犯罪被害者支援センターに相談する
このページで分かること
- 犯罪被害者支援センターとはどのような団体か
- 本人だけでなく、家族・遺族・きょうだい・関係者等も相談対象になり得ること
- 全国共通番号と、最寄りのセンターの探し方
- 電話相談を中心に、どのような相談方法があるか
- 相談前に整理しておくと相談しやすい内容
- 相談後に受けられる主な支援の内容と、センターごとの違い
- 緊急性がある場合、性犯罪・性暴力の被害の場合の別窓口との使い分け
- 支援内容・受付曜日・時間・予約要否・費用などに地域差・センター差があること
- 自分の場合にどう判断すればよいか分からないときの確認方法
対象読者
- 犯罪・事件・事故の被害に遭い、どこへ相談すればよいか分からない人
- 警察・病院・裁判等の手続きや対応に不安がある人
- 被害者本人を支える家族・遺族・きょうだい・関係者等
- 継続的な相談や、警察署・病院・検察庁・裁判所等への付添い支援を必要としている人
更新日
更新日:2026年9月5日
最初に確認すること
相談する前に、次の内容を確認しておくと、必要な相談先へつながりやすくなります。すべてを事前に整理できていなくても相談は可能です。
- 生命・身体に差し迫った危険があるかどうか(緊急性の有無)
- 性犯罪・性暴力の被害かどうか
- 相談するのは本人か、家族・遺族・きょうだい・関係者等かどうか
- 何について相談したいか(気持ちの整理、手続き、付添いなど)
- 現在電話をかける地域(全国共通番号は発信地域のセンターへつながるため)
- 電話・面談など、どの相談方法を希望するか
- 付添い支援が必要かどうか
- 法律相談・心理相談を希望するかどうか
- すでに警察等へ相談・届出をしているかどうか
- 利用したい個別センターの受付曜日・時間・予約要否などの条件
犯罪被害者支援センターとは
犯罪被害者支援センターは、犯罪や事件・事故の被害に遭った人やその家族等を支援する民間の団体です。都道府県ごとに設置されており、全国被害者支援ネットワークに加盟しています。
多くのセンターは、犯罪被害者等早期援助団体として都道府県公安委員会から指定を受けています。犯罪被害者等早期援助団体とは、犯罪被害を早期に軽減し、被害者等が再び平穏な生活を営めるよう支援する事業を、適正かつ確実に行えると認められた非営利法人のことです。
センターでは、専門的な研修を受けた相談員が、継続的な相談に応じています。必要に応じて、警察・検察庁等の他の支援機関の情報提供や紹介も行われます。
なお、性犯罪・性暴力の被害者を対象とした「ワンストップ支援センター」は、これとは別の制度・別の窓口です。詳しくは後述の「性犯罪・性暴力の被害の場合」で説明します。
どんな人が相談できるか
犯罪被害者支援センターは、被害を受けた本人だけでなく、次のような人も相談対象になり得ます。
- 犯罪・事件・事故の被害に遭った本人
- 被害者の家族
- 被害者の遺族
- 被害者のきょうだい
- その他の関係者
「本人でなければ相談できない」と思い込まず、家族や身近な立場の人からの相談も可能です。ただし、対象となる被害の範囲や具体的な受付条件はセンターによって異なるため、利用前に最寄りのセンターで確認してください。
どんなことを相談できるか
犯罪被害者支援センターでは、主に次のような相談ができます。
- 被害に遭った後の気持ちの整理や心理的な負担についての相談
- 警察・病院・検察庁・裁判所等の手続きに関する不安についての相談
- 継続的な相談を通じた、今後の対応や生活面についての相談
- 必要に応じた、他の支援機関の情報提供や紹介
一方で、この記事では次の内容は扱いません。それぞれ別の窓口・別の記事で確認する内容です。
- 被害届の提出手続そのもの
- 犯罪被害者等給付金の申請手続
- 刑事手続・民事請求の詳細
- 弁護士選任や法律相談の詳細
- 性犯罪・性暴力ワンストップ支援センターの詳細
- 個別の事件について「犯罪に当たるか」「加害者が処罰されるか」の判断
どこに相談するか
被害者支援センターへ相談する場合、行動の入口となるのが次の全国共通番号です。
この番号にかけると、発信した地域に所在する被害者支援センターの相談窓口につながります。センターの開設時間外にかけた場合は、全国被害者支援ネットワークの犯罪被害者等電話サポートセンターにつながります。
全国被害者支援ネットワークは、2025年4月1日から犯罪被害者等電話相談「0570-783-554」の開設時間を変更し、現在は**8:00~21:00(12月29日~1月3日を除く)**と案内しています。各地域の被害者支援センターの開設時間はそれぞれ異なり、その時間外は上記時間内で電話サポートセンターにつながります。受付時間は変更されることがあるため、利用時には最新の公式案内も確認してください。
最寄りの都道府県の被害者支援センターの名称や連絡先を個別に確認したい場合は、全国被害者支援ネットワーク「全国の支援センター」から確認できます。
相談方法
被害者支援センターへの相談方法は、電話相談が基本となります。
面談による相談、LINEやメールなどその他の相談手段の有無は、センターによって異なります。すべてのセンターで同じ方法が使えるとは限らないため、利用したい方法がある場合は、最寄りのセンターに直接確認してください。
相談前に整理しておくこと
相談前に、必ず書類等を準備しなければならないわけではありません。分かる範囲で次の内容を整理しておくと、相談員に状況を伝えやすくなります。
- 何が起きたか
- いつ頃のことか
- 今、困っていること
- すでに相談した機関があるか
- 今後不安に感じている手続き
- 連絡を受けやすい方法
- 付添いなど、希望すること
整理が不十分なまま電話をかけても構いません。一人ですべての事情を整理してから連絡する必要はありません。
相談の流れ
センターによって細部は異なりますが、多くの場合、おおむね次のような順序で進みます。「必ずこの順序」ではなく、目安として確認してください。
- 全国共通番号または最寄りのセンターの連絡先を確認する
- 電話等で相談する
- 困りごとや状況について聞き取りを受ける
- 必要な支援の内容を一緒に整理する
- センターで対応できる支援の案内を受ける
- 必要に応じて、面談や付添い等の支援へ進む
- 必要に応じて、他の関係機関への紹介・連携を受ける
- 継続的な相談へ進む場合がある
相談後に受けられる主な支援
相談後に受けられる支援の内容は、センターによって差があります。代表的な支援の種類は次のとおりです。
| 支援の種類 | どんなときに利用するか | 支援内容の例 | センター差・条件 | 次につながる先 |
|---|---|---|---|---|
| 電話相談 | まず状況を相談したいとき | 状況の聞き取り、今後の相談先の案内 | 全国共通番号から利用可能。時間外は電話サポートセンターへ | 面談相談、他機関紹介等 |
| 面談相談 | 直接会って相談したいとき | 対面での継続的な相談 | 実施の有無・予約要否はセンターにより異なる | 心理相談、付添い等 |
| 継続相談 | 一度きりでなく繰り返し相談したいとき | 複数回にわたる継続的な支援 | 回数・条件はセンターにより異なる | 各種支援の組み合わせ |
| 付添い | 警察署・病院・検察庁・裁判所等へ一人で行くのが不安なとき | 訪問・出頭等への同行 | 対象範囲・可否はセンターにより異なる | 該当する関係機関 |
| 法律相談 | 法律面の見通しを知りたいとき | 弁護士等への相談機会の案内 | 実施の有無・無料回数はセンターにより異なる | 弁護士・法テラス等 |
| 心理相談・カウンセリング | 心の負担を軽くしたいとき | 専門職によるカウンセリング等 | 実施の有無・無料回数はセンターにより異なる | 医療機関等 |
| 自助グループ | 同じ立場の人と話したいとき | 当事者同士が交流する場の紹介 | 実施の有無はセンターにより異なる | 各自助グループ |
| 関係機関紹介 | 他の窓口の情報が必要なとき | 警察・検察庁・自治体等への情報提供・紹介 | 紹介内容・範囲はセンターにより異なる | 該当する関係機関 |
| 生活面の支援(センターにより異なる) | 生活・住居・経済面に不安があるとき | 生活面の相談・情報提供 | 実施の有無はセンターにより大きく異なる | 自治体等の窓口 |
上記のいずれも「必ず受けられる」とは限りません。実際に利用できる支援の範囲は、最寄りのセンターへの相談時に確認してください。
付添い支援を受けられる場合
センターによっては、次のような場面での付添い支援が行われています。
- 警察署への訪問
- 病院への通院・受診
- 検察庁への出頭
- 刑事裁判の傍聴・出廷
付添いの対象範囲や利用条件はセンターによって異なり、相談すれば必ず付添いを受けられるとは限りません。付添いを希望する場合は、その旨を相談時に伝え、対応可能かどうかを確認してください。
他の支援機関につながる場合
被害者支援センターへの相談をきっかけに、必要に応じて次のような他の支援機関の情報提供や紹介を受けられる場合があります。
- 警察(被害届、捜査等に関する相談)
- 検察庁
- 都道府県・市区町村の犯罪被害者等の総合的対応窓口
- 法テラスや弁護士会等(法律相談・弁護士への依頼)
ただし、被害者支援センター自体が、警察・検察庁・裁判所等での手続きを代行するわけではありません。また、相談すれば必ず弁護士や心理職につながるとも限りません。それぞれの機関での具体的な手続きについては、各機関の窓口で確認してください。
性犯罪・性暴力の被害の場合
性犯罪・性暴力の被害についても、被害者支援センターは相談対象になり得ます。
ただし、医療的なケアや証拠採取など、専用の支援が必要な場合は、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターの利用を検討してください。
性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター全国共通番号:#8891
ワンストップ支援センターは、被害者支援センターとは別の制度・別の窓口です。医療、法的支援、心理支援等をできる限り一か所で提供することを目的としています。詳細はこの記事では扱わないため、専用の情報源で確認してください。
緊急性がある場合
生命・身体に差し迫った危険がある場合や、事件が進行中の場合は、被害者支援センターへの通常の相談よりも先に、緊急通報・救急を優先してください。
- 緊急時の警察への通報:110番
- 緊急の医療が必要な場合:救急
緊急性がない場合の警察への相談は、後述の「相談先」に示す別の窓口を確認してください。
費用
被害者支援センターの全国共通番号(0570-783-554)を通じた相談は、相談無料と案内されています。ただし、ナビダイヤルの通話料は相談者の負担です。
個別センターで行われる法律相談、心理相談・カウンセリングその他の支援については、利用条件や扱いがセンターによって異なります。利用したい支援がある場合は、費用や無料回数を最寄りのセンターで確認してください。
期限・いつまでに
被害者支援センターへ「相談すること自体」について、全国一律の期限は確認できていません。
ただし、被害後に関わる給付金の申請、被害届の提出、刑事・民事の手続き等には、それぞれ別途期限がある場合があります。具体的な手続きへ進む場合は、その手続きごとに個別に期限を確認してください。
自分で判断できない場合
次のようなことで迷う場合は、最寄りの被害者支援センターや関係機関へ確認してください。
- どのセンターが担当か分からない
- 家族だけで相談してよいか分からない
- 警察へ先に行くべきか分からない
- 性暴力専用窓口との違いが分からない
- 付添いを頼めるか分からない
- 面談が必要か分からない
- 法律相談を受けられるか分からない
- 心理支援を受けられるか分からない
- 費用が分からない
- 受付時間が分からない
- 被害からすでに時間が経っている
- 相談内容が対象になるか分からない
これらの点は、無理に自分で結論を出そうとせず、電話の時点で相談員に率直に伝えて構いません。
注意点
- 生命・身体に差し迫った危険がある場合は、被害者支援センターへの通常の相談よりも110番・救急を優先してください。
- 全国共通番号(0570-783-554)はあくまで発信地域のセンターへつなぐ窓口であり、個別センターへ直接かける番号とは異なる場合があります。
- 支援の具体的な内容は、全国一律ではなくセンターごとに異なります。
- 面談相談等の予約要否は、センターによって異なります。
- 法律相談・心理相談・付添い等を受けられる条件は、センターによって異なります。
- 全国共通番号と、個別センターの直通番号は役割が異なるため、混同しないようにしてください。
- 被害者支援センターへの相談は、被害届の提出や捜査そのものとは別の手続きです。
- 被害者支援センターへの相談は、弁護士への法的代理の依頼そのものとは別の手続きです。
- 性犯罪・性暴力の専用支援が必要な場合は、被害者支援センターとは別のワンストップ支援センター(#8891)を検討してください。
- 受付時間や連絡先は変更されることがあるため、古い情報が残ったページを見つけた場合でも、それを最新情報として使わないでください。
- 相談に必要な書類が全国一律に決まっているわけではありません。
- すべての支援が無料とは限りません。
- 相談したこと自体によって、被害届の提出や捜査、裁判等の手続きが自動的に始まるわけではありません。
- 相談すれば必ず付添いを受けられるとは限りません。
- 一人で事情をすべて整理してから電話する必要はありません。
- 相談できるのは被害者本人だけでなく、家族・遺族・きょうだい・関係者等も対象になり得ます。
- 全国共通番号は24時間対応ではありません。全国被害者支援ネットワークは8:00~21:00(12月29日~1月3日を除く)と案内しており、各地域のセンターの開設時間外はこの時間内で電話サポートセンターにつながります。利用時は最新の公式情報も確認してください。
- 対応可能な事件・事故の範囲は、センターによって異なる場合があります。
よくある間違い
| 誤解 | 実際 |
|---|---|
| 生命に危険がある場合もまず被害者支援センターに電話すべきだ | 危険が差し迫っている場合は110番・救急を優先する |
| 全国共通番号にかければ、どのセンターにも同じようにつながる | 発信地域に所在するセンターへつながる仕組みであり、地域によって窓口が異なる |
| どのセンターでも受けられる支援の内容は同じだ | 支援の内容はセンターごとに異なる |
| 面談相談は予約なしでどこでも受けられる | 面談の可否・予約要否はセンターによって異なる |
| 法律相談や心理相談は、相談すれば必ず受けられる | 実施の有無や条件はセンターによって異なる |
| 全国共通番号と個別センターの番号は同じ役割を持つ | 全国共通番号は発信地域の窓口へつなぐ入口であり、役割が異なる |
| 被害者支援センターに相談すれば被害届の提出も済む | 被害届の提出や捜査は警察の手続きであり、別の手続きである |
| 被害者支援センターに相談すれば弁護士に代理してもらえる | 法的代理の依頼は別の手続きであり、センターが一律に担うわけではない |
| 性犯罪・性暴力の被害は必ずワンストップ支援センターでなければ相談できない | 被害者支援センターでも相談対象になり得るが、専用支援が必要な場合はワンストップ支援センター(#8891)を検討する |
| 古いウェブページに載っている受付時間や連絡先を使っても問題ない | 情報が更新されている場合があるため、最新の公式情報を確認する必要がある |
| 相談前に決まった書類一式を用意しなければならない | 全国一律に必須の書類が決まっているわけではない |
| 被害者支援センターの支援はすべて無料である | 全国共通の相談は無料と案内されているが、個別の支援がすべて無料とは限らない |
| 電話で相談しただけで、捜査や裁判の手続きが自動的に始まる | 相談自体が手続きの開始を意味するわけではない |
| 相談すれば必ず警察署等への付添いをしてもらえる | 付添いの可否・対象範囲はセンターによって異なる |
| 相談する前に、一人で状況をすべて整理しておかなければならない | 整理が不十分なまま相談しても構わない |
| 被害者支援センターに相談できるのは被害者本人だけだ | 家族・遺族・きょうだい・関係者等も相談対象になり得る |
| 全国共通番号は24時間いつでも同じ窓口につながる | 24時間対応ではなく、各地域のセンターの開設時間外は全国共通番号の開設時間内で電話サポートセンターにつながる |
| どんな事件・事故でも、すべてのセンターで同じように対応してもらえる | 対応可能な範囲はセンターによって異なる場合がある |
チェックリスト
相談前
連絡するとき
支援を確認するとき
相談後
相談先
- 全国共通番号:0570-783-554(なやみはここよ) 最寄りの被害者支援センターの相談窓口につながります。
- 緊急時:110番(警察)/救急 生命・身体に差し迫った危険がある場合に優先してください。
- 性犯罪・性暴力の専用窓口:#8891(ワンストップ支援センター) 医療・法的支援・心理支援等の専用の支援が必要な場合の窓口です。
- 緊急でない警察への相談:#9110 被害届の提出や捜査そのものについては、警察の窓口で確認してください。
個別の都道府県センターの具体的な連絡先・受付曜日・受付時間は、下記「公式情報」の全国被害者支援ネットワークの一覧から確認してください。
公式情報
- 警察庁「犯罪被害者等への支援が可能な機関・団体」 民間被害者支援団体による相談・支援や、関係機関への付添いの内容を確認できます。
- 警察庁「公益社団法人全国被害者支援ネットワーク」 全国共通番号、対象となる相談者、センター開設時間外の接続先を確認できます。なお、この警察庁ページには旧受付時間の表示が残っているため、受付時間は全国被害者支援ネットワークの2025年4月1日変更告知を確認してください。
- 警察庁「令和7年版 犯罪被害者白書・全国被害者支援ネットワーク加盟団体一覧」 都道府県別のセンター、相談電話、支援内容の地域差を確認できます。
- 全国被害者支援ネットワーク「全国の支援センター」 最寄りのセンターの最新の連絡先・支援内容を確認できます。
- 内閣府「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」 性犯罪・性暴力の専用窓口(#8891)について確認できます。