災害に備えて食料・飲料水を備蓄する
概要
地震や風水害などの災害が起きると、物流やライフラインが一時的に止まり、食料や水をすぐに買い足せなくなることがあります。そのため、災害が起きる前に、自宅で使う食料と飲料水をあらかじめ備えておくことが大切です。
この記事は、これから家庭の災害備蓄を始めたい人や、今の備蓄量が足りているか見直したい人を主な対象としています。特別な非常食を大量にそろえることよりも、普段の生活の中で無理なく続けられる備え方を中心に説明します。
この記事を読むことで、自分の世帯の人数に応じて、最低限どれくらいの水と食品を用意すればよいかを判断できるようになります。また、備えた食品を無駄にせず日常的に使い続ける「ローリングストック」の考え方や、家族の状況に応じて追加で用意しておきたいものについても分かります。
なお、この記事では災害発生後の避難行動や、非常持ち出し袋全体の内容までは扱いません。家庭で備える食料・飲料水の基本量と続け方に絞って案内します。
このページで分かること
- 自宅にどれくらいの日数分の食料・飲料水を備えればよいかの目安
- 1人あたりに必要な飲料水のおおよその量
- 食品をそろえるときの基本的な考え方
- 備えた食品を無理なく使い続けるローリングストックの方法
- 乳幼児・高齢者・持病やアレルギーがある家族がいる場合に追加で考えること
- 備蓄品を保管するときに注意する点
対象読者
- 家庭の災害備蓄をこれから始めたい人
- 今の備蓄量で足りているか見直したい人
- 非常食だけを特別に大量購入すべきか迷っている人
- 家族の人数に合わせて必要な水・食品の量を知りたい人
更新日
更新日:2026年9月7日
最初にやること
まず、自宅に今ある食料と飲料水を確認します。
一度にすべてをそろえようとするのではなく、家にある在庫を数えたうえで、不足している分だけを買い足す形で始めます。
乳幼児や高齢者、持病やアレルギーのある家族がいる場合は、その人が普段食べているものが家にどれだけあるかもあわせて確認します。
まず何日分を備えるか
家庭の食料・飲料水の備蓄は、世帯の人数に日数をかけて考えます。
目安は次の二段階です。
- 最低限:3日分
- できれば:1週間分
まず3日分を確保し、余裕があれば1週間分まで増やしていく形で考えると始めやすくなります。「1週間分そろえなければ不十分」という意味ではなく、3日分と1週間分は別の目安として区別してとらえます。
なお、住んでいる地域で道路や交通が寸断されて孤立しやすい場合や、物流の復旧に時間がかかりやすい場合は、1週間分を超える備え方を検討することもあります。自分の地域がこれに当てはまるかどうかは、次の内容を確認します。
- 自治体が公開しているハザードマップ
- 自治体の地域防災計画や家庭向けの防災案内
- 自宅周辺の災害リスク
飲料水はどれくらい必要か
飲料水は、飲む分と調理に使う分を合わせて、1人1日あたりおおよそ3Lを目安にします。
必要な量は、次のように世帯の人数と日数をかけて計算します。
- 1人1日3L × 人数 × 日数
例えば3人家族で3日分を備える場合は、3L×3人×3日で、おおよそ27Lが目安になります。同じ世帯で1週間分まで増やす場合は、3L×3人×7日で、おおよそ63Lが目安です。
食品は何を備えるか
食品は、世帯の人数分を用意します。
主食(ご飯・パン・麺など)だけに偏らせず、主菜(肉・魚・卵・大豆製品など)や副菜(野菜・きのこ・海藻など)も組み合わせて用意すると、栄養や食べやすさのバランスを保ちやすくなります。
特別な非常食だけに限定する必要はありません。普段から食べている缶詰やレトルト食品、乾麺、冷凍食品なども、災害時にそのまま活用できます。
また、カセットコンロなどの熱源があると、温かい食事や調理が必要な食品も使えるようになり、食べられる食品の幅が広がります。ただし、災害時には熱源そのものが使えなくなる可能性もあるため、加熱しなくてもそのまま食べられる食品もあわせて備えておきます。
ローリングストックで続ける
ローリングストックとは、普段食べている食品を少し多めに買い置きしておき、使った分を随時買い足していく備え方です。
特別な非常食だけを買いそろえて長期間そのままにしておくのではなく、日常の食事の中で消費と補充を繰り返すことで、賞味期限切れに気づかないまま放置してしまうことを防ぎやすくなります。
普段の買い物のときに、備蓄している食品も一緒に使って買い足す習慣をつけると、無理なく続けやすくなります。
家族に合わせて追加するもの
一般的な食品だけでは代わりが難しい家族がいる場合は、その人向けの食品を別枠で備えます。
- 乳幼児がいる場合:普段使っている粉ミルクや離乳食など
- 高齢者や、かむ・飲み込むことに配慮が必要な人がいる場合:普段食べやすい形状の食品など
- 慢性疾患があり、食事制限を受けている人がいる場合:普段の食事指示に沿った食品など
- 食物アレルギーがある人がいる場合:普段安全に食べられることを確認している食品など
これらは、本人や家族が普段から必ず使っている食品・確認している商品表示をもとに、家庭ごとに必要な種類・量を確認します。具体的にどの食品が適しているかは、かかりつけの医師などへの確認が必要な場合があります。
保管するときの注意点
備蓄している食品・飲料水は、賞味期限を定期的に確認します。
ローリングストックとして日常的に使い続けていれば、期限切れに気づかないまま放置する状況を避けやすくなります。決まった点検周期を必ず設ける必要はありませんが、普段の消費・補充のタイミングで確認する習慣をつけておくと、期限を管理しやすくなります。
カセットコンロ用のボンベなど、燃料や器具をあわせて備える場合は、製品に表示されている使用期限も確認しておきます。
相談・確認先
- 自宅周辺の災害リスクや、地域の備蓄量の目安を確認したい場合:お住まいの自治体(防災担当窓口・ハザードマップ)
- 持病や食事制限、アレルギーがある家族の備蓄食品について確認したい場合:かかりつけの医療機関
公式リンク
次の公式情報源で、家庭備蓄の考え方や最新の案内内容を確認できます。
- 内閣府「自然災害への備えは万全ですか?チェックしてみよう!」
- 内閣府「令和8年版 防災白書」
- 農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」
- 政府広報オンライン「何をどれだけ? 食べながら備える食品の家庭備蓄」