未支給年金を請求する
概要
年金を受けていた人が亡くなると、本人がまだ受け取っていない年金が残ることがあります。年金は亡くなった月の分まで支払われるため、その分が未支給年金として遺族から請求できる場合があります。
未支給年金は、相続人であれば誰でも請求できるお金ではありません。亡くなった人と亡くなった当時に生計を同じくしていた遺族のうち、制度上の範囲と順位に当てはまる人が請求します。
このページでは、未支給年金となる年金があるか、自分が請求できる順位か、生計を同じくしていたかを確認する手順と、請求に必要なもの、期限、相談先を案内します。遺族年金や相続の手続きは、未支給年金とは別の制度・手続きのため、このページでは扱いません。
このページで分かること
- 未支給年金とは何か、どのような場合に生じるか
- 請求できる遺族の範囲と順位
- 生計を同じくしていたかの考え方と、別住所だった場合の確認
- 請求までの流れと、条件によって変わる必要書類
- 未支給年金の5年の時効と、年金生活者支援給付金の未支払給付金の2年の時効
- 個別に確認が必要な場合に、何をどこへ確認するか
対象読者
- 年金を受けていた家族・親族が亡くなり、未支給年金の手続きが必要か確認したい人
- 日本年金機構から、死亡後の年金手続きの案内を受けた人
- 亡くなった人と生計を同じくしていて、自分が請求順位に当てはまるか確認したい人
- 亡くなった人が年金を受け取る権利を持っていたものの、生前に年金の請求を済ませていなかった場合を確認したい人
更新日
更新日:2026年9月25日
最初に確認すること
請求書や書類をそろえる前に、次の3点を順に確認します。3点のどれかに当てはまらない場合は、自分が請求する手続きにはなりません。判断できない点がある場合は、日本年金機構の窓口へ確認します。
未支給となる年金があるか
年金は、亡くなった月の分まで支払われます。次のような場合に、未支給年金が生じます。
- 亡くなった時点で、まだ振り込まれていない年金がある
- 亡くなった日の後に振り込まれた年金のうち、亡くなった月の分までに当たる年金がある
- 年金を受ける権利があった人が、年金の請求をしないまま亡くなった(条件を満たす遺族が、未支給年金として請求できる場合があります)
未支給となる年金がない場合は、未支給年金の請求は必要ありません。
自分が請求できる順位か
請求できるのは、亡くなった人と生計を同じくしていた遺族のうち、順位がもっとも高い人です。順位は「請求できる人と順位」で確認します。自分より先の順位の人がいる場合は、自分は請求者になりません。
亡くなった人と生計を同じくしていたか
亡くなった当時に生計を同じくしていたことが、請求の前提です。同居していたかどうかだけでは判断しません。別住所だった場合の考え方は「生計を同じくしていたかを確認する」で確認します。
請求できる人と順位
未支給年金を請求できるのは、亡くなった人と亡くなった当時に生計を同じくしていた、次の範囲の遺族です。順位の高い人が請求します。
| 順位 | 続柄 |
|---|---|
| 1 | 配偶者(事実婚の配偶者を含む) |
| 2 | 子 |
| 3 | 父母 |
| 4 | 孫 |
| 5 | 祖父母 |
| 6 | 兄弟姉妹 |
| 7 | 上記以外の3親等内の親族 |
相続人であることは、請求できる条件ではありません。相続人かどうかではなく、この続柄・順位と、生計を同じくしていたかで確認します。
次の場合は、このページだけで請求できるかを判断せず、日本年金機構の窓口へ確認します。
- 事実婚の配偶者として請求する:請求資格と必要書類を確認します。
- 親族関係が複雑で、自分が上の表のどれに当たるか分からない:制度上の続柄・順位に当てはまるか、必要な戸籍の範囲を確認します。
- 同じ順位の人が複数いる:具体的な請求の進め方を確認します。
生計を同じくしていたかを確認する
生計を同じくしていたか(生計同一)は、請求できるかを決める主要な条件です。
同一世帯・同住所だった場合のほか、別住所だった場合でも、生活や家計の実態、生活費・療養費などの経済的な援助によって、生計を同じくしていたと認められる場合があります。別住所だったことだけを理由に、請求できないと判断する必要はありません。
一方で、同居していたことだけで必ず請求できるわけではありません。個別の事情で生計を同じくしていたと認められるかは、日本年金機構が確認します。
| 亡くなった人との住所 | 確認すること |
|---|---|
| 同一世帯・同住所だった | 続柄・順位を確認し、必要書類の準備へ進みます。マイナンバーの記載などにより、一部の添付書類を省略できる場合があります。 |
| 別住所だった | 生計を同じくしていたことを示すため、申立書や第三者の証明、事実を確認できる書類が必要になる場合があります。必要な申立書・証明資料を日本年金機構の窓口へ確認します。 |
手続きの流れ
- 「最初に確認すること」の3点(未支給となる年金があるか、自分が請求できる順位か、生計を同じくしていたか)を確認します。
- 判断できない点(別住所だった、事実婚、親族関係が複雑、同じ順位の人が複数いるなど)がある場合は、日本年金機構の窓口へ確認します。
- 自分の条件に合わせて、「必要なもの」で請求書と添付書類をそろえます。
- 請求書と添付書類を提出します。日本年金機構は、年金事務所への郵送提出、年金事務所または街角の年金相談センター(オフィス)での対面手続き、e-Govを利用した電子申請を案内しています。対面で相談する場合は、予約してから来所します。なお、受けていた年金の種類などによって提出先が異なる場合があるため、共済年金等が関係するときは提出先を確認します。
- 日本年金機構の案内では、請求書を提出してから受け取るまで、おおむね3か月が目安です。審査の中で追加書類が必要になる場合もあります。具体的な支払日は日本年金機構が案内します。
亡くなった人が年金の請求書を提出していなかった場合は、未支給年金の請求書に加えて、亡くなった人の年金請求書と添付書類が必要になる場合があります。どの書類が必要かを、事前に窓口へ確認します。
必要なもの
必要な書類は、請求する人の続柄、亡くなった人と同住所・同世帯だったか、マイナンバーの記載、受け取り口座の指定方法などによって変わります。次のすべてが全員に必要になるわけではありません。
主な必要書類は次のとおりです。
- 未支給年金の請求書
- 請求する人の本人確認・マイナンバー関係の書類(マイナンバーを使用する場合)
- 亡くなった人の年金証書
- 亡くなった人と請求する人の続柄を確認できる書類
- 住民票関係の書類
- 受け取り口座を確認できる書類
- 生計を同じくしていたことについての申立書(必要な場合)
条件によって、次のように変わります。
- マイナンバーの記載、請求する人の続柄、同住所・同世帯かどうか等により、一部の添付書類を省略できる場合があります。
- 公金受取口座を利用する場合などは、受け取り口座を確認できる書類を省略できる場合があります。
- 代理人が提出する場合は、委任状と代理人の本人確認書類が必要です。
- 別住所だった場合は、生計を同じくしていたことを示す申立書や第三者の証明、事実を確認できる書類が必要になる場合があります。
- 亡くなった人が年金の請求書を提出していなかった場合は、亡くなった人の年金請求書と添付書類が必要になる場合があります。
- 共済年金等が関係する場合は、提出先や追加書類を確認します。
自分の場合に何が必要かは、請求する人の続柄、亡くなった人との住所の関係、代理人が提出するかを伝えて、日本年金機構の窓口へ確認します。
期限・いつまでに
未支給年金には5年の時効があります。起算日は年金の支払日との関係で決まるため、請求できる可能性がある場合は後回しにせず、早めに年金事務所等へ確認してください。
日本年金機構の案内では、未支給年金の時効の起算日は「受給権者の年金の支払日の翌月の初日」とされています。亡くなった日から一律に5年と数えるものではありません。
5年に近い、またはすでに5年を過ぎている可能性がある場合は、対象となる各支払分の時効の状況を、日本年金機構の窓口へ確認します。
年金生活者支援給付金を受けていた人が亡くなった場合は、年金生活者支援給付金にも未支払給付金の制度があります。未支払給付金の時効は2年で、未支給年金の5年とは異なります。
相談先
請求の相談・手続きは、日本年金機構が案内する窓口で行います。
- 年金事務所:郵送による請求書の提出、対面での手続き・相談、必要書類や個別の事情(生計同一、続柄・順位、時効の状況など)の確認
- 街角の年金相談センター(オフィス):予約のうえで行う対面での手続き・相談
- e-Gov:日本年金機構が案内する方法により、請求書を電子添付して電子申請
- ねんきんダイヤル等:制度や手続きについての問い合わせ
窓口へ確認するときは、次の点を伝えられるようにしておくと、必要書類や手続きの確認が進めやすくなります。
- 亡くなった人との続柄
- 亡くなった当時に同住所・同世帯だったか、別住所だったか
- 亡くなった人が年金を受けていたか、生前に年金の請求をしていなかったか
- 共済年金等が関係するか
- 代理人が手続きをするか
公式リンク
- 日本年金機構「年金を受けている方が亡くなったとき」:未支給年金を受け取れる遺族、提出書類、提出方法を確認できます。
- 日本年金機構「亡くなった方の未支給年金を受け取れるとき(年金を受けている方が亡くなったとき)」:現在の請求書と記載方法案内を確認できます。
- 日本年金機構「年金の時効」:未支給年金の時効と起算日を確認できます。
- 日本年金機構「『年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書』のご提出について」:死亡の手続きと未支給年金・未支払給付金請求を兼ねる現行書式の案内を確認できます。
- 日本年金機構「年金の請求手続きに関する動画」:年金の請求手続きを動画で確認できます。
注意点
- 未支給年金は、相続人が請求するお金ではありません。生計を同じくしていた遺族のうち、順位の高い人が請求します。
- 別住所だったことだけで、請求できないとは限りません。反対に、同居していたことだけで必ず請求できるとも限りません。
- 未支給年金と遺族年金は、別の制度です。遺族年金や死亡一時金を受けられるかは、未支給年金とは別に確認します。これらの受給要件は、このページでは扱いません。
- 2025年11月から、受給権者死亡届と未支給年金・未支払給付金請求書は「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」に統合されています。未支給年金を請求できる遺族がいる場合は、この請求書を提出することで死亡の手続きと未支給年金の請求を行えます。未支給年金を受け取れる遺族がいない場合や未払いの年金が発生しない場合は死亡届を提出しますが、日本年金機構に亡くなった人のマイナンバーが収録されている場合、死亡届は原則として省略できます。
- 年金生活者支援給付金の未支払給付金の時効(2年)を、未支給年金の時効(5年)と混同しないようにします。
- このページは、特定の人が請求できるかを最終的に判断するものではありません。個別の判断は日本年金機構が行います。