固定資産税の納税証明書を取得する
対象読者:固定資産税を納付したことや、その納付状況を提出先へ証明する必要がある方。「固定資産税の証明」を求められたが、必要な書類が分からない方。代理人・相続人として証明書を取得する必要がある方。
更新日:2026年10月6日
概要
固定資産税の納税証明書は、固定資産税について、対象となる年度・税目の納付状況を証明する書類です。名称、記載項目、発行単位は自治体によって異なる場合があります。
固定資産関係の証明書には、評価額を証明するもの、課税内容を証明するものなど、名称が似ていても内容の異なる書類が複数あります。誤った証明書を取得しないためには、まず提出先が何を証明する書類を求めているかを確認することが重要です。
このページでは、固定資産税の納税証明書が必要かどうかの確認から、取得方法、必要書類、納付直後の注意点までを順に説明します。
このページで分かること
- 固定資産税の納税証明書が証明する内容
- 評価証明書・公課証明書など類似書類との違い
- 取得前に確認すべき年度・税目・対象資産
- 発行自治体の確認方法
- 窓口・郵送・オンラインなど取得方法の比較
- 代理人・相続人・法人などが取得する場合の注意点
- 納付した直後に証明書が必要な場合の対応
- 取得後に確認すべき内容
最初に確認すること
証明書を取得する前に、まず提出先へ次の内容を確認してください。
- 固定資産税の「納付状況」が必要なのか、評価額や税額などの「課税内容」が必要なのか
- 「未納がないこと」「完納していること」の証明が必要なのか
- 指定された書類名があるか
- 必要な年度
- 必要な税目(固定資産税だけか、都市計画税も含むか)
- 原本・写し・電子データなどの指定があるか
この確認によって、次のいずれかの結果になります。
- 固定資産税の納税証明書が必要 → このページの手続きを続けてください。
- 評価証明書や公課証明書などが必要 → 該当する証明書の取得手続きを確認してください。
- 納税通知書や領収証書など、すでに手元にある資料で足りる → 取得は不要です。
- そもそも証明書の提出が不要だった → 取得は不要です。
不要な取得を避けることも、正しい対応のひとつです。提出先の確認結果によって取得が不要になった場合は、それで手続きは完了です。
固定資産税の納税証明書とは
固定資産税の納税証明書は、固定資産税の納付状況を証明する書類です。代表的な自治体の案内では、納付すべき額、納付済額、未納額などを証明する例が確認できますが、全国共通の固定様式や固定記載項目があると断定することはできません。名称、記載項目、発行単位は自治体によって異なる場合があるため、必要な内容は発行自治体で確認してください。
固定資産税とあわせて都市計画税が課されている場合があり、証明書上でこれらを一体的に扱う自治体もあります。固定資産税だけを証明したいのか、都市計画税も含めて証明が必要なのかを、提出先へ確認したうえで、自治体の証明書にどのように表示されるかを発行自治体へ確認してください。
本当に納税証明書が必要か確認する
「固定資産税の証明」とだけ言われた場合、必要な書類は次のいずれかに分かれます。
提出先が確認したい内容 主に確認する書類
固定資産税を納付した額・未納額などの納付状況 固定資産税の納税証明書
固定資産の評価額 固定資産評価証明書
評価額・課税標準額・税額などの課税内容 公課証明書、固定資産課税証明書等
所有する資産の一覧・課税台帳上の資産情報 名寄帳、資産証明書等
「滞納がない」「完納している」こと 提出先の指定と自治体の証明制度を確認
記事全体を通じて最優先とする判断軸は、「用途名」ではなく、提出先が何を証明する書類を求めているかです。用途だけで書類名を決めず、「用途→証明内容→書類名」の順に判断してください。
「固定資産税の納税証明書=未納がないことだけを証明する書類」ではありません。自治体によっては、通常の納税証明とは別に「滞納がないこと」などを証明する制度・様式を設けている場合がある一方、別様式を発行せず、必要な年度・税目の通常の納税証明を請求する運用の自治体もあります。全国共通の「完納証明書」という書類が存在するかのように扱わず、提出先が「滞納なし」「完納」を求めている場合は、要求内容・指定名称を提出先へ確認し、その内容を証明できる書類を発行自治体へ確認してください。
類似する固定資産関係の証明書との違い
固定資産関係には、名称が似ていても証明内容が異なる書類が複数あります。取得前に、次の比較表で自分が必要とする証明書が合っているかを確認してください。
比較軸 固定資産税の納税証明書 固定資産評価証明書 公課証明書・固定資産課税証明書等 名寄帳・資産証明等 完納・滞納なしに関する証明
証明する内容 固定資産税の納付状況 固定資産の評価額 評価額・課税標準額・税額等の課税内容 所有する資産の一覧・課税台帳上の資産情報 自治体によって扱いが異なるため独立した全国共通制度とは断定しない
主な確認目的 納付済額・未納額等を確認したい場合 評価額を確認したい場合 課税内容を確認したい場合 資産の全体像を確認したい場合 「滞納がない」「完納している」ことの確認を求められた場合
発行主体 固定資産税を課税している自治体 同左 同左 同左 同左(証明の有無・名称は自治体差がある)
取得前に確認すること 必要な年度・税目・対象資産・指定書類名 同左 同左 同左 提出先の要求内容・指定名称、自治体側の該当制度の有無
本記事との関係 本記事の対象 別の証明書へ切り替える 別の証明書へ切り替える 別の証明書へ切り替える 発行自治体に該当する証明書を確認する
この表は、短時間で「自分が取得しようとしている書類が合っているか」を判定するために使います。自治体差、提出先の指定、例外的な扱い、納付直後の注意、共有・相続・代理人に関する事項は、このページの各見出しで補足しています。
必要な年度・税目・対象を確認する
納税証明書は、年度・税目を指定して請求する運用が一般的です。取得前に、少なくとも次を確認してください。
- 必要な税目(固定資産税のみか、都市計画税も含むか)
- 必要な年度
- 土地・家屋・償却資産のどれに関する納税状況が必要か
- 共有名義の資産がある場合の証明単位
- 複数の物件・課税区がある場合の取扱い
提出先が「直近年度」「〇年度分」などを指定している場合は、その指定を優先してください。「不動産を所有していた年」「税金を支払った年」「証明書を取得する年」は、それぞれ異なる年度を指すため混同しないよう注意してください。
具体的に何年度を請求すべきか判断できない場合は、取得前に提出先へ確認してください。
固定資産税には土地・家屋・償却資産があり、自治体のシステムや課税単位、共有持分などによって証明書の発行単位や件数が変わる場合があります。発行単位は自治体によって異なる場合があるため、上記の確認事項を発行自治体へも確認してください。
発行自治体を確認する
固定資産税は原則として市町村税ですが、東京都23区内の固定資産税は東京都が課税するなど、例外的な制度がある地域もあります。「固定資産税の納税証明書は必ず市区町村役場で取得する」とは限りません。
発行主体は、固定資産税を課税している自治体です。通常は市町村ですが、地域によって取扱いが異なるため、納税通知書や自治体の公式案内で確認してください。
取得方法を選ぶ
代表的な自治体では、窓口・郵送・オンラインなどの取得方法が確認できます。ただし、すべての自治体ですべての方法が利用できるわけではありません。取得方法を比較する際は、方法名だけでなく、次の7つの軸で確認してください。
- 利用できる人
- 申請場所・申請方法
- 受取方法
- 必要な本人確認・追加書類
- 手数料・支払方法
- 受取までの目安
- 納付直後・代理人利用時の主な制約
具体的な手数料額、具体的な受取までの日数、利用時間、対応端末などは自治体によって異なるため、全国共通のものとしては断定せず、発行自治体で確認してください。
窓口で取得する
自治体の窓口で申請し、その場で証明書を受け取る方法です。本人確認書類や手数料が必要になります。代理人・相続人として申請する場合は、追加の必要書類がある場合があります。窓口の場所、受付時間、必要書類の詳細は発行自治体の案内で確認してください。
郵送で取得する
申請書と必要書類を発行自治体へ郵送し、証明書を受け取る方法です。返信用封筒や郵送料が必要になる場合があります。手数料の支払方法(定額小為替等)は自治体によって異なるため、発行自治体の案内で確認してください。窓口に比べて受取までに時間がかかる場合があります。
オンラインで取得する
自治体によっては、オンライン申請に対応している場合があります。利用できる人の範囲、本人確認の方法、受取方法(郵送・窓口受取等)は自治体によって異なります。「オンライン申請なら即時取得できる」とは限らないため、利用条件を発行自治体で確認してください。
コンビニ等で取得できる場合
一部の自治体では、コンビニエンスストア等での交付に対応している場合があります。ただし、コンビニ交付は全国共通の取得方法ではなく、納税証明書自体が対象外となっている自治体もあります。対応を確認できる場合のみ、選択肢として検討してください。
代理人・相続人等が取得する場合
本人による請求が基本ですが、自治体によっては同居親族、代理人、相続人、法人などにも交付する場合があります。立場によって必要な追加書類が異なります。
- 代理人が取得する場合:委任状などが必要になる場合があります。委任状の様式や必要書類は自治体によって異なります。
- 納税義務者が死亡している場合:相続人であることを証明する戸籍等の書類が必要になる場合があります。
- 法人・共有名義・住所氏名変更等がある場合:追加の確認書類が必要になる場合があります。
いずれの場合も、「委任状だけで必ず取れる」「戸籍だけあれば必ず取れる」とは限りません。具体的な様式・必要点数は発行自治体へ確認してください。
状況別
提出先から「固定資産税を納めた証明」を求められた
確認すること:必要年度、固定資産税・都市計画税の範囲、指定書類名。 行動:発行自治体で固定資産税の納税証明書の交付条件を確認してください。
「固定資産税の証明」とだけ言われ、種類が分からない
確認すること:納付状況・評価額・課税内容・資産情報のどれを証明する必要があるか。 行動:取得前に提出先へ確認してください。
「滞納がない」「完納している」証明を求められた
確認すること:提出先が求める具体的な証明内容・名称。 行動:発行自治体に、その内容を証明できる書類を確認してください。全国共通の「完納証明書」を前提にしないでください。
評価額を証明したい
確認すること:提出先が評価証明書を求めているか。 行動:固定資産税の納税証明書ではなく、固定資産評価証明書等へ切り替えてください。
課税標準額・税額等を証明したい
確認すること:必要な記載項目。 行動:公課証明書・固定資産課税証明書等の対象かを自治体へ確認してください。
納付した直後に証明書が必要
確認すること:納付方法、自治体側の納付反映状況、領収証書等で対応可能か。 行動:オンライン・郵送を始める前に発行自治体へ確認してください。
代理人が取得する
確認すること:代理人交付の可否、委任状様式、本人確認書類。 行動:自治体指定の必要書類を準備して申請してください。
納税義務者が死亡している
確認すること:相続人が請求できるか、相続関係を証明する書類。 行動:戸籍等の必要書類を発行自治体へ確認してください。
共有名義の固定資産がある
確認すること:共有者の組合せ・持分等による発行単位、追加確認書類。 行動:必要な証明単位と件数を自治体へ確認してください。
土地・家屋・償却資産が複数ある
確認すること:どの課税区分・税目・年度の証明が必要か。 行動:提出先の指定を基に、発行自治体へ必要な証明単位を確認してください。
手続きの流れ
- 提出先に必要な証明内容・書類名を確認する
- 固定資産税の納税証明書でよいか、類似証明書と切り分ける
- 必要年度・税目・対象資産を確認する
- 固定資産税を課税している自治体を確認する
- 本人・代理人・相続人等の請求資格と必要書類を確認する
- 利用できる取得方法を確認する
- 納付直後なら納付反映状況を確認する
- 申請して証明書を受け取る
- 受け取った証明書の年度・税目・氏名等を確認する
- 提出先へ提出・利用する
期限・いつまでに
納税証明書そのものに全国一律の取得期限があるとは限りません。納税証明書は、必要になった時点で取得する書類です。
ただし、提出先側に提出期限・有効期間・「発行後〇か月以内」等の条件がある場合があります。提出先の提出期限と、証明書の発行日・対象年度に関する条件を先に確認してください。
自治体が何年度前まで発行できるかは自治体によって異なります。必要年度が古い場合は、発行可能かどうかを事前に発行自治体へ確認してください。
必要なもの
全国共通として案内できる基本的な要素は、次のとおりです。
- 交付申請書等
- 申請者の本人確認書類
- 手数料
- 必要な年度・税目・納税義務者を特定できる情報
- 郵送の場合は返信用封筒・郵送料等が必要になる場合がある
- 代理人の場合は委任状等が必要になる場合がある
- 相続人の場合は相続関係確認書類が必要になる場合がある
- 法人・共有・住所氏名変更等がある場合は追加書類が必要になる場合がある
次の内容は自治体によって異なるため、発行自治体で確認してください。
- 申請書様式
- 本人確認書類の点数・組合せ
- 委任状様式
- 手数料額・支払方法
- 郵送時の為替・決済方法
- オンライン利用条件
- 必要な納税通知書番号・課税番号等
- 共有・法人・相続人に必要な追加書類の詳細
納付直後に取得する場合
納付方法によって、自治体のシステムへ反映されるまで時間がかかる場合があります。納付してすぐは、自治体側で納付確認ができず、納税証明書を発行できない場合があります。
金融機関等で納付し、領収証書を提示できる場合は窓口で対応できる例があります。一方、キャッシュレス納付等では、利用明細だけでは証明書を発行できない自治体もあります。口座振替では、さらに反映まで時間がかかる例があります。
反映までの日数は自治体・納付方法によって異なるため、全国共通の日数として断定できません。納付してすぐに証明書が必要な場合は、納付方法と自治体側の反映状況を確認し、領収証書等で対応できるかを発行自治体へ確認してください。
困ったとき・分からないとき
必要な証明書が分からない
→ 提出先へ「何を証明する必要があるか」「書類名」「年度」「税目」を確認してください。
発行自治体が分からない
→ 固定資産税の納税通知書や、課税自治体の公式案内を確認してください。東京都23区等の例外があるため、市町村と決めつけないでください。
納付したのに未納と表示される・証明書を発行できない
→ 納付方法と納付日を確認し、自治体の収納担当へ納付反映状況を確認してください。
古い年度が取得できない
→ 自治体へ発行可能年度を確認し、取得できない場合は提出先へ代替資料を確認してください。
代理人・相続人・共有者として必要書類が分からない
→ 自治体へ請求資格と追加書類を確認してください。
相談先
証明書の提出先
- 必要な証明内容
- 指定書類名
- 年度
- 税目
- 原本・写し等の指定
- 「滞納なし」「完納」の意味
固定資産税を課税している自治体の税務・収納担当窓口
- 発行できる証明書
- 取得可能年度
- 請求資格
- 必要書類
- 手数料
- 取得方法
- 納付反映状況
固定資産税関係証明の担当窓口
- 評価証明・公課証明等との切り分けが必要な場合
電話番号、受付時間、窓口番号等は自治体によって異なるため、各自治体の公式情報で確認してください。
公式情報
次の公式情報は、固定資産税の納税証明書や類似証明書の扱いを確認する代表例です。実際の申請では、ご自身の固定資産税を課税している自治体の公式情報を優先してください。
特定の自治体は、全国共通の申請先ではありません。ご自身の固定資産税を課税している自治体の公式情報を確認してください。
注意点
- 「固定資産税の証明」と言われただけでは、納税証明書とは限りません。
- 評価証明書・公課証明書等と混同しないでください。
- 提出先の「用途」だけから書類を一意に決めないでください。
- 「用途 → 必要な証明内容 → 書類名」の順に判断してください。
- 必要年度を確認してください。
- 固定資産税・都市計画税の扱いを確認してください。
- 土地・家屋・償却資産、共有等で発行単位が変わる場合があります。
- 東京都23区等、発行主体が通常の市町村と異なる地域があります。
- 「完納証明」「滞納なし証明」を全国共通制度として扱わないでください。
- 納付直後は証明書を発行できない場合があります。
- キャッシュレス納付の利用明細等が、領収証書と同じ扱いになるとは限りません。
- 代理人・相続人・法人・共有者等は、追加書類が必要になる場合があります。
- 取得可能年度は自治体によって異なります。
- 手数料・受付時間・オンライン対応等を全国一律のものと決めつけないでください。
- 取得後は、年度・税目・氏名等が提出先の指定と合っているか確認してください。