災害弔慰金を申請する
概要
災害弔慰金は、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波その他の異常な自然現象による災害で家族を亡くした遺族へ、市町村が支給する制度です。対象となる災害には規模の要件があり、支給額は市町村の条例で定められます。
この記事は、自然災害で家族を亡くした遺族が、災害弔慰金の対象になり得るかを確認し、亡くなった方が死亡当時に住んでいた市町村へ何を確認し、何を準備し、次にどう行動すればよいかを判断できる状態にすることを目的としています。
申請書の提出が必ず必要というわけではなく、市町村側の手続きで進む場合もあります。自治体や災害ごとに手続き方法・必要書類・期限が異なるため、この記事では全国共通で断定できる範囲と、市町村へ確認すべき範囲を分けて案内します。
このページで分かること
- 災害弔慰金とはどのような制度か
- 自分が受給できる遺族の範囲に入る可能性があるか
- 今回の災害が対象になるかをどこで確認するか
- 申請が必要かどうかをどこで確認するか
- どのような資料を準備する可能性があるか
- 支給額の全国共通の上限・基準
- 期限について何が確認できて、何が確認できていないか
- 最初にどこへ連絡すればよいか
対象読者
- 自然災害で配偶者、子、父母、孫、祖父母を亡くした遺族
- 上記の遺族がいない場合で、死亡当時に亡くなった方と同居していた、または生計を同じくしていた兄弟姉妹
- 災害との関連が疑われる死亡について、災害弔慰金の対象になるか確認したい遺族
- 市町村から災害弔慰金について案内を受けた遺族
更新日
更新日:2026年9月6日
最初にやること
亡くなった方が死亡当時に住民だった市町村の担当窓口へ連絡し、次の3点を確認してください。
- 今回の災害が災害弔慰金の対象になるか
- 遺族からの申請が必要か、それとも市町村側の手続きで進むか
- 申請が必要な場合の必要書類と提出期限
自治体によっては、市町村が住民情報などから対象者を確認して支給手続きを進める場合と、遺族に申請書や資料の提出を求める場合があります。全国一律で「まず申請書を提出する」とは限らないため、最初の行動は「市町村へ確認する」ことになります。
市町村からすでに災害弔慰金についての案内を受けている場合は、その案内に記載された提出物・期限・提出方法を優先してください。
対象になる人
災害弔慰金は、亡くなった方の死亡当時における次の遺族に支給されます。
- 配偶者(事実婚を含みますが、事実上離婚状態にあった方は除きます)
- 子
- 父母
- 孫
- 祖父母
- 上記のいずれの遺族もいない場合に限り、兄弟姉妹
兄弟姉妹が対象になるのは、上記の配偶者・子・父母・孫・祖父母のいずれもいない場合に限られ、かつ死亡当時に亡くなった方と同居していたか、生計を同じくしていた方に限られます。
ここで示す範囲は、法律上受給の対象になり得る遺族の範囲です。同順位の遺族が複数いる場合の具体的な支給順位や、実際に受給者として確定する手続きは自治体の条例や個別の事情によって扱いが異なるため、市町村へ確認してください。
対象になる災害
法律上の「災害」とは、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波その他の異常な自然現象による災害です。
災害弔慰金の対象となる災害には、次のような規模の要件があります。
- 1つの市町村で住居が5世帯以上滅失した災害
- 都道府県内で住居が5世帯以上滅失した市町村が3以上ある災害
- 都道府県内で災害救助法が適用された市町村が1以上ある災害
- 災害救助法が適用された市町村を区域内に含む都道府県が2以上ある災害
規模の要件を読者自身で細かく判定する必要はありません。今回の災害が対象になるかどうかは、亡くなった方が死亡当時に住民だった市町村へ確認してください。
状況別
| 状況 | 案内内容 |
|---|---|
| 災害からしばらく経って死亡し、災害との関連が疑われる場合(災害関連死) | 災害との因果関係が個別審査になる場合があります。該当するかどうかを本記事で判定することはできないため、必要な資料や手続きについて市町村へ確認してください |
| 行方不明が続いている場合 | 災害がやんだ後3か月間生死が分からない場合、災害弔慰金の適用上、その災害で死亡したものと推定する規定があります。該当するかどうかや必要な手続きは市町村へ確認してください |
| 配偶者・子・父母・孫・祖父母がいない兄弟姉妹の場合 | 死亡当時に亡くなった方と同居していたか、生計を同じくしていたかという要件を満たすかどうかを市町村へ確認してください |
| 市町村からすでに案内が来ている場合 | 案内に記載された提出物・期限・提出方法を優先してください |
手続きの流れ
全国共通のものとして、次の流れで進みます。
- 亡くなった方が死亡当時に住民だった市町村の担当窓口を確認する
- 今回の災害が災害弔慰金の対象になるか確認する
- 遺族からの申請が必要か、市町村側の手続きで進むかを確認する
- 申請が必要な場合は、必要書類・提出方法・提出期限を確認する
- 必要な申請書や証明資料などを提出する
- 市町村による調査や、必要な場合の審査を受ける
- 支給が決定したら、指定された方法で災害弔慰金を受け取る
申請書の様式、窓口・郵送・電子申請といった提出方法、必要書類の具体的な一覧、審査にかかる日数などは自治体によって異なるため、この記事では一つの共通の流れとして断定しません。実際の進め方は市町村の案内に従ってください。
必要なもの
全国共通で「これがあれば必ず足りる」と断定できる書類の一覧はありません。まず市町村へ確認し、自治体や死亡の状況に応じて必要な資料を準備してください。
自治体の案内では、次のような資料が求められる場合があります。
- 市町村所定の申請書・申出書など
- 申請者本人の本人確認書類
- 死亡の事実を確認できる書類
- 遺族関係を確認できる戸籍など
- 死亡地・被災状況を確認できる証明書類
- 振込先を確認できる情報
- 災害との因果関係を審査する場合の医療記録・介護記録など
これらは「必要になる場合がある」資料の例であり、実際に必要な書類は市町村の案内を優先してください。
支給額
法律の施行令上、次の基準額が定められています。
- 死亡した方が、災害弔慰金を受ける遺族の生計を主として維持していた場合:500万円
- その他の場合:250万円
支給額は市町村の条例で定められる額であり、それぞれ上記の額を超えない範囲で決まります。「全国一律に必ず500万円・250万円が支払われる」というものではなく、500万円・250万円は法令上の上限・基準額として扱われます。
亡くなった方が同じ災害についてすでに災害障害見舞金を受給している場合は、その額が控除される規定があります。
具体的な支給額は市町村へ確認してください。
期限・いつまでに
内閣府の制度概要や法律・施行令を確認した範囲では、遺族が行う申請についての全国一律の申請期限は確認できませんでした。
これは「期限がない」という意味ではありません。自治体や災害ごとに申請の受付期間や提出時期が設けられる場合があるため、次の方針で行動してください。
全国一律の申請期限は確認できませんでした。対象となる災害や自治体ごとに手続き方法や受付時期が異なることがあるため、亡くなった方が死亡当時に住民だった市町村へ早めに確認してください。
制度を知った時点で、申請の要否・期限・必要書類を早めに市町村へ確認することをおすすめします。災害との因果関係の審査が必要な場合は、医療機関や介護施設などの資料が必要になることがあるため、必要な資料の種類を先に確認しておくと手続きがスムーズです。
相談先
- 亡くなった方が死亡当時に住民だった市町村の災害弔慰金担当窓口(福祉担当課など)
災害弔慰金の対象になるか、申請が必要か、必要書類や期限がどうなっているかは、この窓口へ確認してください。
公式リンク
これらの公式情報では、制度の全国共通部分(対象災害の考え方、遺族の範囲、支給額の上限・基準など)を確認できます。自治体ごとの具体的な申請方法・必要書類・期限は、各市町村の案内で確認してください。
注意点
- 死亡した方が死亡当時に住民だった市町村と、遺族の現在の住所地は異なる場合があります。確認先は死亡した方が住民だった市町村です。
- ここで示した遺族の範囲は、受給対象になり得る法定の範囲です。同順位の遺族が複数いる場合の支給順位や、実際の受給者の確定は市町村へ確認してください。
- 500万円・250万円は、必ず支払われる定額ではなく、市町村条例で定める額の上限・基準です。
- 災害との関連が疑われる死亡(災害関連死)について、対象になるかどうかをこの記事で判断することはできません。市町村の個別審査に委ねられます。
- 申請方法・必要書類・期限は自治体によって異なります。全国共通の一つの答えとして扱わないでください。
- 市町村から災害弔慰金の対象外と案内された場合は、利用できる他の被災者支援制度がないか、あわせて市町村へ確認してください。
- 行方不明が3か月続いた場合の死亡推定規定は、災害弔慰金の適用上の規定です。3か月経過によって戸籍上ただちに死亡扱いになるものではありません。
- 亡くなった方が同じ災害についてすでに災害障害見舞金を受給していた場合、支給額が控除される可能性があります。該当する場合は市町村へ確認してください。
- 業務従事に伴って別の給付金などが支給される場合など、支給が制限される規定があります。死亡が本人の故意または重大な過失による場合も同様です。該当しそうな場合は市町村へ確認してください。