車のバッテリーが上がったときに対応する

概要

車のエンジンがかからないとき、原因としてまず疑われるのが12Vバッテリーの上がりです。ただし、始動しないことがそのままバッテリー上がりを意味するとは限りません。

この記事では、バッテリー上がりが疑われる場面で、まず安全を確保したうえで、自分で対応してよい条件か、専門の救援を呼ぶべき条件かを判断し、対応できる場合はジャンプスタートの一般的な考え方を確認できるように案内します。

高速道路上や交通量の多い場所など、危険な状況では、バッテリーの復旧作業よりも安全確保を優先してください。また、車種によって12Vバッテリーの位置や接続先の指定、ジャンプスタートに関する制約が異なるため、実際に作業する際は自分の車の取扱説明書の確認が必要になります。

このページで分かること

  • 今いる場所で作業してよいか、まず何を確認するか
  • バッテリー上がりらしい症状と、別の原因が疑われる症状の違い
  • 自分でジャンプスタートを試してよい条件と、避けるべき条件
  • 自分で行う場合に準備するもの
  • ジャンプスタートの一般的な流れと、車種固有手順の確認が必要な理由
  • 始動できないときにどうするか
  • 始動できた後に確認しておくこと
  • バッテリー上がりの主な原因と、再発を防ぐために確認すること
  • 相談・救援を依頼できる先

対象読者

  • 車のエンジンがかからない、またはハイブリッド車・電気自動車でREADY表示にならない人
  • ライトの消し忘れや長期駐車などのあとに、バッテリー上がりを疑っている人
  • ブースターケーブルやジャンプスターターを使うべきか迷っている人
  • ガソリン車・ハイブリッド車・電気自動車を含む、一般の乗用車を利用している人

更新日

更新日:2026年9月12日

まず安全を確認する

バッテリーの復旧作業を始める前に、今いる場所が安全かどうかを確認してください。

高速道路の本線上や路肩、交通量の多い道路、見通しの悪い場所などで車が動かなくなった場合は、その場での復旧作業よりも、安全確保と救援要請を優先します。

  • ハザードランプをつけ、後続車に気づいてもらえるようにします。
  • 発炎筒や停止表示器材を使える場合は、後続車へ向けて設置します。
  • 運転者・同乗者は、ガードレールの外側など、車の外の安全な場所へ退避します。
  • 安全な場所へ移動したうえで、道路管理者や警察、ロードサービスなどへ通報します。

高速道路上では、二次事故を防ぐことが最優先です。安全を確保できていない状態で、ボンネットを開けての作業を行わないでください。

安全な駐車場や自宅前など、周囲に危険がない場所であれば、次の項目に進み、バッテリー上がりらしい症状かどうかを確認します。

バッテリー上がりかどうかを確認する

エンジンがかからないからといって、必ずしもバッテリー上がりが原因とは限りません。次のような症状は、バッテリー上がりを疑う手がかりになります。

  • ルームランプやヘッドライトがいつもより暗い
  • ホーンの音が鳴らない、または弱い
  • セルモーターが回らない、または弱々しくしか回らない

一方で、次のような場合は、バッテリー上がり以外の原因も考えられます。

  • スマートキーが反応しない場合は、車両側のバッテリー上がりだけでなく、スマートキー自体の電池切れが原因になっていることもあります。
  • セルモーターが普段どおり勢いよく回るのに始動しない場合は、バッテリー以外の原因が疑われます。

自分で原因を特定できない場合は、無理に判断を確定させず、次の項目を確認したうえで、自分で対応するか、救援を依頼するかを判断してください。

自分でジャンプスタートしてよいか判断する

バッテリー上がりらしい症状があっても、次のいずれかに当てはまる場合は、自分でジャンプスタートを行わず、専門の救援を依頼してください。

  • バッテリー液が凍結している、液漏れしている、外観に著しい変形や損傷がある、異臭がするなど、バッテリー自体に異常が疑われる場合
  • 自分の車の取扱説明書を確認できない、または車種固有の接続先や禁止事項が分からない場合
  • ブースターケーブルやジャンプスターターなどの器材がない、または手順に不慣れな場合

これらに当てはまらず、次の条件をすべて満たす場合は、自分でジャンプスタートを試すことができます。

  • 安全な場所にいる
  • バッテリーに凍結・液漏れ・損傷などの異常が見当たらない
  • 自分の車の取扱説明書で、ジャンプスタートに関する指定や注意事項を確認できている
  • 救援に使う電源が12V系であることを確認できている
  • 手順を理解している

ハイブリッド車や電気自動車は、12Vの補機用バッテリーが上がることがありますが、他車を救援する側として使えるかどうかや、接続箇所については車種ごとに制約が異なります。一律に「使える」「使えない」と判断せず、自分の車の取扱説明書で確認してください。

自分で行う前に準備するもの

自分でジャンプスタートを行う場合は、次を準備・確認します。

  • 自分の車の取扱説明書(ジャンプスタートに関する指定、接続先、禁止事項の確認用)
  • ブースターケーブル、またはジャンプスターターなどの器材
  • 救援車を頼む場合は、12Vバッテリーを搭載した車であることの確認
  • オーディオ、ライトなど電装品をオフにしておくこと
  • 火気や火花を近づけない環境であること

救援車としてトラックなど24Vの車を使わないでください。24V車からの救援は行いません。

ジャンプスタートの一般的な流れ

以下は、ブースターケーブルを使う場合の代表的な一般例です。ここで示す接続順はあくまで一般例であり、実際の接続先・アースポイントは車種によって異なります。作業の前に、必ず自分の車の取扱説明書の指定を確認し、取扱説明書の指定を優先してください。

一般的な接続順の例は次のとおりです。

  1. 上がった車のバッテリーの+端子にケーブルをつなぎます。
  2. 救援車のバッテリーの+端子にケーブルをつなぎます。
  3. 救援車のバッテリーの-端子にケーブルをつなぎます。
  4. 上がった車のエンジンの金属部分など、取扱説明書で指定されたアースポイントにケーブルをつなぎます。

接続後、救援車のエンジンをかけ、その後、上がった車の始動を試みます。

始動できた場合は、接続したときと逆の順序でケーブルを取り外します。

この一般的な流れを行う前に、次を必ず確認してください。

  • 自分の車の取扱説明書で指定されている接続先・禁止事項
  • バッテリーに凍結・液漏れ・損傷がないこと
  • 救援電源が12V系であること
  • 火気・火花を近づけていないこと

接続を誤ると、バッテリーの破損など重大な事故につながるおそれがあります。手順に不安がある場合は、無理に自分で行わず、救援を依頼してください。

エンジン/パワーシステムが始動しないとき

ジャンプスタートを試みても始動しない場合、またはハイブリッド車・電気自動車でパワーシステムが起動しない場合は、それ以上作業を続けず、専門の救援を依頼してください。

始動できない場合、バッテリー自体の劣化・損傷や、発電系統の不調など、ジャンプスタートだけでは解決できない原因が考えられます。

車種や状況が分からないまま作業を繰り返さず、ロードサービスや販売店、整備工場などに相談してください。

始動できた後にすること

ジャンプスタートで始動できた場合も、その場で問題が解決したとは限りません。

  • 接続したときと逆の順序でケーブルを取り外します。
  • 始動できても、バッテリーの劣化・損傷や発電系統の不調が原因だった場合、再び始動できなくなったり、走行中に停止したりする可能性があります。
  • 早めに販売店や整備工場などで、バッテリーと充電系統の点検を受けてください。

始動できたことを、原因が解決したことと同じ意味に扱わないでください。

バッテリー上がりの主な原因

バッテリー上がりの主な原因として、次のようなことが挙げられます。

  • ライトや電装品の消し忘れ
  • 長期間車を使用していないこと
  • バッテリー自体の劣化
  • 発電系統(オルタネーターなど)の不調

始動できた場合でも、これらの原因が解消していない場合は、再びバッテリーが上がる可能性があります。

再発を防ぐために確認すること

再発を防ぐために、次を確認してください。

  • 駐車時にライトや電装品を消し忘れていないか
  • 長期間車に乗らない予定がある場合、バッテリーの状態について販売店や整備工場に相談すること
  • ジャンプスタートで始動した後、バッテリーや発電系統の点検を受けたか
  • バッテリーの寿命や交換の要否について、販売店や整備工場に確認すること

具体的な点検内容や交換時期は車両・使用状況によって異なるため、販売店や整備工場に確認してください。

相談・救援を依頼する先

自分で対応しない場合や、対応できない場合は、次のような依頼先があります。

  • ロードサービス(JAFなど)
  • 加入している自動車保険に付帯するロードサービス
  • 車を購入した販売店
  • 整備工場

依頼先ごとの対応可否、到着までの時間、料金などは、契約内容や状況によって異なるため、依頼する際に確認してください。

チェックリスト

公式リンク

Hondaのリンクは、車種によって接続箇所や手順が異なることを確認するための公式例です。実際の作業では、自分の車の取扱説明書を優先してください。