スマートフォンを水没・破損したときに対応する
概要
スマートフォンを水に落とした、濡らした、あるいは落下などで破損させてしまった直後は、「まず動くか確認したい」という気持ちが先に立ちがちです。しかし、水濡れや破損の直後にやってはいけない対応をしてしまうと、端末やデータの状態をかえって悪化させることがあります。
この記事では、水没・水濡れと、画面割れなどの物理的な破損に共通する安全な初動を説明したうえで、状況ごとに分けて、次にすべきことと避けるべきことを整理します。修理・交換・データ復旧そのものの完了は必須としません。「今は充電や再起動を試さない」「バックアップを優先する」「修理・交換・復旧の条件を公式窓口で確認する」のいずれかを判断できる状態になれば、この記事の案内は完了です。
なお、発熱・膨張・発煙・異臭など安全に関わる危険な兆候がある場合は、通常の故障とは切り離して、使用を中止することを優先します。
このページで分かること
- 水没・水濡れ・破損の直後に、まず何をして何をしないか
- 水没した場合と、画面割れなどで物理的に破損した場合とで、対応がどう変わるか
- 発熱・膨張・発煙・異臭など、危険な兆候がある場合の対応
- 電源が入らない・操作できない場合にどう判断するか
- 操作できる場合に、修理・交換の前に何を優先するか
- 修理・交換を申し込む前に確認しておくこと
- データを取り出せない場合の考え方
- やってはいけないこと(濡れたままの充電、高温での乾燥、米に入れるなど)
対象読者
- スマートフォンを水に落とした、濡らした人
- 落下などで画面・筐体・充電端子などを破損した人
- 電源は入るが、画面操作・充電・通信などに問題が出ている人
- 電源が入らず、データや修理について次に何をすればよいか知りたい人
- iPhone・Androidのどちらでも、まず共通の初動を知りたい人
更新日
更新日:2026年9月10日
まず、充電や使用を続けてよい状態か確認する
水没・水濡れ・破損に気づいたら、修理や交換の方法を考える前に、まず次の3点を確認します。
- 発熱・膨張・発煙・異臭など、危険な兆候がないか
- 水濡れ・水没があったか
- 画面割れ・筐体の変形・端子の破損など、物理的な破損があるか
危険な兆候がある場合は、水没や破損の種類にかかわらず、使用と充電をすぐに中止してください。それ以外の場合は、水没・水濡れがあったかどうかで、最初に行うことが変わります。以下、状況別に説明します。
危険な兆候がある場合
端末が次のような状態になっている場合は、通常の水没・破損対応より先に、安全の確保を優先します。
- 発熱している、または熱を持っている
- 膨張している(端末やバッテリー部分が膨らんでいる)
- 発煙している
- 異臭がする
このような状態のときは、使用や充電を続けず、圧迫したり分解したりせず、端末にはむやみに触れずに距離を取って安全を確保してください。そのうえで、メーカーや通信事業者などが案内する安全上の注意・修理窓口を確認してください。
水没・水濡れした場合
端末が水に落ちた、濡れたなどの場合は、「まず動くか試す」よりも、「これ以上状態を悪化させない」ことを優先します。
まず行うこと:
- 充電ケーブルなど、接続されているものをすぐに外す
- 原則として電源を切る
- 端末の外側についた水分を拭き取る
- 風通しのよい場所に置き、自然乾燥させる
- 使用している機種のメーカーが案内する取扱い・注意事項もあわせて確認する
避けること:
- 濡れたまま有線で充電すること
- ドライヤーや暖房器具など、高温の熱源で急いで乾かそうとすること
- 綿棒や紙など、異物を充電端子やスピーカーなどのすき間へ入れること
防水対応をうたう機種であっても、防水性能は永久・完全なものではありません。機種や経年、これまでの損傷の状態によって性能は異なるため、「防水だから何もしなくてよい」とは判断せず、水濡れに気づいた場合は上記の初動を行ってください。
乾燥にかかる時間は、機種や濡れ方によって異なります。乾燥中は充電や電源投入を控え、具体的な乾燥時間の目安は、使用している機種のメーカーが案内する公式情報を確認してください。
落下・画面割れなどで破損した場合
落下などによって画面割れ、筐体の変形、充電端子の破損などが起きた場合は、発熱・膨張・発煙・異臭といった危険な兆候がないかをまず確認したうえで、次のように対応が分かれます。
- 危険な兆候がなく、操作できる場合:破損を放置してそのまま使い続けず、必要なデータのバックアップを優先しながら、修理条件を確認する段階に進みます。
- 危険な兆候がある場合:「まず、充電や使用を続けてよい状態か確認する」の「危険な兆候がある場合」に従い、使用・充電を中止して安全を確保してください。
画面割れや筐体の破損があっても、それだけで直ちに操作が完全にできなくなるとは限りません。操作の可否は、この後の「電源が入らない・操作できない場合」および「操作できる場合は、修理前にバックアップを確認する」に沿って確認してください。
電源が入らない・操作できない場合
電源が入らない、または操作ができない状態になっている場合は、動作を確認しようとして電源投入や充電を繰り返すのではなく、修理・交換・データ復旧のいずれに進めるかを確認する段階に移ります。
避けること:
- 何度も充電・再起動を試すことを、一般的な正解のように行うこと
行うこと:
- これ以上端末に通電・給電を繰り返さない
- 「修理・交換を申し込む前に確認すること」および「データを取り出せない場合」を確認し、次にどこへ相談するかを判断する
操作できない状態でどの程度のデータが取り出せるかは、端末の状態や利用しているサービスによって異なります。記事だけで判断せず、次章以降で示す確認先へ相談してください。
操作できる場合は、修理前にバックアップを確認する
危険な兆候がなく、端末を安全に操作できる場合は、修理・交換に進む前に、必要なデータのバックアップを優先して確認します。
- 修理や交換の際には、データが消去される可能性があります。
- そのため、操作できる状態のうちに、必要なデータのバックアップを行っておくことが重要です。
- 修理前に初期化を先に行うことを、一律に勧めるものではありません。バックアップの要否や方法は、修理・交換を依頼する先の案内に沿って確認してください。
操作できない場合は、この項目のバックアップを前提とせず、「電源が入らない・操作できない場合」および「データを取り出せない場合」を確認してください。
修理・交換を申し込む前に確認すること
修理・交換に進む場合、料金・日数・必要な事前準備などは、メーカーや通信事業者、購入した販売店などによって異なります。この記事では全国一律の金額や日数を示すのではなく、申し込み前に確認すべき軸を示します。
| 確認する内容 | 記事で確定できる範囲 | 確認先 |
|---|---|---|
| 修理・交換の対象になるか、費用・日数 | 料金・日数は事業者・機種・契約によって異なる | メーカー/通信事業者/購入した販売店 |
| 修理前バックアップの要否 | 修理・交換ではデータが消去される可能性がある | メーカー/通信事業者 |
| 補償・保証への加入状況 | 加入の有無・内容によって条件が変わる | 契約している補償・保証の窓口 |
| 代替機の有無 | 代替機の提供可否は事業者・状況による | 通信事業者/購入した販売店 |
| 端末交換・初期化・返却前に必要な個別対応 | おサイフケータイ、スマホ用電子証明書などは、端末交換・初期化・返却の前に個別の移行・削除・再設定が必要になる場合がある | 各サービスの提供元/通信事業者 |
申し込み前には、少なくとも「修理・交換の対象になるか」「補償・保証に加入しているか」「代替機があるか」「初期化や返却の前に済ませておく個別対応があるか」を、依頼先へ確認してください。
なお、おサイフケータイやスマホ用電子証明書など、端末に個別に紐づくサービスを利用している場合、それらの移行・削除・一時停止などの具体的な手続きは、この記事では扱いません。各サービスの提供元や通信事業者の案内を確認してください。
また、次のような場合は、この記事の対象ではありません。それぞれの状況に応じた専用の対応を確認してください。
- 水没・破損ではなく、端末そのものを紛失・盗難した場合
- スマートフォンのマイナンバーカードなどを利用しており、端末が操作不能・交換・初期化・返却となるために、当該機能の削除・失効・一時停止などが必要になる場合
- 修理・交換に伴って、通信契約やSIM/eSIMの再発行が必要になった場合(契約している通信事業者の現行の手続を確認してください)
データを取り出せない場合
端末が操作できず、データを取り出せない場合でも、水濡れ・破損した端末を対象としたデータ復旧サービスが用意されていることがあります。
- データ復旧サービスは、通信事業者やメーカーなど、提供元によって対象端末・加入条件・復旧できるデータの範囲が異なります。
- 復旧サービスを利用した場合でも、必ずデータを復旧できるとは限りません。復旧できない場合があることを踏まえたうえで利用を検討してください。
- 復旧を依頼する前に、対象端末・加入条件・復旧対象データ・初期化前に依頼できるかどうかなどを、契約している通信事業者やメーカーへ確認してください。
やってはいけないこと
水没・破損した端末に対して、次のような対応はよく見られる誤対応です。行わないでください。
- 米(生米)の袋に入れて乾かす
- ドライヤーや暖房器具など、高温の熱源で急速に乾燥させる
- 水没後すぐに充電して動作確認する
- 電源が入らない端末に対して、再起動・充電を何度も繰り返すことを標準的な対応として行う
- 防水性能があることだけを理由に、故障の可能性を否定する
- 自分で端末を分解する、または非公式な分解・内部清掃を行う
自分で端末を分解・修理する手順は、安全性や保証の観点からこの記事では扱いません。分解せず、メーカーや通信事業者が案内する公式・正規の修理経路を確認してください。
相談先
状況に応じて、次のような相談先があります。優先順位は、契約内容や購入経路によって異なるため、まずは自分が契約・購入した窓口に確認してください。
- 端末を購入した販売店、または契約している通信事業者
- 端末のメーカー
- 加入している補償・保証サービスの窓口
- データ復旧を依頼する場合は、契約している通信事業者やメーカーが案内するデータ復旧サービスの窓口
相談する際は、次のような内容を事前に整理しておくと確認がスムーズになります。
- 発生した状況(水没・水濡れか、落下・破損か、危険な兆候の有無)
- 現在の端末の状態(電源が入るか、操作できるか)
- 加入している補償・保証の有無
- 修理・交換・データ復旧のうち、何を確認したいか
公式リンク
使用している端末や契約先に合わせて、次の公式情報を確認してください。
- 端末メーカーの水濡れ・破損時の取扱い
- 通信事業者の修理・データ復旧