式情報で確認してください。
廃業後に発生した費用・損失を確認する
廃業後に、廃業前の事業に関連する費用や損失が生じることがあります。
事業を廃止した後でも、事業を廃止しなかったとしたなら、その年分の事業所得等の必要経費となるべき一定の費用・損失が生じた場合には、事業を廃止した場合の必要経費の特例が関係することがあります。
廃業後に生じた費用・損失には、事業を廃止した場合の必要経費の特例が関係することがあります。
ただし、廃業後の支出がすべて必要経費になるわけではありません。「廃業後の支出はすべて経費にできる」わけでも、「廃業日より後は一切経費にできない」わけでもありません。通常の発生時期のルールと、この特例を区別して確認してください。
確認軸として、次を整理してください。
- その費用・損失は、廃業前の事業に直接関係するものか
- 廃業しなかったと仮定した場合に、事業所得等の必要経費になり得る性質のものか
- いつ発生したか
- 廃業年分の確定申告より前に発生したか、後に発生したか
- 廃業年分の申告で吸収できるか
- 前年分への反映が関係するか
- 更正の請求が必要となるか
次の場合は、税務署や税理士などへの確認へ進んでください。
- 金額が大きい場合
- 費用・損失の性質が曖昧な場合
- 廃業年分の申告後に発生した場合
- 前年分への反映を検討する場合
- 更正の請求が関係する場合
廃業年分の事業税を確認する
個人事業税を課税される事業を廃止した場合、廃業年分の所得に課される事業税の課税見込額を、廃業年分の事業所得の必要経費に算入できる取扱いがあります。
廃業年分の所得に課される事業税には、課税見込額を必要経費に算入できる取扱いがあります。
このページでは、複雑な算式を計算することは案内しません。まず、自分がこの取扱いの対象になるかどうか、見込みで計算するかどうか、会計ソフトや税理士などにどう扱ってもらうかを確認してください。
見込みで控除を行わなかった場合に、後日、実際の事業税の賦課決定を受けたときは、事業を廃止した場合の必要経費の特例や、所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例が関係することがあります。
個人事業税は、事業の種類や所得などによって課税の有無・税率の確認が必要です。自分の事業がどの区分に当たるかを含め、具体的な取扱いは所在地を管轄する都道府県の案内で確認してください。
事業用資産の残り方を確認する
廃業時に、事業用資産を売却・廃棄・私用へ転用・法人へ移転するなどの処理が必要になる場合があります。資産ごとに税務上の扱いが異なるため、次を確認軸としてください。
- 資産の種類
- 取得価額・未償却残高
- 売却したかどうか
- 廃棄したかどうか
- 私用へ転用したかどうか
- 法人へ移したかどうか
- 一括償却資産などの特殊な制度を使っていたかどうか
- 消費税の課税事業者かどうか
事業用資産は、廃業したという理由だけで残存額を一律に必要経費にできるわけではありません。資産ごとの扱いを確認したうえで処理してください。
なお、法人成りにともなって事業の全部を廃止する場合は、一括償却資産の未償却部分の扱いなど、通常の廃業とは異なる論点が関係することがあります。この場合は、個人事業としての最終申告に加えて確認すべき事項が増えるため、必要に応じて税務署や税理士へ確認してください。
青色申告決算書・収支内訳書を作成する
廃業年の事業所得は、青色申告決算書または収支内訳書として取りまとめ、確定申告書へつなげます。
青色申告の場合
- 最後の青色申告決算書を作成します。
- 青色申告特別控除の要件は、対象年分の現行制度で確認してください。廃業したことだけを理由に、控除を受けられなくなるとは断定できません。
- 赤字が生じた場合は、純損失の繰戻し・繰越を確認します。
- 青色申告の取りやめの届出は、所得税の確定申告そのものとは別の手続きです。
白色申告などの場合
- 収支内訳書を作成します。
- 白色申告であっても、帳簿・書類の保存義務があります。
- 青色申告者を対象とする純損失の繰戻しや青色申告特別控除は適用されません。ただし、災害による事業用資産の損失などでは、青色申告者以外にも損失の繰越が認められる場合があります。
決算書・収支内訳書の各欄の詳しい書き方は、このページでは扱いません。棚卸し、減価償却、家事按分などの一般的な内容も、既に確認済みであることを前提としています。
赤字になった場合に確認すること
赤字の場合は、青色申告かどうかで確認する制度が変わります。
青色申告者の場合
青色申告者で純損失が生じた場合は、次を確認します。
- 純損失の繰越控除
- 純損失の繰戻しによる還付請求
事業の全部の譲渡・廃止などがある場合には、一定の要件のもとで、前年分の純損失を前々年分まで繰り戻す場面が案内されていることがあります。ただし、「廃業すれば誰でも2年前まで還付を受けられる」というものではありません。次を確認軸としてください。
- 青色申告者かどうか
- 対象年分
- どの年に純損失が生じたか
- 前年分・前々年分について、青色申告書を提出しているかどうか
- 確定申告期限内かどうか
白色申告などの場合
青色申告者を対象とする純損失の繰戻しなどは、白色申告者には適用されません。一方、白色申告者でも、被災事業用資産の損失や変動所得の損失などについて繰越控除が認められる場合があります。青色申告者の制度と混同せず、自分の損失の種類を確認してください。
他の所得・控除を含めて確定申告書を作成する
廃業年であっても、給与、年金、不動産、配当などの他の所得や、各種の所得控除・税額控除がある場合は、確定申告全体ではそれらも通常どおり対象となります。
事業所得以外の所得や控除がある場合は、それらも対象年分の確定申告へ含めて確認します。
このページで案内した事業所得部分の整理だけで、確定申告全体が完結するわけではありません。事業所得の整理が終わったら、他の所得・控除・源泉徴収税額・予定納税額なども含めて、確定申告書全体を作成してください。
確定申告書を提出する
事業所得を含めた確定申告書の作成が終わったら、対象年分の申告書として提出し、納付または還付を確認します。
提出方法や納付方法そのものの比較は、このページでは詳しく扱いません。廃業したことによって、提出方法や納付方法自体が特別に変わるわけではありません。
消費税など別の申告・届出を確認する
所得税の確定申告と、消費税の申告・廃業関係の届出は別の手続です。
消費税の課税事業者だった場合は、廃業日の属する課税期間について、消費税の申告が必要になります。これは所得税の確定申告とは別の手続きとして進める必要があります。
インボイス発行事業者だった場合の登録終了手続きや、廃業時の事業用資産にかかる消費税上の扱いについても、所得税の確定申告とは別に確認が必要になることがあります。詳細な申告書の作成方法は、このページでは扱いません。
申告後に確認すること
確定申告書を提出した後も、次を確認しておいてください。
- 申告書の控えを保管したか
- 帳簿や証憑を保存する期間を確認したか
- 廃業後に清算が残っている項目があれば、その記録を保管しているか
廃業後に新たな費用・損失が発生する可能性がある場合は、申告後も関係資料を保存します。すぐに申告後の対応が不要と分かった場合でも、今後の確認に備えて記録を残しておいてください。
期限・いつまでに
所得税の確定申告
廃業したことだけを理由に、所得税の確定申告の法定申告期限が「廃業日から○日以内」に短縮されるわけではありません。対象年分の所得税確定申告の期限に従います。具体的な期日は、対象年分の公式情報で確認してください。
廃業届
廃業届の期限は、このページの主な責任範囲ではありません。国税庁の現行案内では、個人事業の開業・廃業等届出書は、廃業した年分の所得税の確定申告期限までに提出します。詳細な提出方法・提出先は、廃業届に関する案内や公式情報で確認してください。
純損失の繰戻し
純損失の繰戻しによる還付請求書は、確定申告期限内に提出する必要があります。純損失が生じ、繰戻しを検討する場合は、この期限を必ず確認してください。
事業を廃止した場合の必要経費の特例・更正の請求
廃業後に生じた費用・損失が申告後に発生した場合、通常の確定申告期限だけでは完結しません。発生日、反映する年分、更正の請求の期限を確認する必要があります。個別の判断が必要な場合は、税務署や税理士などへの確認へ進んでください。
状況別
年の途中で事業の全部を廃業した場合
このページの中心的な対象です。廃業日までの事業活動と、廃業後に残る清算項目を整理したうえで、確定申告へ進んでください。
12月31日で廃業した場合
通常の年末決算に近い時期ですが、翌年へ事業を継続する前提の残高繰越や届出を、そのまま当てはめないでください。
事業の一部だけを廃業した場合
同じ事業所得を生む事業を継続している場合、このページの「最後の事業年」という説明はそのまま当てはまりません。事業の全部を廃業した場合と同じ処理をしないでください。
法人成りをした場合
個人事業としての最終申告に加えて、資産・負債の法人への移転などが関係します。通常の廃業と同じ処理を機械的に当てはめず、必要に応じて税務署や税理士へ確認してください。
廃業後に売掛金が入金された場合
入金日だけで所得の年分を決めず、元の取引の収入計上時期を確認してください。
廃業後に費用を支払った場合
支払った時期と、事業を廃止した場合の必要経費の特例の対象になるかどうかを、それぞれ確認してください。
廃業後に貸倒れが発生した場合
貸倒れの成立要件と、事業を廃止した場合の必要経費の特例との関係を確認してください。個別の判定は、このページだけでは行えません。
廃業年が赤字になった場合
青色申告者は、純損失の繰戻し・繰越を確認してください。
消費税の課税事業者・インボイス発行事業者だった場合
所得税とは別に、消費税の廃業時の申告・届出を確認してください。
廃業後に事業用資産を売却・廃棄・私用転用した場合
資産ごとの所得税・消費税上の扱いを確認し、「廃業したので全部経費」といった単純な処理をしないでください。
廃業者本人が死亡している場合
このページではなく、準確定申告の案内へ進んでください。
必要なもの
廃業年の確定申告では、基本的に次の資料が必要になります。
- 廃業日を確認できる記録
- 廃業年の帳簿
- 売上・仕入・経費の証憑
- 通帳・カードの明細
- 売掛金・買掛金・未収・未払などの残高が分かる資料
- 棚卸資産の資料(該当する場合)
- 固定資産台帳(該当する場合)
- 減価償却の計算資料
- 青色申告決算書または収支内訳書の作成資料
- 廃業後に発生した費用・損失の資料
- 個人事業税に関する前年の資料・見込み計算の資料(該当する場合)
- 純損失の繰戻しなどに必要な、前年・前々年の申告資料(該当する場合)
- 他の所得・控除・源泉徴収税額・予定納税額に関する資料
- 消費税に関係する資料(該当する場合)
判断が難しい場合
自分の状況が、事業を廃止した場合の必要経費の特例、事業税の見込控除、純損失の繰戻しなどに該当するかどうか判断できない場合があります。
判断が難しい場合は、費用・損失の内容、発生日、廃業日、対象年分、申告済みかどうかを整理して確認してください。これらを整理したうえで、次の相談先へ確認を進めてください。
相談先
税務署・国税相談
次を確認したい場合は、税務署または国税に関する相談窓口へ確認してください。
- 廃業後に生じた費用・損失が、事業を廃止した場合の必要経費の特例の対象になるか
- 前年分へ反映できるか
- 更正の請求が必要か
- 売掛金・貸倒れなどの帰属年分の判断が難しい
- 事業税の見込控除の扱いが分からない
- 純損失の繰戻しの要件を確認したい
税理士
次に該当する場合は、税理士への相談を検討してください。
- 金額が大きい場合
- 法人成りをした場合
- 資産の売却や私用転用が多い場合
- 複数の所得や複数の事業がある場合
- 廃業後の費用・貸倒れ・訴訟などが複雑な場合
- 青色申告の純損失の繰戻しや、更正の請求が関係する場合
- 過年度の申告へ影響する場合
都道府県税事務所など
個人事業税の具体的な課税区分、税率、納付については、所在地を管轄する都道府県の案内を確認してください。
公式リンク
- 国税庁「所得税の確定申告」
- 国税庁「廃業する場合」
- 国税庁「法第63条《事業を廃止した場合の必要経費の特例》関係」
- 国税庁「法第152条《各種所得の金額に異動を生じた場合の更正の請求の特例》関係」
- 国税庁「租税公課」
- 国税庁「A1-4 純損失の金額の繰戻しによる所得税の還付請求手続」
- 国税庁「確定申告書等の様式・手引き等」
- 国税庁「No.6603 個人事業者が事業を廃止した場合」
- 国税庁「国税に関するご相談について」
注意点
- 廃業日は、所得税の年分を区切る日ではありません。確定申告全体は暦年単位で行います。
- 廃業後の入出金は、入金日・支払日だけで年分を判断せず、取引の実質に従って確認してください。
- 事業を廃止した場合の必要経費の特例は、対象になり得る費用・損失を限定的に扱う制度であり、廃業後の支出を無条件に経費化する制度ではありません。
- 個人事業税は事業の種類や所得などによって確認事項が変わります。また、廃業届などは手続ごとに期限・提出先が定められています。該当する公式情報で確認してください。
- 所得税の確定申告と、消費税の申告・廃業に関する届出は別の手続きです。まとめて一つの手続きとして進めることはできません。
よくある間違い
- 廃業届を提出したので確定申告は不要だと思い込む
- 廃業日から後の入出金を、すべて翌年分の所得だと思い込む
- 廃業後の費用の特例を知らずに、確認しないまま放置する
- 廃業後の支出をすべて必要経費にしてしまう
- 売掛金・買掛金を残したまま、最終的な決算を確定してしまう
- 廃業年分の事業税を確認しない
- 青色申告で赤字が出たのに、純損失の制度を確認しない
- 事業用資産の残存簿価を、一律に必要経費にしてしまう
- 消費税の申告と、所得税の申告を混同する
- 他の所得や控除を、申告から漏らしてしまう
- 一部だけの廃業なのに、事業の全部を廃業した場合の処理をしてしまう
- 事業主本人が死亡したことによる事業の終了なのに、通常の確定申告として進めてしまう
- 廃業後の資料をすぐに処分してしまう
- 通常の年末の残高繰越の処理を、廃業する場合にもそのまま当てはめてしまう