車がパンクしたときに対応する
概要
この記事は、車のタイヤがパンクした、またはパンクが疑われるときに、読者が次に何をすればよいかを判断できるように案内するものです。
タイヤのパンクへの対応で最も優先すべきことは、パンク修理の方法そのものではなく、安全を確保することです。急な操作や無理な走行を避け、安全な場所へ移動したうえで、状況に応じて自分で応急対応するか、ロードサービス等へ救援を依頼するかを判断していきます。
この記事は、「自分でパンクを直せるようになること」を目的とはしていません。安全を確保し、無理な作業や走行を避けたうえで、応急修理キット・スペアタイヤ・ロードサービスのいずれかを通じて、適切な救援または点検につなげることを目的とします。
このページで分かること
- パンクに気づいたときに、まず何をすればよいか
- 一般道路と高速道路・自動車専用道路とで、対応がどう違うか
- タイヤの状態から、自力での応急対応が可能か、救援を依頼すべきかをどう判断するか
- 自分で応急対応するか、ロードサービス等へ救援を依頼するかの考え方
- パンク応急修理キットを使うときの前提と注意点
- スペアタイヤへ交換するときの前提と注意点
- ロードサービスを依頼するときに伝えるとよい情報
- 応急対応のあとに何をすればよいか
対象読者
- 走行中または駐車中にタイヤのパンクに気づいた人
- 空気が抜けている、警告表示が出た、異音・振動・ハンドルの違和感などからパンクを疑っている人
- 一般道路または高速道路・自動車専用道路で、どう対応すればよいか分からない人
- パンク応急修理キットやスペアタイヤを使うべきか迷っている人
- 自力での作業に不安があり、ロードサービスを呼ぶかどうかの判断材料を知りたい人
タイヤ交換や整備の経験は前提としません。車種ごとに装備されている内容を知っていることも前提としません。
更新日:2026年9月17日
まずすること
パンクに気づいたら、または疑ったら、次を最優先します。
- 無理に走行を続けない
- 急ブレーキ・急ハンドルなど、急な操作を避ける
- 安全に停止できる場所へ移動する
高速道路・自動車専用道路で停止した場合は、その場でパンク修理を始めることよりも、後続車への合図と、人の安全な場所への避難、通報を優先します。
事故・けが人・火災が同時にある場合
次のいずれかに当てはまる場合は、パンクへの対応よりも、人命の安全確保と、必要な緊急通報を優先します。
- 交通事故が発生している
- けが人がいる
- 車から煙や火が出ている
- 車両が極めて危険な位置にある
このような状況では、応急修理やタイヤ交換を進めることよりも先に、110番・119番など状況に応じた緊急通報を行います。事故対応や火災対応そのものについての詳しい内容は、この記事の範囲外です。
高速道路・自動車専用道路でパンクした場合
高速道路・自動車専用道路は、一般道路よりも二次事故の危険が大きいため、対応の優先順位が異なります。
- 可能な範囲で、路肩や非常駐車帯など安全な場所へ停止する
- ハザードランプなどで後続車へ合図する
- 停止表示器材(停止表示板・停止表示灯など)を車両の後方に設置し、後続車に停止車両の存在を知らせる
- 運転者・同乗者は、ガードレールの外側など安全な場所へ避難する
- 非常電話や道路緊急ダイヤル「#9910」などで、故障を通報する
車内や車の前後で待機することは、安全な選択肢としては案内しません。また、路肩でその場からパンク修理を始めることも、通常の対応としては案内しません。まず人の安全を確保し、通報することを優先します。
一般道路でパンクした場合
一般道路では、周囲の交通状況を確認しながら、安全な場所へ停止します。
- 急な操作を避け、安全に停止できる場所を探して停止する
- 周囲の交通状況を確認する
- 安全に作業できる場所や状況でない場合は、その場での自力作業を行わない
安全な場所を確保できない場合や、作業に不安がある場合は、無理に自分で対応しようとせず、ロードサービス等へ救援を依頼することも通常の対応の一つです。
タイヤの状態を確認する
安全な場所に停止できたら、タイヤの状態を確認します。ここでの確認は、専門的な診断を必要とするものではありません。次のような状態が見られる場合は、応急修理キットで直せると決めつけないようにします。
- タイヤの側面に損傷がある
- 大きな裂け目や亀裂、貫通した傷がある
- タイヤがバーストしている
- 2本以上のタイヤが損傷している
- ホイールにも損傷が疑われる
- 車両やキットの取扱説明書が定める使用条件を満たさない
- 指定の空気圧まで回復しない
- 損傷の状態を安全に確認できない
タイヤに異物が刺さっている場合、それを自己判断で抜かないようにします。異物を抜いたことで、その後の応急修理ができなくなる場合があるためです。
これらのいずれかに当てはまる場合や、自分で状態を判断できない場合は、無理に応急修理を試みず、ロードサービス等へ救援を依頼することを検討します。
自分で応急対応するか、救援を呼ぶか
パンクへの対応は、次のいずれかを選ぶ形になります。どちらも、状況に応じた正常な選択です。「自分で直すこと」だけを成功とはしません。
- パンク応急修理キットで応急対応する
- スペアタイヤへ交換する
- ロードサービス等へ救援を依頼する
次のいずれかに当てはまる場合は、自力での応急対応よりも、ロードサービス等への依頼を検討します。
- タイヤの側面損傷、大きな裂け・亀裂・貫通傷、バースト、2本以上の損傷など、応急修理キットで直せると決めつけられない状態である
- 安全に作業できる場所を確保できない
- ジャッキアップなどの作業に不安がある
- 車両やキットの取扱説明書が定める条件を満たさない
応急修理キットもスペアタイヤも使えない場合、またはいずれも用意されていない場合は、ロードサービス等へ救援を依頼し、状況に応じて応急修理またはけん引・搬送へ進みます。
パンク応急修理キットを使う場合
パンク応急修理キットは、小さなトレッド面の損傷などを一時的に補修するための装備であり、すべてのパンクに使えるわけではありません。
- 車両の取扱説明書とキットの説明書の内容を優先する
- 今回の損傷に対して、そのキットが使用できる条件を満たしているかを確認する
- タイヤに刺さった異物を自己判断で抜かない
- キットの使用は一時的な応急措置であり、使用後はそのまま走り続けず、速やかに専門店等での点検につなげる
キットで対応できる穴の大きさや個数、使用後の速度・走行距離の目安などは、車種やキットによって異なります。これらの具体的な数値は、車両の取扱説明書やキットの説明書で確認します。
スペアタイヤへ交換する場合
スペアタイヤへの交換は、車両の取扱説明書に従って行います。
- 平坦で安全な作業場所を確保できることを前提とする
- ジャッキアップを伴う作業には危険が伴うため、手順は取扱説明書に従う
- 作業に不安がある場合は、無理に交換作業を行わず、ロードサービス等へ切り替えてよい
- 応急用スペアタイヤの場合は、速度や走行距離などについて車両側の指定があるため確認し、応急用スペアタイヤのまま使用を続けず、早めに通常のタイヤへ戻す
指定される速度や走行距離、指定空気圧、ジャッキアップポイントなどは車種によって異なるため、車両の取扱説明書で確認します。
ロードサービスを依頼する場合
自分で対応できない場合、安全に作業できない場合、または損傷が大きい場合は、ロードサービス等へ救援を依頼します。依頼の際に伝えるとよい情報は次のとおりです。
- 現在地
- 車種・ナンバーなど、依頼先が求める識別情報
- どのタイヤが、どのような状態になっているか
- スペアタイヤや応急修理キットの有無
- 高速道路上かどうか
- 同乗者の有無
- 車が交通の妨げになっている、または危険な位置にあるかどうか
ロードサービスでは、状態に応じて応急修理が行われる場合と、けん引・搬送が行われる場合があります。保険に付帯するロードサービスなど、契約している内容によって、対応できる範囲や無料になる距離・回数などの条件が異なります。具体的な条件は、契約しているサービスや保険会社に確認します。
応急対応のあとにすること
パンク応急修理キットやスペアタイヤによる対応は、いずれも一時的な応急措置です。応急対応が終わったタイヤを、そのまま通常のタイヤと同じように使い続けないようにします。
- 応急修理をしたタイヤは、恒久的に修理が完了したものとは扱わない
- 応急用スペアタイヤは、そのまま使い続けず、早めに通常のタイヤへ戻す
- タイヤ専門店や整備工場、販売店などで、早めに点検を受ける
- 修理が可能かどうか、交換が必要かどうかは、点検で損傷状態を確認したうえで判断してもらう
相談先
- JAFなどのロードサービス
- 契約している自動車保険に付帯するロードサービス
- 自動車メーカーや販売店のサポート窓口
- タイヤ専門店・整備工場
- 高速道路・自動車専用道路上での故障時:非常電話、道路緊急ダイヤル「#9910」
- 事故やけが人などがある場合:110番・119番など、状況に応じた緊急通報
それぞれのサービスの利用条件・費用・搬送できる範囲などは、提供元に確認します。