固定資産評価証明書を取得する

対象読者

  • 不動産に関する手続き・申立て・申告等で固定資産評価証明書を求められた人
  • 相続手続き等で固定資産の評価資料を必要としている人
  • 所有する土地・家屋の評価額を公的な証明書で確認したい人
  • 代理人として証明書を取得する人
  • 所有者が死亡しており、相続人として取得する必要がある人
  • 「評価証明書」「公課証明書」「物件証明書」「名寄帳」等の違いが分からない人
  • 登記等のため評価額を確認したいが、評価証明書そのものが必要か分からない人

更新日

更新日:2026年9月26日

概要

固定資産評価証明書は、固定資産課税台帳に記載されている土地・家屋等の評価額等を証明する書類です。相続手続き、登記に関連する手続き、その他の申立て・申告などで提出を求められることがあります。

似た名前の証明書がいくつかあり、記載されている内容もそれぞれ異なります。書類名だけで取得を進めると、必要な証明内容と違う書類を取ってしまうことがあります。

このページでは、取得する前に確認しておきたいことと、実際の取得方法を順番に案内します。まず、提出先が何を求めているかを確認するところから始めてください。

このページで分かること

  • 固定資産評価証明書がどのような書類か
  • 公課証明書・物件証明書・名寄帳等との違い
  • 取得前に確認しておくべき年度・対象物件・請求資格
  • 窓口・郵送・オンライン・コンビニでの取得方法と、それぞれの注意点
  • 状況別に確認すべきことと取るべき行動
  • 取得後に確認しておきたいこと

最初に確認すること

証明書を取りに行く前に、次の点を確認してください。

  1. 何のために使うか
  2. 提出先が指定する書類名・証明内容
  3. 必要な年度
  4. 土地・家屋などの対象資産
  5. 所在地・地番・家屋番号等、物件を特定する情報
  6. 必要な通数
  7. 請求者が本人・代理人・相続人等のどれに当たるか
  8. 現在の所有者と、証明年度の賦課期日(1月1日)時点の所有者が同じか
  9. 発行自治体が用意している取得方法
  10. 取得方法ごとの必要書類・手数料・受取方法

提出先から書類名や年度が指定されている場合は、その指定を優先してください。書類名だけでは判断できない場合は、必要な証明内容を提出先に確認してください。

固定資産評価証明書でよいか確認する

固定資産評価証明書は、固定資産課税台帳に登録されている評価額等を証明する書類です。評価額の証明を求められている場合の候補になります。

一方で、次のような場合は、評価証明書以外の書類が必要になることがあります。

  • 評価額に加えて課税標準額や税額まで確認したい場合
  • 物件の所在・地積・床面積など、物件そのものの情報を確認したい場合
  • 所有する複数の資産をまとめて把握したい場合

「評価額が分かる書類」とだけ言われた場合は、評価証明書そのものが必要なのか、他の書類でもよいのかを、取得する前に提出先へ確認してください。

登記手続きとの関係にも注意が必要です。登記手続きで固定資産の価格確認が必要になる場合はありますが、提出書類として評価証明書そのものが必須とは限りません。自治体によっては、登記の際に納税通知書の課税明細書を利用できると案内している場合があります。取得する前に、法務局や提出先が実際に何を求めているかを確認してください。

類似する固定資産関係の証明書との違い

固定資産に関する証明書には、いくつかの種類があります。自治体によって名称や記載項目が異なるため、書類名だけで判断せず、「何を確認するための書類か」という観点で比較してください。

表1 類似証明書比較

比較対象 証明・確認する内容 どんなときに候補になるか 評価額 課税標準額・税額 複数資産の一覧性 取得前に確認すること
固定資産評価証明書 固定資産課税台帳上の評価額等 評価額の公的な証明が必要なとき 記載される 自治体・書類によって異なる 個別の証明書 提出先が評価証明を指定しているか
公課証明書等 評価額に加え、課税標準額・税額等を含む場合がある 税額・課税内容まで確認したいとき 記載される場合がある 記載される場合がある 個別の証明書 発行自治体での名称・記載項目
物件証明書等 所在、地番、地積、床面積等の物件事項 物件の登録・所在等を確認したいとき 記載されない場合がある 記載されない場合がある 個別の証明書 評価額の記載が必要かどうか
名寄帳等 所有者単位で複数資産を一覧できる場合がある 所有資産全体を把握したいとき、相続時の参考等 記載される場合がある 自治体・書類によって異なる 一覧できる場合がある 証明書として提出できるか、閲覧・写しで足りるか

自治体によって、名称・記載項目・発行の可否は異なります。「評価証明書ならどこでも同じ項目が記載される」とは限りません。また、名寄帳が評価証明書の代わりになるとも限りません。

提出先が書類名を指定している場合は、その指定を優先してください。書類名だけで判断できない場合は、必要な証明内容を提出先へ確認してください。

必要な年度と対象物件を確認する

必要な年度

固定資産評価証明書は、年度ごとに発行されます。「最新年度でよい」とは限りません。

  • 提出先が年度を指定している場合は、その指定を優先してください。
  • 相続や過去の時点に関する手続きでは、必要な年度が異なる場合があります。

1月1日時点の所有者

固定資産税は、賦課期日である1月1日を基準に所有者を扱います。そのため、年の途中で売買・相続等により所有者が変わった場合、証明書上の所有者情報と現在の所有者が異なることがあります。

このような場合、現在の権利関係を確認する書類が必要になることがあります。該当する可能性がある場合は、発行自治体へ確認してください。

新年度分の証明

新年度分の証明書は、年度が切り替わった直後にいつでも全国一律で取得できるとは限りません。発行開始時期は自治体によって異なります。年度切替直後の時期は窓口が混雑する自治体もあります。急いで取得したい場合は、発行自治体に独自の事前受付等がないかも確認してください。

対象物件の特定

対象となる土地・家屋・償却資産を、次の情報で特定してください。

  • 土地/家屋/償却資産の別
  • 所在地
  • 地番
  • 家屋番号
  • 必要な筆・棟
  • 共有物件かどうか

請求できる人を確認する

固定資産評価証明書は、所有者本人のほか、代理人・相続人など一定の関係者が請求できる場合があります。請求できる人と必要書類は、自治体や請求者の立場によって異なるため、発行自治体の案内で確認してください。

本人が請求する場合

一般に、次を確認します。

  • 本人確認書類
  • 対象物件
  • 年度
  • 必要な通数

代理人が請求する場合

本人の場合に加えて、一般に次を確認します。

  • 委任状等
  • 代理人本人の本人確認書類
  • 委任内容

相続人が請求する場合

一般に、次を確認します。

  • 所有者が死亡していること
  • 相続関係を確認できる戸籍等
  • 法定相続情報一覧図等を利用できるか
  • 遺産分割・遺言等によって追加の資料が必要か

所有権移転後に取得する場合

証明年度の1月1日時点の所有者と、現在の所有者が異なる場合、登記事項証明書等で現在の権利関係を確認する自治体があります。全国共通の追加書類とは限らないため、必要になる場合があるものとして案内先で確認してください。

そのほかの立場

借地人・借家人、破産管財人等、訴訟・競売関係者、宅地建物取引業者、法人による請求、法定代理人、納税管理人など、上記以外の立場で請求する場合もあります。これらは、自治体によって請求できる範囲と必要書類が異なります。該当する場合は、発行自治体へ確認してください。

取得方法を選ぶ

代表的な取得方法として、次の4つがあります。

  1. 窓口
  2. 郵送
  3. オンライン申請
  4. コンビニ交付

ただし、すべての自治体・すべての証明書でこの4つの方法が使えるとは限りません。利用できる方法は、発行自治体で確認してください。

表2 取得方法比較

比較軸 窓口 郵送 オンライン コンビニ
対応可否 発行自治体で確認 発行自治体で確認 対応自治体のみ 対応自治体のみ
対象者 発行自治体で確認 発行自治体で確認 本人等に限定される場合がある 本人のみ等の制限がある場合がある
即時性 即日交付できる場合がある 郵送によるため時間がかかる 即時電子交付ではなく、紙を郵送する方式もある 対応していれば比較的早い
過年度 発行自治体で確認 発行自治体で確認 対象外となる場合がある 対象外となる場合がある
代理人・相続人 発行自治体で確認 発行自治体で確認 対応していない場合がある 対応していない場合がある
物件数等の制約 発行自治体で確認 発行自治体で確認 物件数・共有・付記事項等で対象外となる場合がある 複数物件や共有者氏名等の付記事項に対応しない場合がある
必要な本人確認 発行自治体で確認 発行自治体で確認 電子証明書・マイナンバーカード等が必要な場合がある 発行自治体で確認
手数料・送料 発行自治体で確認 返信用封筒・返送料等が必要な場合がある 発行自治体で確認 発行自治体で確認
向いている場面 その場で確認しながら取得したいとき 窓口に行く時間が取りにくいとき 対応自治体で本人が申請できるとき 対応自治体で対象条件を満たすとき

窓口で取得する

窓口で取得する場合、次を確認してください。

  • 発行窓口
  • 本人確認書類
  • 年度・対象物件
  • 手数料
  • 代理人・相続人等の場合の追加書類
  • 現在の所有者と証明年度の所有者が異なる場合の追加書類
  • 即日交付できるか

郵送で取得する

郵送で取得する場合、次を確認してください。

  • 申請書
  • 本人確認書類の写し
  • 手数料の支払方法
  • 返信用封筒・返送料
  • 送付先
  • 代理人・相続人等の場合に対応しているか
  • 処理にかかる期間

処理にかかる期間は自治体によって異なります。全国共通の日数として決めつけないでください。

オンラインで申請する

対応している自治体では、オンラインで申請できる場合があります。

次の点に注意してください。

  • 申請できる人が本人等に限定される場合がある
  • 電子証明書・マイナンバーカード等が必要な場合がある
  • 電子データとして即時に交付されるのではなく、申請後に紙を郵送する方式もある
  • 過年度分、物件数、共有物件、付記事項等の条件によっては対象外となる場合がある

コンビニで取得する

対応している自治体では、コンビニ交付を利用できる場合があります。

次の点に注意してください。

  • 固定資産評価証明書自体がコンビニ交付の対象外となっている自治体がある
  • 本人のみ等の制限がある場合がある
  • 土地・家屋のみが対象で、償却資産は対象外の場合がある
  • 共有者氏名等の付記事項に対応しない場合がある
  • 複数物件や特殊な登録状態では発行できない場合がある

状況別

自分の状況に近いものを確認してください。

提出先から「固定資産評価証明書」と指定された

確認すること:年度、対象物件、必要通数、追加の記載事項の有無。

行動:発行自治体の案内で、取得方法と必要書類を確認してください。

「評価額が分かる書類」とだけ言われた

確認すること:評価証明書そのものが必要か、課税明細書等でもよいか。

行動:取得する前に、提出先へ確認してください。

税額・課税標準額まで必要

確認すること:公課証明書等が必要かどうか。

行動:評価証明書を機械的に取得せず、発行自治体で証明の種類を確認してください。

所有する不動産をまとめて把握したい

確認すること:名寄帳等の用途で足りるか。

行動:提出用に評価証明書が必要なのか、資産を把握するための一覧が必要なのかを分けて確認してください。

相続人が取得する

確認すること:相続関係、所有者の死亡、必要な年度。

行動:戸籍等の相続関係を確認できる書類を準備し、発行自治体で必要書類を確認してください。

代理人が取得する

確認すること:委任状の要否・様式、代理人本人の確認方法。

行動:自治体が指定する委任の要件を確認してから申請してください。

年の途中で不動産を取得した

確認すること:証明年度の1月1日時点の所有者と、現在の所有者。

行動:登記事項証明書等の追加書類が必要かどうか、発行自治体へ確認してください。

過年度分が必要

確認すること:発行できる年度、取得できる窓口・方法。

行動:過年度分の取扱いを発行自治体へ確認してください。

オンライン・コンビニで取得したい

確認すること:証明の種類、本人であることの要件、年度、物件数、共有の有無、付記事項等の利用条件。

行動:条件に当てはまらない場合は、窓口や郵送等へ切り替えてください。

土地・家屋以外の償却資産の証明が必要

確認すること:発行自治体が償却資産の評価証明書を発行しているか、利用できる取得方法。

行動:土地・家屋と同じ取得方法だと決めつけず、担当窓口へ確認してください。

手順

手順1 提出先・利用目的を確認する

  • 書類名
  • 証明内容
  • 年度
  • 物件
  • 通数
  • 発行後の有効期間の指定の有無

手順2 評価証明書でよいか確認する

  • 評価額だけでよいか
  • 課税標準額・税額も必要か
  • 課税明細書等で代用できるか
  • 名寄帳等の別の資料が目的に合うか

手順3 対象物件を特定する

  • 土地/家屋/償却資産
  • 所在地
  • 地番
  • 家屋番号
  • 必要な筆・棟
  • 共有物件かどうか

手順4 請求者の立場を確認する

  • 本人
  • 代理人
  • 相続人
  • その他

手順5 発行自治体の取得方法を確認する

  • 窓口
  • 郵送
  • オンライン
  • コンビニ
  • 自治体独自のその他の方法

手順6 必要書類・費用を準備する

  • 申請書
  • 本人確認書類
  • 委任状等
  • 相続関係書類
  • 現在の権利関係を確認する書類
  • 手数料
  • 郵送関係の物品

手順7 申請・取得する

発行自治体の手順に従って申請・取得してください。

手順8 取得後に確認する

  • 証明年度
  • 対象となる土地・家屋
  • 所有者等の表示
  • 評価額
  • 提出先が必要とする記載内容
  • 必要通数

誤りや不足があれば、提出前に発行自治体へ確認してください。

期限・いつまでに

固定資産評価証明書を取得する行為自体に、全国共通の一律の取得期限があるわけではありません。次の期限は、それぞれ別のものとして確認してください。

  1. 提出先が指定する期限
  2. 提出先が指定する発行後の有効期間
  3. 必要な年度
  4. 新年度分の発行開始時期
  5. 郵送・オンライン等にかかる処理期間

「年度が変わったらすぐに新年度分を取得できる」「発行後○か月有効」といった内容を、全国共通のものとして決めつけないでください。それぞれ、提出先または発行自治体で確認してください。

必要なもの

基本的に必要なもの

  • 固定資産に関する証明申請書等
  • 本人確認書類
  • 必要な年度・対象物件が分かる情報
  • 手数料

状況により追加で必要になるもの

  • 委任状等
  • 相続関係を確認できる戸籍等
  • 法定相続情報一覧図等
  • 遺言書・遺産分割協議書等
  • 登記事項証明書等の権利関係を確認する資料
  • 法人の代表権等を確認する資料
  • 郵送時の返信用封筒・返送料
  • 発行自治体が指定するその他の追加書類

全国共通で必要なものと、自治体や請求者の立場によって追加される書類は分けて確認してください。

取得後に確認すること

証明書を受け取ったら、次を確認してください。

  • 証明年度が合っているか
  • 対象の土地・家屋が合っているか
  • 所有者等の表示が合っているか
  • 評価額が記載されているか
  • 提出先が必要とする記載内容がそろっているか
  • 必要な通数がそろっているか

内容に誤りや不足がある場合は、提出する前に発行自治体へ確認してください。

困ったとき・分からないとき

  • どの書類が必要か分からない場合は、提出先に必要な証明内容を確認してください。
  • 証明書の名称や記載内容について分からない場合は、固定資産が所在する自治体の固定資産税・税証明の担当窓口に確認してください。
  • 登記に関する提出書類について分からない場合は、法務局等の提出先に確認してください。
  • 自分がどの立場(本人・代理人・相続人等)に当たるか分からない場合や、必要書類が分からない場合も、発行自治体へ確認してください。

相談先

証明書の提出先・利用先

次を確認してください。

  • 本当に評価証明書が必要か
  • 年度
  • 物件
  • 通数
  • 必要な記載内容
  • 代替書類で足りるか
  • 有効期間

固定資産が所在する自治体の固定資産税・税証明担当

次を確認してください。

  • 証明書の名称
  • 記載内容
  • 請求できる資格
  • 必要書類
  • 発行できる年度
  • 手数料
  • 取得方法
  • 発行場所

法務局等の提出先

登記等の用途では、必要な価格確認資料や代替資料を確認してください。

公式情報

発行条件は自治体ごとに異なります。まず、固定資産が所在する市区町村の「固定資産に関する証明」案内を確認してください。代表的な公式案内として、次のページがあります。

具体的な手数料・受付時間・取得条件は、自治体によって異なります。必ず発行自治体の公式情報で確認してください。

注意点

  • 評価証明書と公課証明書等を混同しないでください。
  • 書類名だけでなく、提出先が必要とする証明内容を確認してください。
  • 「登記だから評価証明書が必須」と決めつけないでください。
  • 必要な年度を確認してください。
  • 対象物件を取り違えないでください。
  • 年の途中で所有権が移転した場合、証明年度の所有者情報と現在の所有者が異なることがあります。
  • 本人・代理人・相続人等で必要書類が変わります。
  • オンライン・コンビニ等は、すべての自治体・すべての物件で使えるとは限りません。
  • 償却資産は、土地・家屋と取扱いが異なる場合があります。
  • 新年度分の発行開始時期は自治体で確認してください。
  • 手数料・受付時間・郵送方法は、自治体の公式情報で確認してください。
  • 取得した後は、年度・物件・記載内容を提出前に確認してください。

チェックリスト

あなたの場合はこちら

相続手続きで固定資産の評価資料としてこの証明書を取得する場合は、取得した評価額を相続税評価でどのように扱うかも確認してください。

→「相続財産を評価する(相続税評価の基本を知る)」